2009年6月 4日 (木)

小さな仕事も一つ一つに意味がある

直接価値を生み出さない仕事も中にはあります。だからといって、意味のない仕事はないのです。
ただ、今自分のやっている仕事がどういう目的をもっているのか理解しているでしょうか。とかく仕事の目的など忘れてしまい、事務的にに終始してしまうことが多いのではないでしょうか。

仕事の中で最も大切なことは、その仕事がなぜ必要なのか、その執務によって経営活動にどういうプラスが生じるのかをしっかり認識することだと思います。
しかし、定型的な仕事が多い時は特に、気持ちの上でマンネリ化し、ただ漫然とやっているだけになりがちなのではないでしょうか。
何の問題意識ももたず、そのまま続ける。上司に指示されれば命令されるままにやる。目的意識など何ももたない...そうなると意味がなくなるどころか、マイナスになってしまう恐れもあるのです。

私たち、一人一人が仕事の目的を理解して、効率的な仕事ができているか、もう一度考えたいですね。

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2009年5月28日 (木)

ポジティブ・シンキング(肯定思考)

最近、不景気不景気とニュースをつければ気が滅入ってしまうニュースが目立ちます。

こうも、悪いニュースばかりだと、確かに不安になったり、マイナスな方向に思考が動いてしまうのも、仕方ありません。
しかし、考えても、何も変わらないこともご承知だと思います。

一つの壁を打ち破る---考えに考えた末にばかりでなく、何気ないヒントであっけなく到達することも多いのです。ただし、その根底に、「絶対できるはずだ」という信じる気持ちがなければできるはずありません。どんなにむずかしい時代でも、上場している会社があるのは、時代の流れもあるかもしれませんが、「信じる気持ち」をなくしていないからです。

こんな時代だからこそ、ポジティブ・シンキングと猪突猛進でいきたいものですね。

02:09 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月21日 (木)

挨拶はないより、過ぎた方がよい

皆さんの中でも、寝起きの悪さが会社まで引き続いている人がいるのでしょうか。

最近、朝、廊下ですれ違っても、「おはようございます」も言わずに不愉快そうな顔のまま首を曲げるだけで通りすぎる人がいます。朝からこれでは、本人もこちらも快い気持ちで仕事を始めることができません。

挨拶は人間関係の潤滑油です。潤滑油が足らなければ歯車がうまく回転しないように、挨拶の仕方で、社内の雰囲気はもちろん、大事なお客様との仕事の進み具合もスムーズになったりならなかったりします。廊下ですれ違った社外の人に挨拶しなかったために「あの会社の社員は礼儀が悪い」「信用できない」と思われ、とんでもない結果につながっていくケースさえあるのです。

日本人には妙に恥ずかしがり屋が多いように思います。挨拶すべきか否か迷って、そんなことさえも煩わしくなって、極力会わないように避けてみたり...。

挨拶すべきか否か迷う前に、一度大きな声を出して見てください。
不思議と、気持ちも前向きになるものですよ。

02:20 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月14日 (木)

日々是勉強

日頃どれだけ自分の仕事の分野に対して、さまざまな面からの勉強をしているかどうか・・・。

仕事の時でも、そうでない時でも、何を聞いても何を話しても、たいした話題もない人よりは、聞いたことに対して、即答できる人の方が話題も広がるし、また信頼もできます。

人は勉強して、自分を磨いて損はしません。
ただ、頭でっかちになって知ったかぶりをしてみたり、経験もないのに得意げになって話して実際に突っ込まれると、何も言えなくなる...いわば中途半端な知識は逆に信頼を失ってしまうので、気をつけなければなりませんね。

毎日、色々な事を見て、聞いて、そして機械があれば経験する。
百聞は一見にしかずの利点は、非常な効果を発揮します。
身についたものに「無駄」はないはずです。

人は日々成長して行くチャンスがあるのですから。

01:31 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 7日 (木)

一人一人異なる人間

ミーティングで長々と精神訓話、全員を前にして檄をとばす。
確かにそういう時間も必要です。
しかし、部下は一人一人異なる人間なのです。
能力も違えば、得手不得手も違います。考え方も感受性も違います。
受け止め方、感じ方も違います。
一人一人に高い関心を示し、一人一人違った対応の仕方をしなければなりません。

掛け声と精神訓話だけで部下を教育しようというのは、早い話が横着者の態度です。個別対応というのは大変な時間とエネルギーが必要かと思います。
残念ながら、人間関係については今話題の省エネ(ECO)手段は通用しません。一人一人に高い関心を持ち、日常の仕事ぶりをよく見つめなければなりません。

01:51 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年4月30日 (木)

ファイリングは会社の要

「必要なときにすぐ利用できるように、文書を整理しておくこと。」
わかってはいるけど、なかなか実行できていない人も多いのではないでしょうか?
自分の家もそうですが、「汚いところに幸福は近づかない」とよく言われています。

不要文書の廃棄や、使用頻度が低い文書の他所への移転によって、高価なオフィス・スペースの有効利用・環境改善が可能になる。また、保管文書が減り、必要文書にアクセスしやすくなる。
分類・整理・管理・保管の方法を標準化することによって、だれにでも容易に、しかも短時間で必要な文書が見つけられるようになる。事務能率の向上、人件費の節約につながる。
文書の私物化を許さないので、重複保管がない。その上、文書の廃棄が容易になる。(前任者の残した文書類が、捨てるに捨てられず、不要なのに置いてあることがよくある。「ひとのもの」は捨てづらいからである。)
文書の共有によって、個人が持つ貴重な知識・情報が、会社の共有財産となる。これがファイリングシステムの究極の目的。

わかってはいるけれど...と後回しにせず、少しずつでも整理していきたいものですね。

01:15 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年4月23日 (木)

電話応対の大切さ

相手の見える対面応対では、表情や身振りなどで、言葉が不十分であってもその考え方や感情を感じ取ることができますし、伝達も可能です。しかし、携帯電話を含めた普通の電話では相手の表情や身振りは見えません。行き違いや誤解を生まないよう、相手の言っている内容を正確に聞き取ることと同時に、自分でも正確に伝える言葉づかいをしなくてはなりません。

そして、積極的に相手を迎え入れ、役に立ちたいという積極的な姿勢で接することです。
よく、電話なのにお辞儀をしているサラリーマンを見かけます。
そんな人を、小馬鹿にされる人も中にはいるかもしれませんが、お礼やお詫びの言葉と同時にお辞儀をすると、自然に声にもあらわれ、こちらの意図が伝わるものです。
逆に、他の用事をしながらの電話は、相手に雰囲気が伝わり、不快感を与えてしまいます。

電話は、音声だけでしか感じ取ることができません。
だからより慎重に、言葉を大切にしなければならないと思います。
ビジネス会話の基本、「5W2H」で、会話ができているかどうかもあわせて
改めて、自分自身を見直したいものです。

11:43 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年4月 8日 (水)

捨てる、決める、戻す-これが整理整頓の三原則

人間は環境によって気持が左右されるものです。例えば職場の環境を考えてみましょう。机の上や周囲がきちんと整っている状態と乱雑な状態とではどちらが仕事の意欲がわくでしょうか。なかには乱雑なほうがいい、という特殊な性格の持ち主がいますが、正常な神経なら整頓された状態でこそ仕事の能率があがるものです。それは体験上もわかっていることだと思います。

わかっていながらできないのが整理整頓です。そこで整理整頓の三原則を教えますから、さっそく今日から実行して下さい。整理整頓の三原則とは、第一に不要な物を捨てること、第二に物を置く位置と置き方を決めること、第三に決められた通りに物をきちんと戻すこと、の三つです。つまり、「捨てる」「決める」「戻す」の三つの行動の繰返しなのです。

捨てることをしないと、机の上はすぐにいろいろな郵便物やパンフレット、資料、書類などで埋まってしまいます。とかく「もしかしたら後で……」と考えて余計なものまで取っておいてしまうものです。この感覚が整理整頓の大敵なのです。心配ならばノートなどに必要情報をメモしておけばいいのです。捨てるという行為には多少の"勇気"がいりますが、ムダなものはさっと処理するのも、ビジネスマンの条件です。

また、常時必要なものは、置き場所を決めないと、年中探し物をすることになります。そして使ったらその場所に必ず戻す癖をつけましょう。これは共有で使っている備品については絶対に守るべきことです。

06:17 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月11日 (水)

今年の春闘はかなり厳しいですね

昨日、春闘の牽引役とも言えるトヨタが、定昇維持で7100円の満額回答の方針を出しました。厳しい状況は変わりないのですが、従業員の士気低下を懸念してのことらしいです。
ただし、ベアはゼロ。

しかし、電機大手は、定昇維持すら難しい状況です。
ところで、小さな会社では・・・。

当事務所のホームページで提供している「ビジネス図書館」に、2009年度の中小企モデル賃金予測をアップしました。
これは、99人以下の企業規模のデータを含む、業種別、男女別、勤続年数、年齢などで分類されたシート集です。
小さな会社では、大手並というわけには、いかないのが現実です。全体的には(前年対比で)賃下げの予測となっています。

昨年実績をみると、全国的には、中小企業の場合、現状維持という比率も高くなっていました。それに輪をかけて、所定内給与もついに減少となり(厚労省、1月統計)、賃上げとなる要素が見あたりません。
今までのモデル賃金なら、賃上げした会社のデータだけを抜き出して、「賃上げ予測」をしていましたが、今年は、実際に賃上げした会社、現状時維持の会社、賃下げした会社の割合を反映しており、より実態に即したデータになっています。

ところで、大手が、大リストラ、採用控えを断行しているおかげで、今まで中小には目もくれなかった人材を雇うことができる期待もあります。
そのため、下げ基調のモデル賃金をみながら、他社より少しプラスした賃金を設定して、人材募集をしてもよいでしょう。

ただ、注意しなければならないのは、高学歴の人間が必ずしも、自分の会社にあっているというわけではない、ということです。
昔から、優秀な人間ほど、定着しないという話もあります。
人材を教育、管理する環境がなければ、せっかく採用した人材も、去っていってしまいます。ミスマッチを予防し、定着率を図り、戦力として育てていくためには、やっぱり社員教育が必要です。これは、新入(中途)社員に限らず、既存社員へも同時に行っていく必要があることを忘れないで下さい。

10:45 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月27日 (火)

読み方、世論は「せろん」?「よろん」?

先週になりますが、麻生首相の漢字力を試す国会質疑?がありました。
何の意味があったのかとても疑問が残りますが・・・。
しかし、読めない漢字、読み方を間違えていた漢字など、結構あるものです。

ただ、標記の、世論を「せろん」と読むのか、「よろん」と読むのかは、はっきりと区別がされていないようです。
しかし、子供の頃習った「重複」は「ちょうふく」が、いつの間にやら「じゅうふく」でもOKとなったのは、なんとなく解せない気もしますが、「ことばは生き物」ということであれば、読み方や使い方も時代によって変わることも、受け入れていくことが正しいのかもしれませんね。

ところが、ビジネスマナー本には、相変わらず若者言葉や、バイト用語はダメと書かれてあります。
敬語にも、一定のルールがありますが、そのうち、
・1万円"から"お預かりします。
・ご注文は、コーヒーで"よろしかったでしょうか?"
・可能表現の"ら"抜き言葉
も、問題なしというルールが確立するかもしれません。

とはいっても、現時点では、一般的に通用する正しいビジネス会話ができるように、従業員の指導をしたほうがいいでしょう。
指導には、口酸っぱく繰り返しいうのではなく、「ビシネスマナー本」で自己学習・自己啓発を促す方法が、ベターです。

当事務所のホームページで、小冊子を紹介しています。
一度、ご覧下さい。

11:28 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月20日 (火)

無料通話 携帯電話、IP電話、Skypeフォンの仁義なき?戦い

インターネットは、本当に便利です。ビジネスで使うEメールだけで、請求業務もする会社も増えました。電車、バスの乗車券もICカード(名古屋地区はTOICA)が一般的になり、現金で支払いをする機会が減っています。しかしデジタルで完結する世の中になりつつあるからこそ、より積極的に面と向かってか、電話で話す機会を増やすことが、ビジネス成功のカギになるのでは?
時代の流れについて行けない、ささやかな抵抗なのかもしれませんが・・・。

そこで、改めて考えたいのが電話です。
今や携帯電話は個人、ビジネスでも必須のツールです。
携帯電話会社は、一般人に理解しにくい複雑な料金体系(低価格)の商品を武器にしのぎを削っていますが、IP電話やSkypeフォンを仕事に使うというのはどうなのでしょうか?

総務省の統計よると20%(世帯編。企業編はデータがなかった)弱となっていて、伸び率からみても普及していると言えない結果です。とは言っても、導入費用が安価であればビジネス機会の損失を防ぐためにも導入を検討すべきなのかもしれません。
しかし、いつも問題なるのが「検討をする暇がない」です。
費用対効果は??と構えてしまうと、現状のままでいいかっ、早々と判断してしますが、会社の支店間や在宅勤務者などとの内線電話代わりに(当然無料です)にIP電話やSkypeフォンは気軽に使えるようです。
そうした意味では、ソフトバンクの携帯電話同士なら通話料無料も選択枝の一つですね。

会社の社員の距離が遠くなると、何かとトラブルが起きるものです。常にコミュニケーションをとって、仕事の結果だけでなく、社員個人の仕事への取り組み方、考え方、癖なども把握できるよう、常にコミュニケーションをとるようにすることをお勧めします。

しかし、無料と宣伝しているIP電話も、固定電話や携帯電話へかければ、割高となることもあります。
IP電話同士の会話に限定するするなど、効果的な使い方をしましよう。

09:00 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月13日 (火)

ワークシェアリングって本当にいいのかな~

カーシェアリング、ルームシェアリング、○○シェアリングと、持たざるライフスタイルが、今のトレンドらしいのですが、雇用までもシェアリングは、本当によいことでしょうか?

厳しい雇用調整が続くなか、期間従業員の解雇、派遣社員の雇い止めを防ぐためには、痛みを分かち合うしかないという論理もあるでしょう。

しかし、実質的な給与ダウンに対して、全員が納得しているのかというと疑問です。
もちろん、このご時世、従業員だけではなく、経営者、会社も大変なところも多いわけですから、労使共に痛み分け的な発想は、選択肢の一つとして当然あるべきです。

しかし、ワークシェアリングで成功?しているオランダにしても、もともとの労働環境や国民性も違います。
会社としては、従業員を解雇したら責められる、ワークシェアリングしたら賃金カットで不平不満を生むと、どっちを向いてもいいことは見あたりませんが、モチベーションを下げずに何とか難局を乗り切っていくことが、社長に課せられた使命です。

小さな会社では、シェアリングではなく、一人の仕事範囲が何役にもなっているのは当然ですが、組織論が明確なっていなければシェアリングするのも難しい現状があると思います。

年度末に向い、いろいろと現状分析をして、ゴーイングコンサーンを合い言葉に、頑張っていきましょう!

06:21 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 6日 (火)

あけましておめでとうございます

昨年後半にかけて大揺れの世界経済の大津波を受けた国内経済も、明確な明るい見通しもなく、スタートしてしまいました。

しかし、その津波によって打撃を受けた経済システム、なんだかんだ言っても日本の円が強い現実を、視点を変えて見ればビジネスチャンスが生まれたということも言えます。

たった5分の朝のニュースで、職と食と住を失った派遣村に身を寄せる人、海外旅行からの帰国してくる楽しそうな人たち。
貧富の差が一段と進行し、軽犯罪も目立つようになり、昔とは違う世の中になっていきそうです。

この「昔とは、依然とは、今までとは、違う!」を、自社の関連するビジネス環境を冷静に捉え、チャンスを見出し、活力にするよう頑張っていきたいものです。


「人間負けたら終わりなのではない。止めたら終わりなのだ」
リチャード・M・ニクソン

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2008年12月31日 (水)

世界不況と雇用対策

まさに、坂道を転げる落ちるがごとく、一気に不景気の高波が押し寄せ、トヨタを筆頭になりふり構っていられない防御に追われています。

株価は、バブルの崩壊の年39%を上回る年42%安となり、まさに来年は世界恐慌の幕開けとなってしまいそうな、危険な様相を呈しています。

しかし、この事態を結果として受け止めて、この危機を好機と捉え、どのように対処「変」できるかが、生き残りの道です。
今までの、システム(経営、金融、業務・・・)の既成概念にとらわれず、局面局面での勇気ある決断が必要です。

雇用の維持は、経営者の努めとしてとても大事なことですが、テレビに登場するタレント評論家やニュースキャスターが言うような、経営者は強者で従業員は弱者の構造ではないことは、中小企業の経営者であれば誰でも実感していることだと思います。

事業継続(ゴーイングコンサーン)をするめた、今何ができるか、来年どうすべきが、束の間休みを活かしたいですね。

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2008年12月16日 (火)

社長と従業員の温度差

こんどの年末年始休暇は、9連休とする会社も多いのではないでしょうか?
しかし、従業員はもっと休みたいようです。

来年のカレンダーを見て、すでに歓喜?落胆?の雄叫びをあげた人もいると思いますが、ゴールデンウィークはカレンダー通りでも5連休、前後をおもいっきり休んだりすると12連休に、さらに9月にも5連休があります。
祝日法というのが、昨年改正された結果、そうした長期休暇が増えてしまったようです。

しかし、社長にしてみれば、「休みは営業できない→売上ダウンを気にし(消費者向けサービス業や小売業は別ですが)」、従業員は「もっと欧米並みに休みをほしい」と温度差があるようです。こうした不況下でも・・・。

ワークライフバランスという取り組みが増えてきているようですが、日本人は本当に働きすぎなのでしょうか?
国民総生産は、世界でもトップクラスですが、一人あたりにすれば、人口が日本より少ない欧米に比べれば低い値に。ここだけを捉えれば、一人ひとりの個人は、もっとがんばる余地はあるのでは?ということが言えます。が、もともと国民性や経営の姿勢が違うわけですから、欧米のようには行かないのかもしれませんね。

ということで、いいとこどりの「欧米並みに」「欧米では」「欧米にならって」はやめませんか?
日本人は勤勉!エコノミックアニマルと言われた時代を思い出し、働いて働いて、この不況を脱出するしかありません!
オンとオフをはっきりさせた効率化された経営で成長している会社もあり、それはそれですばらしいのですが、日本人にはやっぱり家族的経営があっている気がします。

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2008年12月 9日 (火)

派遣切り、雇い止めは悪いのか?

もともと、派遣労働者、派遣会社という制度、法律の枠を拡大させた恩恵?を会社も労働者も享受していたのでは?

こんな風に書くと、冷たい、無理解とか言われそうですが、派遣会社は元をたどれば戦後の手配師。
確かに、日々の生活にも困る日雇労働でしか生計を立てられない人にとっては、グッドウィルのような会社でも、あってよかったという存在であったのかもしれません。

しかし、一方、社員になると縛られるのがいやで、派遣という身分で自分のしたいことを優先させていた人がいるのも事実。社員だから、リストラされない保障はありませんが、雇用調整をしやすいところから、実施していくのは、経営としては必ずしも間違ってはいないと思います。
派遣労働者を雇うという行為そのものが、必要なときに必要な人手を、というのが本来の趣旨なんですから・・・。

もちろん、強引な契約期間前の解雇や、契約中止は法律違反になるので、そこは責められても仕方がないでしょうが・・・。

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2008年11月18日 (火)

サービス残業による労使問題、後を絶ちませんが…

一般的に、弱者である従業員が無理なサービス残業を強いられるという構図が、マスコミ等で報道されています。

しかし、名ばかり管理職もそうですが、本当に経営者は強者か?という問題は、世間では取り上げられないようです。

大企業と違い、中小企業の経営者は会社と一体である場合が大半です。
会社の借金は、自分への借金となり、最悪な場合、自殺にもなりかねません。

実質、管理職としての仕事を任せられていないのに…と、不平を言う前に、自分は会社の経営を順調なものとするためにどれだけ貢献できているかを、再確認してみてはどうでしょうか?

労働争議は、まっとうな権利ではありますが、会社との喧嘩によって、結果、会社の体力が弱れば、待遇改善どころじゃなくなるのですから・・・。

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2008年11月11日 (火)

クラウド・コンピューティングってなに?

今まで、高いアプリケーションを買わざるを得なかった各種ソフトを、インターネットにつながっている環境であれば、電子メールやワープロ、表計算などのソフトを使えるようになりました。

これを、グーグルの提唱による、クラウド(雲)の絵で表現する、ネットワークコンピューターシステムに由来したことばとして使われているようです。

最近、5万円PCといわれる格安、軽量なパソコンが各社から発売されています。
大きな画面を必要とするDTPやCADのような専門性の高い業務ソフトは別にしても、ワープロなどのオフィスソフトは、そうしたインターネット上で利用できるソフトのほうが便利なのかもしれません。

作成データはインターネット上の専用スペースに保存すれば、データをPC内に保存する必要もなく、万一PCを置き忘れなどによる紛失をした場合でも、安全というわけです。
ソフトバンクからiPhoneが発売されたものの、意外と使い勝手が悪く当初の予想に反して売れ行きは鈍っているようですが、各社からはそのiPhoneを意識したスマートフォンが冬モデルとして発売されるそうです。

より進化した携帯電話は、もはやミニPCです。
移動体端末として、ミニPCか携帯電話を使うか別にしても、インターネットのないビジネスシーンはもはや考えられません。

それにしても、先日発表されたソフトバンクのダイヤをちりばめた1300万円もする高級携帯(一般販売もされるようですが)。CMに出演している女優さん2人にプレゼントといっていましたが、贈与税がかかるのでは?
そこは、CM出演料の対価として、渡されたものでしょう。
それにしても、ギャラ、すごいですね・・・。


次回は、ワンルームマンション税について・・・

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2008年10月31日 (金)

評論家は不要、常に当事者意識で

国会の議事会での野次はつきものです。
野次がいいか、悪いかは別にしても、今回のような一時給付金措置にも、賛否両論があるでしょう。
しかし、身近な会社内で、常に実績を求められる場所では…

特に、中途採用された人は、とかく前の会社と比較しがちです。
そんなに前が良かったのならねなぜ辞めたのか?と言いたくもなりますが・・・。

いろいろな事情で辞めざるわ得なかったとしても、今いる会社内で
アラ探しのためのアラ探しになってはいけません。

感じた問題点については、当事者意識を持って自ら改善・改革の行動を起こしていく事が大切です。「この会社に来てびっくりしたのは、みんな机の上が乱雑になっている事です。これでよく仕事ができるものだと思いました」そう話す本人の机の上を見ると、みんなと同じように乱雑になっていたりします。

「いやあ、慣れてしまって」という言い訳をするのでしょうが、これは、典型的に当事者意識のない評論家的な批判です。

言葉よりも行動で自己主張を心がけるようにしたいものです。

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2008年10月21日 (火)

経理マンって・・

部課長会議でちょっと話題になったこと話

部門間のコミュニケーションについて話し合ったとき、どうも経理部は閉鎖的だという意見を出した人がいたんです。具体的な例として、簡単な数字を聞こうとしたら気軽に教えてくれなかったとある部下が怒っていたとか、経営の中枢にいるようなエリート顔して歩いているといった声もあるとか、いろいろな指摘を受けました。エリート顔なんてことはないと思うんですが、社員のなかに経理部を閉鎖的だとみる向きがあることは確かなようで、この点については我々のほうからそんな批判を受けないよう努力すると言ってきました。

皆さんはどう思うでしょうか。

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2008年10月17日 (金)

税務調査はココを見る

会社の会計資料は、大きく分けて2つの種類があります。1つが、外部取引先などとの取引が行われたときに出される書類です。これを「外部資料」といいます。これに対して、会社内部でやりとりされる書類や管理するための書類、たとえば就業規則や仮払精算書、旅費精算書などを「内部資料」といいます。

この「外部資料」と「内部資料」、どちらも税務会計にとっては、欠かすことのできない書類です。整理保管することはもちろんのこと、これらの整備は節税を考える上でも大切です。

現在、書籍などで節税の方法として紹介されている方法は、これら「内部書類」や「外部書類」の整理保管は完璧に行われていることを前提としています。また、これらの整理された書類にもとづいて、帳簿書類を正確に作成するということは、当然おこなわれているとも前提条件になっているのがほとんどです。

しかし、実態はどうでしょうか? 私が知っている限りの中小企業の場合では、書類関係の保存や会計帳簿の作成については完璧とはいい難い面が多々あります。

このことは、税務調査があった場合を想定していただくとよく分かります。つまり、実際に税務調査などが実施された場合、税務署からの指摘事項とされるもののほとんどが、書類関係の整理ができていないことであったり、帳簿書類が不完全であるということなのです。つまり、いくら節税の本を読んで節税テクニックを駆使したとしても肝心の書類関係の整理保存ができていないことには、節税は上手くいかないのです。

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2008年10月14日 (火)

経理の役割 経理1年生へ

経理の役割は、最終的には、会社の関係者に対して、「会社の儲けがどのくらいあったか(経営成績)」「会社にどのくらいの財産があるのか(財政状態)」を計算し、報告することにあります。この計算は、商法や税法などの法律で詳細に定められており、これらに基づいて行います。通常、1年間を1事業年度(会計期間)として計算されます。この計算を、財務会計といいます。財務会計を行うには、日頃から領収書や請求書といった原始証憑を保存し、これをもとに会計伝票を起票し、会計帳簿を作成しなければなりません。商法や税法といった法律の知識が必要になります。

経理の役割は経理記帳にとどまりません。現物の管理もあります。経営活動においては、現金が、商品や有価証券といった姿に転化します。これらの金銭以外に転化した会社の財産で記帳したものが実際に存在するのか、回収可能性があるのといった現物管理まで行わなければなりません。

中小企業においては、これらをすべて経理が行わなければなりません。つまり、経理といっても会社財産の管理をはじめ、財務から総務まで、それを超えて経営企画的な側面も引き受けることになります。経理で集計した数字をもとに、どのようにすれば儲けが増えるのか、無駄はないかといったことを分析し、経営者に報告、指針を与えるという役割があることを忘れてはなりません。この計算を、管理会計といいます。管理会計は会社が発展・成長する過程においては、なくてはならないものといえます。

また、カネの調達・運用(資金管理)や給与計算もこなさなければなりません。経理は会社の経営活動に重要なセクションであることは間違いありません。

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2008年10月10日 (金)

規律や規則を守るのに、何か特別の決意や心構えは必要?

法律や規則をあまり意識せずに日常の社会生活を送っているときが、万事うまくいっているときなのです。この日常生活と法律の関係と同じことが、企業の規律や規則と社員生活との関係についてもいえるでしょう。

常識というと一般に広く使われている言葉ですが、常識を身に付けるというのは、なかなか容易なことではありません。当たり前のことを当たり前に実行できる。これが常識の身に付いた人なのでしょうが、会社としても常識の身に突いた会社でありたいものです。

しかし、現状にマッチしない規則がそのままになっていないでしょうか? せっかく規則として定めているのにもかかわらず、その規則を守っている者と、そうでない者がいて、不公平になっていることはないでしょうか? また社員の甘えによる規律の緩みはないでしょうか?
例えば上司への言葉使い、同僚同士の言葉使い、そして朝夕などの挨拶に乱れはありませんでしょうか? 社員の服装はどうでしょうか?
大変細かいことを言っているように思われるかもしれませんが、このような細かいレベルのことから見直してみることが大事なのです。そういうことの積み重ねがより働きやすく、かつケジメのちゃんとついた職場の雰囲気を作っていくことになるのです。

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2008年10月 3日 (金)

報告のさせ方仕事の報告を怠る部下

「報告するように」と注意してもなかなか報告してこないとき、どのように指導か…

部下が真剣に報告しようとしているのに、たいしたことではないからといい加減な対応をしたり、忙しいから後にしてくれといったきり、放っておいたりすれば、部下は報告をさほど重要なものとは思わなくなり、しまいには報告をしなくなってしまいます。

忙しくとも毎朝、時間を決めて報告させるとか、何時に席に戻るかをこまめに部下に知らせるようにするなどの工夫をしたいものです。

部下にとっても、それが分かっていれば、報告の準備もできますし、仕事にメリハリがつけられるでしょう。

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2008年9月26日 (金)

残業割り増しは25%から50%になる?

月60時間を超える部分を50%に引き上げることで、自民と公明両党は合意したそうです。現行の労働基準法改正案では、月80時間だったものを、議員立法で法案を修正する としています。

確かに、「過労死」や「名ばかり管理職」など、サービス残業に対しての問題から考えれば、
なるべく残業そのものを減らした方がよいのでしょう。
しかし、週40時間で効率よく仕事を回すことは、なかなか難しい面もあると思います。

中小企業には、この残業割り増し措置は猶予が設けられているので、一安心ということではなく、普段から、ムダ、ムラ、ムリ、いわゆる3Mをなくすことにより、仕事をやりやすくする環境をつくり、自らの問題解決力を強めることが大切です。

みんなで知恵を出し合って、仕事の改善や職場の問題解決に挑戦することが、仕事への動機づけを促すことになり、この活動を下から支える大きな要因となっています。
全員が協力してPDCAサイクルを回しながら、職場の管理水準を高めることが、仕事の質の向上や高度な生産性発揮に欠かせません。

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2008年9月23日 (火)

事務は会社の頭脳

事務というのはあらゆる面で、会社の「司令塔」ということができます。したがって、事務がのんびりしていると、現場の人達は、普段の仕事に支障をきたし、大変迷惑を被ることになってしまいます。

最近では事務部門の合理化、リストラが目立っていますが、それはある意味での「事務の革新」を意味しており、ただ人数が多いだけの事務は必要ないという考え方に立っているのです。

ですから、事務がサボっているために、現業の部門が仕事がうまく行かないということになれば、それならば、現業の方に事務のやっていることを移してほしいということになってしまうのです。
なぜならば、その方が現場直結の事務ができるし、OA機器さえあれば何でも間に合ってしまうからなのです。その点から言うならば私たちはうっかりしていれないことになってしまいます。
「内広がりの外すぼまり」ということが言われます。

内部では大きな顔をしているが外部にはさっぱり通用しないことを言うのです。私たちがそのようなことになっていないかどうかもう一度反省しながら、仕事の点検をしてみる必要が、あるような気がします。

09:00 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月12日 (金)

日本の総理大臣もタイの首相くらいに?

非常事態宣言が出されたタイで、サマック首相が料理番組に出演したことで失職に追い込まれたものの、再度、新首相として選出させる可能性があるということです。

サマック首相を支持するかどうかは別にして、ここ20年の間、日本の総理大臣のほとんどが任期を全うするどころか、あまりにも短時間で辞めていく様は、世界に対して恥ずかしいとしかいいようがありません。

もし、国同士ではなく、会社間の取り引きと考えた場合、数日や1年足らずで次々と社長が交代する会社とは、危なっかしくて継続的な取引はできないです。
ましてや、銀行だって融資先としての対象にもならないでしょう。

人の上に立って会社を引っ張るリーダーは、それなりの覚悟がないとダメです。

今、後継者不足で廃業をせざるを得ない会社は少なくありません。
いかに、後継者を育て、事業を継続させていくかが問題になっています。

会社組織というほどでもなく、立派な事業承継論といったものに当てはめることが難しいこともあると思います。
先代から譲り受けた事業を継続し、成功するも失敗するも後継者にかかっているわけですが、新しい資産を作り出す気概がないと上手くいかないものです。、

01:11 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月 9日 (火)

根絶は無理?食品偽装

相変わらずの食品偽装。しかも、今度の事故米を酒や菓子用に転売していた三笠フーズの場合は、悪質としか言いようがありません。
これに比べたら、船場吉兆の使い回しが可愛く思えたりもします。

利益第一主義、しかも二重帳簿を作って農水省の査察をパスしてきた経緯からすると、すでに詐欺ですね。
しかし、今回も内部告発による発覚だったわけですが、告発を受けた農水査察の能力って…ということなんですね。しかも、5年間で96回の査察をしたわけですから、ザルとしか言いようがない査察体制です。

会社において、業務上のミスはどうしてもあるものです。
しかし、同じようなミスを何ども繰り返し起こすことは、基本的に許されません。
そのためには、改めてPDCAサイクルを確認しつつ、業務を進めることが大切です。
PDCAサイクルは、なにも「経営」といった会社全体の計画や営業部門など大きなセクションのためだけのもではありません。

簡単に思える宛名書きや封入作業、発送作業などにも、間違いを起こさない、より効率的に行い短時間で処理できるようにするための技があります。
その一つ一つを分解して考えると、PDCAの考え方で行っているものです。

なんで、こんな簡単なミスを何度も起こすんだ!と部下の方を叱責する前に、
なぜそうなるんだと、「考え」「改善」の方に向かわせることを一緒に大切です。
結果、信頼関係をなくした内部告発という最悪な行動に出ることも防ぐことにも・・・。

09:23 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月29日 (金)

“自称プロ”の傲慢さ

みなさんがみなさんなりにプロであると認めている人と、そうでないと思っている人の仕事の出来上がり具合、つまり製品としての差はどこにあると思われますか?

色々な意見がおありでしょうが、私は気配りと優しさの差がその最大のものと常々考えています。本物のプロには必ずその周りにその人を尊敬し応援する温かい人の輪があるものです。頭が切れて一個人としての仕事は確かにできる、しかし自我が強く仲間から孤立してしまっている自称プロとは頭の数、心の量の差がつきます。

したがって本物のプロの仕事は、十分に湯もみされた温泉の湯のように、お客様の肌に心地よいもの。反対に孤立した一匹狼の自称プロの仕事は、思い込み、押し付けが目立ち、沸かしたての湯のように、お客様の肌になんとなく馴染まないものです。

いくつかの実例を挙げてみましょう。製品の形のユニークさに飛びついて、あるベンチャー企業の洋食器をフルセット揃えました。ところがカップも皿も、その糸底がガリガリで木製テーブルを傷だらけにしてしまうのです。そして捨てるつもりだった、大手メーカーの古い製品を改めて手にしたとき、しみじみとした安心感が私の心によみがえってくるのを感じました。

またある時コンピュータのシステム開発に当たり、数社から見積もりを取ったところ小さなソフト会社のものが桁外れに安かったので、その会社に頼むことになりました。頭の切れそうな若手数人がなかなかユニークなシステムを開発し、納めてくれました。

ところが、私のところのオペレータたちが怖くて使えないと一斉に言うのです。うっかり操作ミスをするとコンピュータが暴走してしまうというのです。そのソフト会社と何度も交渉しましたが、彼らの言い分は操作説明書どおりにやってほしいの一点張りで埒が明かず、私はオペレータたちに押し切られて、損を覚悟である中堅ソフトハウスに鞍替えしました。

若手から中年までおっとりして一見頼りなさそうな人たちがシステムを再開発して納めてくれましたが、これが今度はオペレータたちに大好評なのです。彼女たちがどこでどう操作ミスを起こしても、今度のソフトはしっかり受け皿が作ってあり、もう一度と促してくれるのです。

さて、3つ目の実例です。私の友人の中小企業の社長は求人雑誌の原稿を必ず自分で書き、語りかけ、人材の獲得に成功しています。「転職に夢をかけ、求人雑誌を買う、まだ見ぬ仲間のうえに思いをはせると、どんなに多忙でも自分で筆をとらなければと思うのです。」とこの社長は言っています。

このわずか2,3の実例でも本物のプロの仕事の気配り、優しさを感じ取っていただき、皆さんの仕事の心構えとしていただきたいと思うのです。

01:51 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月25日 (月)

相手の注意をひく販売資料

お客も貴重な時間を割いて営業マンに会っているわけですから、雑談だけではこのアプローチは失敗する恐れがあります。

ある仕入れ担当者はこう言っています。「彼らは一生懸命何かを話しています。私はただ、頷いているだけです。それを彼らは、自分の話をお客である私が注意を示して聞いてくれていると思い込んでいるのでしょうね。面接に失敗しても、帰りに、お話を聞いてくださいましてありがとうございました、と礼を言って帰ります。本当は私はその時、別のことを考えているのです。」

こんなことのないように、相手に最後まで注意を払わせるには、どうしたらよいかです。営業マンがいくら熱心に話したところで、相手が上の空では、時間と精力の無駄遣いです。お客に、一言一句も聞き漏らすまいと耳を傾けさせるようでないと、よいアプローチとは言えません。

注意を引くというのは、「おや、何だろう」と思わせることですが、この「おや、何だろう」と思っている時間は5分の3秒という非常に短い時間だそうです。これを連続させて、5分、10分と相手を引き付けておくには、それなりの工夫を前もってしておく必要があります。それには、相手の視覚、すなわち目に訴える方法と、相手の関心事、すなわち興味を持っていることや、喜びそうな事柄を中心に、話を進めていく方法とがあります。
視覚に訴える方法は、一般的によく用いられる方法で、皆さんもそのためカタログやパンフレットを用意しているでしょう。しかしこれは、どこの営業マンも持っていますから、必ずしもお客の注意を強く引くとは限りません。

これで注意を引こうと思うなら、独特の工夫を凝らすべきです。いわゆる手づくりのアプローチブックです。これは、効果があります。何故かというと、あなた自身が説明しやすいように作ってありますから、お客にあなたの熱意が伝わるし、何よりもあなたの仕事熱心さが相手の心を打つのです。

会社から支給された資料や、新聞の切り抜き、自分で撮った写真など、説明しやすいようにノートに貼って、重要なことはアンダーラインを引くとか、丸で囲むなどして、相手に理解しやすく、工夫されたアプローチブックは、逆に強い印象を与えます。

ちなみに、印象の強さは、言葉で聞くよりも目で見たほうが、3倍も強いと言われています。その意味で、手作りのアプローチブックは、相手の注意を引く絶好の資料であると同時に、それは商売道具でもあるのです。精魂込めて作って欲しいものです。

01:50 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月 3日 (木)

ヤマダ電気の16万人タダ働きの意味

6月30日に、公正取引委員会は「納入業者にただ働きを強いた」として、独占禁止法違反で排除措置命令を出しました。
一方、政府は日雇い派遣については原則禁止の方針を出しました。
悪しき商習慣、雇用のあり方、いろいろな事件を背景に、ビジネスのHOW-TOの見直しの必要が迫られています。

昔取った杵柄、ということばが通用しにくくなっている現代、今の経営状況を再点検してはと゛うでしょうか?
3月決算の会社は、すでに、4半期が経過しています。
改めて、事業戦略を見つめ直しましょう。

「事業戦略」とは、いろいろな意味で使用されていますが、ここでは会社が行っている事業の種類とやり方について考え、どのように組み合わせていったらよいのかを検討し、より効率的に利益を計上できるように行動することを目指すためのものとします。

つまり、複数の事業を行っている場合であれば、「どの事業に」「どれだけ投資」すれば、効率的なのかを考え、計画することです。また、単一事業の場合であれば、時間の経過に伴って、現在行っている事業をどのように展開していったらよいのかを考え、計画していきます。

この「事業戦略」を考えることにより、最終的な書類としての成果物である「中期経営計画」にたどり着くことができるのです。最初にも書きましたとおり、時代の流れは明らかに速度が増しているため、会社が行う事業についても、そのスピードについていけるような事業展開が求められます。

しかし、注意していただきたいのは、会社の成長、特に規模的な成長だけを追い求めるのが「事業戦略」ではないということです。「事業戦略」は、会社の維持発展のためですが、成長だけに焦点を絞ったものではありません。結果として、会社が成長することはよいことだと思いますが、「事業戦略」の本来の目的は効率化と会社の継続性・安定性の確保なのです。「事業戦略」を考えるに当たって、一番よく考えられるのは新規分野進出ですが、これは必ずしも会社の規模的な成長のためだけではないのです。

05:02 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年6月26日 (木)

相変わらずの食品偽装事件

またかという、岐阜の食肉卸会社「丸明」と、大阪のウナギ輸入販売会社「魚秀」による食品偽装。
マスコミは、この事件を「ワンマン経営」が招いたもの、とワンマン経営が諸悪の根源のように報道していました。しかし、本当にワンマン経営は悪なのでしょうか?

実は、中小企業にワンマン経営は必要なことだと考えています。
ただし、聞く耳もたない「暴君型ワンマン経営」は明らかにダメですが、
「正しいワンマン経営」は、中小企業の場合欠かせない要素なのでは?

正しいとは、
社長の思い、経営方針を従業員をはじめ取引先にも正しく理解してもらい、かれらをその方針達成、実現のための重要な役所を演じてもらう大切なスタッフであるという認識をしてもらうことなのです。

大半の中小企業は、社長がいてこその会社です。
社長の魅力とパワーで成り立っているのです。
堂々とワンマンぶりを力強く、内外にアピールしていかなければ、従業員も取引先も不安になってしまいます。

しかし、なかなか、社長の思いが従業員に伝わらないことが多いというケースも珍しくありません。
また、会議という説教、方針説明という説教という煙たい状態になっているのでは?

では、わかりやすく伝え、信頼と尊敬を集める社長になるためには、どうしたらよいのか?
そのヒントとなる資料を当事務所のビジネス図書館に用意しています。
一度の覗いてみて下さい。

04:44 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年6月19日 (木)

労使間の死刑執行

鳩山法務大臣の下、死刑囚の刑が淡々と執行されているようです。死刑という刑そのものについての是非には、難しい問題があります。
しかし、被害者とその遺族のことを考えれば、死刑判決が確定した人の執行をさせないような論調はいかがなものかと、個人的には思ったりもします。
ところで、会社では「クビを切る」という過激な言葉があります。

これは、もちろん、できない従業員に辞めてもらう、つまり解雇することですが、今時「お前はクビダァァー!!明日から来なくていい!」とか言おうものなら、労働争議に発展しかねません。
当然、人によっては、次の働き口を探すことが困難な状況であれば、一家離散、路頭に迷うことにもなりかねないので、突然の解雇は「死刑宣告」のようなものになり、労働者側も必至の抵抗を講じるわけです。

経営者や管理者の方は、やむを得ず解雇をする場合は、適法に進めなければなりません。

使用者による労働契約の解除、つまり解雇については法令によってさまざまな制約が課せられています。 解雇にもさまざまな形態がありますが、一般的には普通解雇と懲戒解雇とに区別されています。
懲戒解雇は労働者に対する制裁措置であるから、その効力については厳しく判断されるといってもよいのですが、制裁事由が正当なものでなければならないし、解雇に相当するものでなければなりません。

また、懲戒解雇が無効とされた場合には、懲戒処分だけではなく解雇そのものも無効となるので、懲戒解雇はともかく普通解雇通告には正当な理由があれば、予備的に懲戒解雇と普通解雇との双方を通告することがあります。
懲戒解雇であれ普通解雇であれ、解雇通告が無効とされたときには、当該労働者に対して賃金の支払いをしなければなりませんが、労働者が有形・無形の不利益を被った場合には、その損害賠償責任を追及されることもあります。

したがって、従業員を解雇する際には、その理由を明確にするとともに、正当な手続きを踏襲しなければならないし、可能な限り当該労働者の同意を得る努力が求められます。

06:18 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年6月 6日 (金)

来客の応対

得意先は信頼のおける会社との取引を常に望んでいます。信頼関係とは長い取引関係の中で作られていくものですが、その大前提となるものは何といっても、社員が社会人としての礼儀をわきまえているかということです

先日ある会社へうかがったところ、受付で応対した女性は清潔な態度で私を迎え入れてくれました。そして社長室へ向かう途中で、すれ違った社員が全員が目礼をしてくれました。誰一人私に対して無視する態度をとった人はいないのです。社長にその旨を話しましたところ、「古参の者が礼儀正しいと、不思議と全社員がそれに見習うものですね」と目を細めて言われました。
 特別な教育をしているのかと質問すると、「強いてあげれば取引会社のおかげで、私たちの生活がある、という当たり前のことを事あるごとに話している」ということでした。工場見学をさせていただきましたが、工場の人たちも全員が気持ちよく「おはようございます」と、挨拶をしてくれるのです。
  私も工場を一周する間に、一人一人と挨拶をするようになりました。なんだか一人一人と挨拶をする間に、不思議とその会社のファンにさせられてしまったようです。
 帰り道、その会社の習慣について考えさせられました。おそらく取引先の人をあの会社に一日呼んだら、みなあの会社のファンになってしまうでしょう。

 あの会社は営業マンは外でファン作りをし、生産・事務の人たちは社内で来客者に対するファン作りをしています。全社員が一丸となって会社のファン作りをしているんです。それはまさしく全社員が営業マンになっていることを意味します。それも「買ってください」と言うのではなく、会社に対する信頼を来客者に自然と根付かせてしまうのです。何と素晴らしいことではないかと、感嘆させられた次第です。

 だからと言って、その会社が特別難しいことをしているのかというと、決してそうではないのです。昔から言われている、当たり前の挨拶をしているだけに過ぎないのです。そこでみなさん来客者があった場合には、今から必ず「いらっしゃいませ」と大きな声で迎えましょう。その一声を実践することが、取引先への信頼度向上につながるのです。

10:00 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月27日 (木)

産業構造の大転換をどう展望するか

Q:長年にわたって自動車部品製造業を営んでいますが、下請構造の変化や海外の大手部品メーカーの進出、部品生産の海外移転などの影響を受けて業績は悪化傾向にあります。事業の縮小よりは業種転換を長期的視点から考えたいと思っていますが、わが国における産業構造がどのような方向に向けて変わりつつあるのか教えて下さい。

A:
●一極集中の重厚長大型から多極分散型へ
わが国の産業構造は、21世紀に向けて大きく変貌しようとしている。もちろん、これまでの主要産業がただちに消滅するわけではない。
たとえば、現在のリーディング産業である電機機器および自動車産業も、(1)経済全体の中で比較的大きなシェアを占め、(2)他産業への誘発効果が大きく、(3)技術革新による生産性の向上も高い、などの特徴をもっており、21世紀へ向けて引き続きリーディング産業としての役割を果たしていくことができると指摘されている。

確かに、従来のリーディング産業は、鉄鋼、石油化学、自動車に象徴されるように、重厚長大志向の大型産業が単独でその時代を引っ張ってきた。
しかし、21世紀になると、全体の流れは多極分散型になり、複数の先端技術志向産業によって牽引されるようになる。
また、従来は繊維に始まって、エレクトロニクスに至るまでハードウェア志向で、それも単一の技術によって支えられてきた。だが、これからは融合技術型になり、製造業とサービス業、ハードとソフトが一体化して相互が関連し、補完しあう場合が多くなりそうである。
この場合、ハードの価値が消失するわけではないが、ソフトの価値が相対的に大きくなる。情報通信はその典型的な産業であるが、健康・福祉産業などでも在宅ケアサービスのような対応が大切になってくる。

 

●環境・健康・福祉産業時代の到来
これまでのりーディグ産業は、経済優先の大量生産・大量消費型の産業に偏在していた。しかし、これからは環境、健康・福祉などのように地球的課題や生命の維持を優先した産業が重要性を帯びてくるようになる。

その背景には、工業化にともなう負の遺産と超高齢化社会の到来とがある。
いずれにせよ、経済効率性における量的な「豊かさ」ではなく、生活者の精神的な「心の豊かさ」が求められるようになり、そうした需要に応えられる産業や企業が伸びてくるであろう。
この種の産業に先端技術が導入されていくことはもちろん重要であるが、経済の論理にはからなずしも合致せず、規模の追求もままならない、といった問題をどうクリアするかが大切になってくるであろう。
「心の豊かさ」を充足するものは、たんなる経済効率性に基づく原理ではなく、非経済的ではあってもある種の「ゆとり」、「安らぎ」をもたらす「人間性」原理を基盤とするものになると想定されている。

 

●モノ離れを加速するソフト化
ソフト化とは、「物財、エネルギーなどのハードよりも、情報、サービスなどのソフトの価値や重要性が相対的に高まること」をさしている。
コンピュータに代表される技術の世界でも、ソフトウェアのハードウェアに対する優位性が高まっている。また、ハードにソフト的価値を一体化した「ニューハード」製品の重要性が叫ばれている。

ソフトへの流れは、工業製品における「重厚長大」から「軽薄短小」への移り変わりにも表れている。たとえば、「重厚長大」の代表選手である鉄鋼と「軽薄短小」のLSIの間には単位重量あたりの価格で5ケタの開きがある。鉄鋼は単に構造材としてハードの役割しか持っていないのに対し、LSIには回路設計者の高度な知識が詰まった機能財としてソフト的価値があるからである。

ソフト化が進めば進むほど、経営資源としての人間の役割が大きくなる。ハードは機械生産に頼れるが、ソフトは人間の創造的所産であり、機械に依存できない。これからは機械・電子機器の設計技術者、コンピュータのソフトウェア開発者はもとより、企画、市場調査、広報などの仕事に従事する人の役割が重要になってくるであろう。

 

●感性志向に向かうヒューマン・テクノロジー化
21世紀を目前に控えて、技術開発の主眼は「機能志向型」から「感性志向型」に移行しつつある。
自動車の例でいえば、「走る、曲がる、止まる」の基本機能はすでに達成されている。代わってデザイン、カラー、社内の居住性・豪華性などに対する要素が強まっていることにその傾向が見られる。

また、技術と人間の乖離は深刻さを増している。技術が高度化複雑化するにつれ、それを利用する人間や社会との間に距離感やミスマッチが生じてきたのである。
このような状況からも、ヒューマン・テクノロジーや感性工学が重要になってきているのである。
最近では、人間や自然に特有の「あいまいさ」を工学的に取り扱うファジー理論の研究が盛んに行われている。また、鳥のさえずりやそよ風に見られる「l/fゆらぎ」を扇風機の設計に生かしたり、仮想現実感(バーチャル・リアリティー)技術を応用して臨場感を高める方法の研究も活発である。

 

●環境対策を視野に入れたエコテクノロジー化
私たちはこれまで、技術によって豊かな生活を築き上げてきた。しかし、技術が高度化し、その活用度が高まれば高まるほど、自然や生活環境にマイナス作用をもたらしてきたことも否定できない。自動車による窒素酸化物の排出や、冷媒や洗浄剤としてのフロン利用などはその一例である。
エコテクノロジー(エコロジー〈生態学〉とテクノロジーの合成語)は、それらのマイナス作用を除去・緩和したり、代替していく新しいタイプの技術といえる。
エコテクノロジーは、廃棄物処理・リサイクル技術から有害ガスの分離・回収・固定化技術、環境適応型材料の開発に至るまで多岐にわたり、その重要性は日増しに高まっている。
科学技術庁が1998年にまとめた技術予測調査でも、環境関連技術は、重要度が高い上位100課題中25課題を占めている。

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2007年12月25日 (火)

経済構造の大転換にどう対応するか

経済構造の大転換にどう対応するか
Q:当社は、生活雑貨の卸問屋を営んでいます。創業以来35年が経過しています。これからは、われわれのような中小企業といえども時代の要請を先取りした企業経営が必要になってくると考えていますが、わが国における経済構造はどのように変化しているのでしょうか。

A:
●「成熟社会」への転換
現在のわが国における、企業の経営環境条件を大きく転換させている要因は、多様であり、必ずしも一定の方向をもっているわけではない。
しかし、わが国の経済的環境変化には大きな胎動がみられる。それは、「社会の成熟」ともいえよう。

明治以来の「富国強兵」による経済のテイク・オフ(出発)は、第二次大戦という挫折をはさみながらも、基調としては右肩上がりの成長をもたらしてきた。
高度経済成長を経て、「豊かさ」が社会のアイデンティティーを得たが、二度にわたる石油危機、そして円高不況、資産インフレの後の構造不況などによって、成長神話は過去のものとなった。
数字上の経済大国へと成長したわが国は、ライフ・ステージとしては成熟段階を迎え、これからは成長を前提としない安定化の段階に入ったといえよう。
もちろん、安定化は静態化を意味するものではない。むしろ、安定化のためには成長を前提とした経済構造、企業経営のあり方の大転換が前提条件になる。これまでのようなやり方を踏襲していたのでは存続できないということである。

 

●経済構造転換の方向
わが国の経済社会が歩もうとしている将来像は、いずれにしても「成熟社会」への転換をその底流にかかえているが、具体的に展望すると、さまざまな表象をもっている。いくつかの噴流が集まって大河を形成するが、今のところそれぞれの噴流を大別すれば以下の4つの流れを指摘することができよう。

(1)工業化時代の終焉
(2)情報ネットワーク社会の展開
(3)高齢化の進展
(4)国際社会の複雑化

 

●脱工業化
「工業化時代の終焉」とは工業、すなわちモノづくりが全く無用になることを意味するものではない。むしろ、モノづくりはどのような時代にあっても人類社会の基盤にあるといえよう。変化しつつあるのは、「モノづくりの質的転換」にある。
わが国産業社会の目標は、工業化から情報ネットワーク化に移行し、その目標達成のための技術、人材の質、インフラストラクチャーなどが変化しつつある。
つまり、モノそのものの意味が変化しているのである。これまでは、商品化の対象としてあまり考えられなかったような情報、ソフトなどが重要な産業分野を構成するようになっている。

また、大幅な賃金コスト格差のため、アジア諸国への工業力の移転は避けられず、国境を越えた産業再編成が進みつつある。「産業の空洞化」は、コスト面での競争力をもたない産業分野が海外へと移転し、高度な先端的技術を集約した非工業的商品への転換を示唆している。
したがって、21世紀に向けてのモノづくりは高度技術を集積した知識集約型へと変化していくことになり、それだけに技術や知識の主体としての人材集約型経済社会へと移行することになる。

 

●情報化の新展開
これまでにも情報化の重要性についてはたびたび指摘されてきたが、これからは情報(情報化された人とモノ)の重層的な結合、情報の流れ、情報発信、情報を媒介とした人、モノ、カネの融合化などが高密度に展開されるようになる。

「情報ネットワーク社会の展開」に関して注目されるのは、パソコン通信ネットワークなどを通じた、新しいタイプの人間関係が形成されてきていることである。この動きは将来、企業組織のあり方にも重要な影響を与えるものと思われる。

これはインターネット・ビジネスばかりではなく、企業そのものが情報ネットワーク化することを意味する。
その際、情報量もさることながら、情報の質そのものが問われることになる。情報が人そのものであるとするならば、「情報ネットワーク社会」においても人材の質が企業経営を左右することになるといえよう。
インターネットが情報ネットワークのグローバル・スタンダードとなり、その中でさまざまなビジネスが展開されるようになると、たんにインターネットを活用するだけでは不十分になるであろう。

情報ネットワークは、ある意味では媒体であり、情報伝達手段であるにすぎない。問題は情報の中身にこそある。積極的な情報発信を行うためには、情報発信主体そのものの「魅力」がなければならない。
インターネット活用技術だけではなく、人材や企業がいかに「顧客創造」に結びつける情報の魅力を形成できるかが問われるであろう。

 

●超高齢化社会の到来
すでにわが国は「高齢化社会」に突入しているが、21世紀の中葉にかけてますます高齢化が進展する。2040年代には、およそ人類が経験したことのない高齢化社会を迎えることになる。

「高齢化の進展」は、社会保障を中心に各種費用の負担の増加を招き、その分担を巡る社会的なあつれきがいっそう強まるであろう。企業においても「高齢化は深刻な経営課題」となっている。
これまでのように、年齢という属性を処遇の基盤としていた社会を前提にすればコスト・アップ、競争での敗退、人的資源の枯渇は防止できなくなる。

今後、高齢者の活用と高齢化に耐えうる企業体質の形成がキーとなる。
高齢者を排除するのではなく、絶対的に増大する高齢者を生かせる経営へと転換しつつ、高齢者の雇用が労務費上昇を招かない人事処遇システムをつくり上げる必要性がある。
業績、成果、能力などに応じた処遇、受給年金との併用給、高齢者雇用に対する公的助成の利用などだけではなく、管理職任期制、コース別人事、高齢者に対応した専門職制度などによって、高齢者の適性と人生設計とに応じた雇用を提供しつつ職場の活性化、組織の流動化・柔軟化をはかっていく制度を設けることが望ましい。
また、わが国では高齢者の自動車免許保有率の増加傾向からも示唆されるように、これからの高齢化社会は活力ある高齢者がリードする大きな需要が生み出される社会でもあり、内需型の新市場の発展が見込まれる。
高齢者を標的顧客とした新たな市場が生まれつつあり、そこに巨大なビジネス・チャンスがある。

 

●グローバル化
国境を越えた企業活動、地球規模での商品・情報・人材の流通、ボーダーレスのマネー経済が飛躍的に膨張している。また、商品や情報などあらゆる分野において、標準化された基準が形成されつつあり、そうした基準に適合しない商品や企業は市場から閉め出されつつある。

これまでのように、一国内の法令にもとづいた基準ではなく、圧倒的な市場占有を背景とした特定企業の基準が世界的規模での暗黙的基準となっている(グローバル・スタンダード)。世界基準を獲得できなかった商品や企業は、世界市場から排除される。

人材についても、労働市場そのものがグローバル化し、国境を越えた労働力の移動ばかりではなく、求められる人材の質そのものがグローバル化している。
しかし、他方ではグローバル化に逆行する動きもみられる。ことに、東欧社会主義国家の崩壊以降、民族自立化運動は従来の国家を細分化し、民族間の対立をより顕在化させている。民族政治的主権の主張はボーダーを高くしつつあり、日本の孤立を避けるためにも、民族的異質化を受け入れる国際化が必要となっている。

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2007年12月20日 (木)

何が中小企業の経営環境を悪くしているのか

Q:
わが社でも、収益の減少が続いており、経営全般の建て直しに迫られています。経営の見直しは、その要因を明らかにし、最も適切な対応を考えることにあると思うのですが、現在の中小企業の経営環境がどのようになっているか、その概況を教えて下さい。

A:
●中小企業が直面する問題

中小企業の業績を悪化させている環境要因といっても、マクロ・ベースでの国民経済の需給不均衡(需要減少、消費低迷、設備投資減少、在庫積み増し)を指摘できるものの、個別的な環境要因は産業、業種、地域、業態などによって多様であり、すべての企業に妥当する要因を抽出することは困難である。

換言すれば、国民経済ベースでの不況にもかかわらず、業績を伸ばしている企業が少なからず存在しているからである。

重要なことは、中小企業が直面している問題点を整理し、それへの対応、あるいは問題点を逆手に取る事業転換を指向することであろう。

全国中小企業団体中央会が毎年実施している「中小企業労働事情実態調査」(平成10年度)によれば、従業員300人未満の中小企業2732事業所(回答率45.9%)があげる経営上の問題点は〔図表1〕のごとくであった。

〔図表1〕

第1位
販売不振・受注の減少
54.8%
第2位
同業他社との競争激化
43.6%
第3位
人件費の増大
31.2%
第4位
人材不足(質の不足)
30.1%
第5位
製品価格(販売価格)の引き上げ難
23.8%

周知のように、これまで中小企業がかかえる経営上の課題は、昭和50年代から平成にかけて長期にわたる「人手不足」、「後継者難」などであった。

しかし、平成に入ってからの不況の影響から、「労働力不足(量的不足)」は6年連続して減少し、「同業他社との競争激化」が7年連続増加している。

しかし、人材不足は本当に解消したのであろうか。昭和63年から平成4年までの調査で第1位であった「人材不足(質の不足)」は、近年は下がっているものの、中小企業にとって優秀な人材の確保は依然として重要な問題となっている。
 
●人材の問題が最大の経営課題
確かに、現在は戦後最悪の不況下にある。不況ということは、需要の減少、不良在庫増、価格低迷などが業績に悪影響を及ぼすことになる。

しかし、不況下にあっても良い商品を適切な価格で販売している企業の業績は伸びている。良質の商品を提供するためにはそれなりの技術力が不可欠であり、競争力のある技術力、商品開発力を継起的に保持するためには人材がいなければならない。有能な人材がいれば、商品開発、品質、販売、物流、財務など企業経営全般にわたって競争優位を確保することができる。不況への対応も人材がなければ具体性をもたせられない。

ところが、深刻かつ長期にわたる不況の影響から、雇用の圧縮、人件費削減など「人減らし」ばかりが強調されている。

目先にとらわれた短期的な視野では、真の業績向上は期待できないといえよう。
不況期こそ、有能な人材の調達、人材の育成、新規事業分野を担うチャレンジ精神に溢れた人材の確保などの好機であると思われる。

事業経営の再構築(リストラ)を展開するにも、人材がいなければ具体化しない。
むしろ問題は、労務費負担の軽減にある。有能な人材を確保しつつ、労務費を相対的に押し下げるようなマネジメントが要請されているのである。

つまり、業績、成果、能力に応じた報酬、処遇、人事が行われていれば、人を減らさなくとも相対的な労務費負担は軽減される。
 
●クオリティーの確保が経営のカナメ
経済構造変化の進展に加え、消費者の需要動向の高度化など、企業を取り巻く経営環境はますます厳しいものとなっている。

こうした状況下において、大企業の需要動向にも変化が生じていることが近年指摘されており、下請中小企業に対する発注や要請内容はますます多様化、高度化してきている。

大企業に対して下請企業を選定する際に、従来から重視している点、近年新たに重視し始めた点についてみてみると、従来からの重視点については「価格」、「品質」、「納期の確実性」などをあげる企業が多く、いわゆるCQDが大企業にとって下請企業選定の基本となっていることがうかがえる。

他方、近年新たに重視し始めた点としては、「経営の健全性・安全性」や「短納期への対応力」、「品質保証能力」、「技術開発能力」、「企画・提案能力」といった項目が指摘されるようになっている。

つまり、大企業の需要動向に応えるためには、品質に優れたものを安く、決められた時間内で作るだけではなく、これからは更に短い時間で、またどのようなものをどのように作ればいいのか提案できること、そして作ったものに対して品質保証できることの重要性、必要性が高まってきているものといえよう。

結局、中小企業がこうした点について従来以上の能力をもつためには、より優れた人材をどれだけ確保できるかにかかっているといっても過言ではなかろう。優秀な人材を確保するためには、どのような経営、人事が必要なのか、それが重要な経営課題となる。n

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2007年12月18日 (火)

リストラとは「人減らし合理化」ではない

Q:当社の業績は、この数年間ほぼ横這い状態になり、先の見通しも明るくありません。銀行や取引先からはリストラが必要であるとたびたび指摘されます。リストラとは従業員を解雇してコストを削減することなのでしょうが、これまで会社に貢献してきた従業員を解雇することにはかなりの躊躇があります。リストラとは、このように後ろ向きの不況対策なのでしょうか。

●リストラクチャリングの目的
リストラ(リストラクチャリング)とは、文字どおり事業の再構築のことであり、事業全般の見直しをいう。
企業は、あたりまえのことではあるが、それ自体単独で存続できるものではない。社会的・経済的環境ばかりではなく、地球規模での自然環境、文化や風土など企業をとりまくさまざまな環境要因に影響されて、企業は常に動態化している。

企業は半永久的な存続を目指すが、その過程で成長分野の拡充、不採算部門の切り捨てなどにより収益力、成長性の維持をはかろうとする。環境への適応ばかりではなく、時代を先取した企業経営の柔軟化が求められている。
そうした意味において、企業は常に事業経営の見直し、再構成をはかっていかねばならない。

しかし、リストラクチャリングという言葉がビジネス・シーンにおいて頻繁に語られるようになったのは、1980年代の長期不況に悩まされていたアメリカの企業においてであった。
新規事業分野への進出だけではなく、不採算部門、成熟市場などからの撤退や人員の削減、正規従業員からパートなど雇用量の調整がより容易な労働力への転換などが評判になった。思い切った合理化、スリム化などによって高収益体質を形成することが時代の要請になった。

わが国でも、長期にわたる平成不況下において、リストラの必要性が各方面から指摘されてきた。好況時には鉄鋼や造船業界の新規事業進出など前向きの事例多かったが、91年以降の不況局面では、事業の縮小・再編、それに伴う人員や有利子負債の削減など、後ろ向きのリストラが増えている。一般に、収益立て直しのための合理化策をリストラと呼んでいるケースも少なくない。

 

●リストラの本来的目的
社会・経済環境などへの柔軟な適応のための事業内容の再構成をリストラと呼ぶならば、「人減らし合理化」だけがリストラを意味するわけではない。
むしろ、本来のリストラには、より積極的な意味があるのではなかろうか。より大胆に指摘すれば、従業員を解雇しなくともよいように、事業や業態、あるいは事業分野の見直しを日常的に実行しておく必要があるといえよう。
問題は、従業員が高い付加価値を生み出し、その商品が市場において受け入れられ、積極的な投資源泉を確保できる利潤を獲得することにある。
それだけに、リストラはいたずらに従業員を解雇することではなく、むしろ逆に従業員を大切にし、その能力を十分に引き出せることのできるマネジメントを確立することである。
ことに、これからの高齢化社会にあって、確実に労働力人口が減少することを念頭におけば、人的資源の有効利用がより重要な経営課題となる。

 

●高齢化と人口の減少
現在、わが国では人口の高齢化が急速に進行している。その主たる要因は少子化にあるが、2010年頃までは人口そのものの減少はみられないものの、労働力人口はゆるやかに減少していく。
そして、いわゆる団塊の世代が労働市場から引退する2010年以降、労働力人口は急速に減少し、総人口も減少する。2040年には、わが国の総人口は1億人を割り込むと予測されている。人口減少と高齢化との同時進行は、経済成長率をゼロとしても深刻な労働力不足を必然化する。

定年の延長や高齢者の活用、女性の職場進出などによって労働力率が向上したとしても、特に若年労働力の不足は企業経営の存続すら脅かすことになる。
長期構造的な不況の中で、失業率が傾向的に上昇し過剰労働力が社会問題となっているが、長期人口予測では21世紀には絶対的な労働力不足が到来する。それだけに、長期的視点にたった人材の計画的調達が必要となっている。不況だからといって計画的な人材調達を怠れば、その反動は大きい。

バブル崩壊後の数年間(平成2年から8年まで)においてすら、中小企業では人手不足感がひろがっていた。求人難は経営上の最大の課題であり、全国倒産件数に占める人手不足倒産の割合は5.8%にも達していた。
中小企業にとって、生き残り、発展していくためには「人を集め、人を育て、事業を発展していくことができる」かどうかにかかっている。
つまり、人手不足への対応が企業の盛衰を分けるのである。ことに中小企業は大企業に比べ、職場としての魅力に乏しいこと、知名度が低いこと、などのために労働力の確保にあたって不利な立場におかれている。

 

●魅力ある企業の形成へ
それでは、どのようにすれば魅力ある企業が作られるのだろうか。
魅力づくりの柱となるのは、労働時間短縮等労働条件の向上、職場環境の改善や福利厚生の充実である。これらの面においては、大企業と中小企業の格差は依然として大きい。

週休2日制の導入や所定内労働時間の短縮が大企業に比較して中小企業は著しく遅れている。
労働時間の短縮にあたっては、生産性の向上が不可欠であり、省力化、合理化投資や技術開発を積極的に進める必要がある。

また、職場環境に関しても、中小企業においては多品種少量生産など生産工程等の実態から自動化等による改善は容易でないものが多い。
しかし、特に人手不足が著しい職種については機械に代替させることを検討し、そのために必要な機械開発等を積極的に進める必要があろう。
福利厚生面についても大企業に比べ、中小企業の設備状況は低水準にあり、より一層の整備が求められている。

これらについては、中小企業は大企業に比べて改善を要する点は少なくない。しかし、柔軟な人事管理や経営者と従業員との距離の短さなど中小企業には、労働力の確保、定着にとっても有利な面もある。これらのメリットを生かしつつ、労働力確保に取り組んでいく必要がある。

また、魅力ある企業になるための対策や、国の施策に頼るばかりでなく、経営者側の意識にも成功の要因が隠されている。経営者が高い意志を持つこと。つまり、自分の会社がいかなる目的で経営を行い、これからどのような会社につくり上げるのかといった企業の到達目標を明確にし、これを自己主張することである。
そして、人を大切にし、人を育てる企業であることが大切である。それによって、労働者がゆとりと精神的、経済的満足を充足し、人間としての生きがい、豊かさや創造力を高めることができる企業へと転換することがリストラの本旨ではなかろうか。
地域社会の中でも、自社がいかに貢献し、そのポジションを確立しているかということである。

 

●雇用の流動化・柔軟化
しかし、不況下にあって上記のような姿勢は理想に過ぎるという誹りもあろう。コスト・ダウンをはかりつつ従業員を大切にするという相矛盾する目的を実現するためには、働き方そのものを再構築する必要がある。
つまり、柔軟で選択可能な雇用システム、自律的かつ創造的な働き方の実現を自社なりに展望しなければならない。
従業員の意識の多様化や経済社会情勢の変化に対応しつつ、従業員個人が主体的にその能力を十分発揮することを可能とする観点から、会社の内部でも自由裁量の幅を拡大し、労使双方にとって柔軟で選択可能な雇用システム、自律的かつ創造的な働き方を実現していくための環境を整備することが必要である。

たとえば、変形労働時間制の運用の弾力化、裁量労動制の適用範囲の拡大など、労働時間制の見直しが中小企業の雇用環境を改善させつつ、その生産性を向上させる施策として評価できるのではなかろうか。
中小企業にとって、変形労働時間制の運用の弾力化等により、労働時間短縮への対応がしやすくなるという側面と、従業者に対しても各自のライフスタイルに適した労働時間を選択できることや、労働へのインセンティブを与えるという側面から、雇用環境の改善につながると思われる。

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2007年12月13日 (木)

ベンチャーの時代

Q:よく「ベンチャーの時代」と聞きますが、当社のように創業から相当期間たっている企業には無縁のような気がします。むしろ、ベンチャーがもてはやされると、古い会社は存続できないのかとすら考えてしまいます。当社のような企業にとって、ベンチャーとはどのようなものなのでしょうか。

●ベンチャー・ビジネス
ベンチャー・ビジネスというのは、文字どおり、"冒険的事業"ということになる。
大企業等で専門的技術を身につけた有能な人材が、大企業の組織に不満をいだき、いわゆる"スピンオフ"して、自分で事業を営み、急成長している。
独自技術や大企業が対象としてこなかった市場分野(ニッチ)や業態への参入などによって、魅力ある小企業が急成長し、中には大企業を凌駕する収益をあげるベンチャー・ビジネスも出現している。

アメリカではこのようなビジネスマンが増大しつつあり、わが国でも目につくようになっている。
ベンチャー・ビジネスが最近大きくクローズアップされてきたのには、脱工業化社会とか、情報化社会といったダイナミックな社会構造になってきたということが背景にある。
つまり、こうした社会では、従来とはまったく違ったアイデアによって創造的なパイオニア企業をつくりだし、大会社より急成長できるという事業機会に恵まれているのである。

これまで、ベンチャー・ビジネスといわれるものには、情報関連や電子機器関連の事業が多かったといえよう。
たとえば、コンピュータ・ソフトウェア会社、ミニ・コンピュータ会社、科学用電子計算機会社、磁気テープ・記憶装置会社、特殊な電子機器会社などである。
このほか、広告、マーケティング関係、レジャー関係、海洋開発関係、バイオなどの先端技術関連、環境関連などにも多く見られる。

この様に、時代に適合した新規事業分野の創造にかかわるあらゆるビジネスがベンチャー・ビジネスとなる。ベンチャー・ビジネスに事業分野上の制約があるわけではない。
また、事業分野だけではなく、事業経営のやり方や業態のあり方などについても、これまでにない斬新な方向を打ち出すビジネスもベンチャーといえよう。
その意味で、ベンチャーはあらゆる業務について可能性をもっており、中小企業や地域地場企業などにとっても無縁ではない。

 

●新規事業開発
新規事業開発の仕方は、ベンチャー・ビジネスの戦略研究から学ぶところが多い。ベンチャー戦略には大別すると二つの種類がある。

(1)r戦略=多数戦略
(2)k戦略=少数戦略

かつて、わが国の鉄鋼企業がとった新規事業戦略は、この分類から行けばr戦略をとったのだといえる。
米国の3M社では、「小さく生んで、小さく育てる」という考え方をもっている。新規事業にはリスクがつきものである。したがって、小さい事業をたくさんスタートさせれば、リスクは小さく、また分散することができる。

さらに、人員という視点で見れば、少数陣営であるため、個々の能力を発揮しやすく、やりがいがあるはずである。
中小企業といえども、既存の業務分野に固執していれば競争に敗退する。企業は生き物であるから、一定のライフ・サイクルをもっており、衰退や死滅は必然でもある。組織を流動化させ、常に新分野に進出していなければ生き残りは困難であろう。

そこで、組織的には小さいものであっても、新分野への進出のためのベンチャー・ビジネスを不断に創造していく必要がある。
社内の人材を総ざらいしてみれば、既存の業務では生かしきれない有能な人材がいるはずである。そうした人材を発掘し、ベンチャー企業に出向させることは会社にとっても従業員にとっても有益であろう。

 

●社内ベンチャー
社内ベンチャー企業による新規事業開発もさることながら、社内ベンチャーも盛んである。

中小企業といえども、企業にはさまざまな資源(リソース)が豊富に存在する。資金、技術、人材などの経営資源どれをとっても、既存企業は小さなベンチャー企業とは比べものにならないほど優位にある。

しかし、既存企業による社内ベンチャーには、既存企業であるがゆえの問題点もあり、その問題を克服することが成功の鍵となる。

(1)本業との距離・・・ 本業にこだわらない自由な発想。
(2)本業の風土からの隔離・・・ 異質な風土を嫌わない自由な体質。
(3)内部志向に陥らないこと・・・ ベンチャー出向は都落ちではない。
(4)企業家精神をもった人材の活用。

企業家精神=リスクに果敢に挑戦して、イノベーションを起こすこと。
企業家=成長の原動力であるイノベーションの担い手。

 

●人材の発掘が鍵となる
ベンチャー事業はニッチ市場を狙う。大企業には手が出せない、あるいは人まねのできない市場を発見したり、創造するのである。
大企業はスケール・エコノミーがきかない市場には参入しづらい。したがって、ベンチャー企業は、その小さな小回りの良さを利用して独自の市場を創ることができる。

また、ベンチャー企業はその独自の技術などによって、高い参入障壁を創る。独創技術を開発し、独自の市場を作り上げるのもベンチャー企業の特質である。
アップル・コンピューター、バイオテクノロジーのジェネンティック社といったベンチャー企業などはこうした例である。

したがって、ベンチャーが成功するかどうかのキーは人材にあるといっても過言ではなかろう。人材の発掘がベンチャー成功の最大要因となる。
人材発掘のためには、従業員の能力、経験、希望などについての情報バンク(人事情報システム)の構築が不可欠であろう。
さらに、経営者の発想や知恵だけで進出可能な新分野を発見することはできない。広く従業員の創造性やアイディアを募らなければならない。自己申告制度や社内公募制などを制度化し、従業員の自主的な発想を生かす工夫が求められている。

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2007年12月11日 (火)

労務費比率の上昇に対応したリストラが不可欠

Q:中規模地方都市で食品加工業を営んでいますが(従業員数約120名)、受注減が続いているのに労務費が年々上昇し、それが要因となって経常損益の赤字が基調となっています。やはり従業員を減らすリストラに取り組むべきでしょうか。

 

●高労務費体質がリストラのターゲット
一般に、リストラというと人員整理や不採算事業の撤退という負のイメージが強い。
しかし、リストラクチャリングとは、本来的には事業基盤を再構築し競争力を強化するという意味であり、会社や経営そのものを作り変えることである。
会社が、「事業の多角化に乗り出したり、その業態を思い切って変更して企業体質を強化する」ことがリストラの目的である。

では、なぜリストラが人員削減中心になっているのかというと、バブル経済に浮かれ、放漫経営による不良資産の増大、過剰人員によるコスト高、不採算部門の拡大など企業体質が弱体化しているからである。
本業の拡大や、多角化が成功すれば、過剰と思われる人員でも吸収できたかもしれない。しかし、現在の企業にはその余裕もなく、結局コスト削減の一番簡単な方法、人員削減に走ったわけである。
そして、人員削減の関心は、もっぱら中高年ホワイトカラーに注がれた。とりわけ中間管理層になっているホワイトカラーは給与が相対的に高いため、合理化の効果も高いし、また管理職で非組合員が多い彼らをターゲットとした場合、労働組合もそれほど強く反対しないのでやりやすい。

こうした背景から、産業界のリストラ現象の中でホワイトカラーの中年層、とりわけ管理者層がその焦点になったのである。中高年管理事務従業員は、「企業内弱者」とすらいわれるようになった。
しかし、リストラの本来的な対象は従業員ではなく、高コスト体質を招いている人事システム、あるいは企業経営そのものであるといわねばならない。再構築が求められているのは、労務比率の上昇を必然化している企業体質にこそある。

 

●労務コスト上昇の真の原因
まず、労務費上昇あるいは労務比率上昇の要因から探らなければならない。
売上高に応じて労務費が変動している場合にはあまり問題とはならない。問題は売上高にかかわりなく労務費が固定化していたり、傾向的に増加していることである。あるいは、不況の影響から売上高が減少しているにもかかわらず、労務費が減少しないことが重要な経営課題となっているのである。

労務費、わけても支払給与が売上高と相関せずに上昇しているようなケースでは、そほとんどの元凶が賃金体系にある。
年功制度のもとでの高年齢化は、必然的に労務費の膨張を招き、その結果能力と賃金とのアンバランスが大きくなれば、生産性の低下は必至となる。
もっとも、高年齢化に伴って必ずしも能力は低下しないという指摘も無視できない。つまり、現業部門では作業の自動化、装置化が進行しているため、肉体的能力の低下はあまり問題にならない。むしろ、能力の低下よりも能力を発揮する場所の不足が問題となってきている。

技術開発部門などでは技術力の陳腐化が問題となっているが、加齢に伴う経験や知識が不可欠であることも否定できない。結局、機能年齢と絶対年齢とは一部の部門を除いて相関しないといえよう。

 

●年功的処遇がコスト増の元凶
したがって、労務費の上昇は、高年齢者の能力低下ではなく、年功賃金制度に起因したものであると考えられる。
年功賃金体系は、勤続年数・学歴・性別を基本的枠組みとし、それに個人別の考課査定を加味して決定する。勤続年数が長くなるにつれ、賃金が上昇する仕組みであり、これは、企業が成長し、賃金水準の低い若年者を大量採用しつづけ、従業員の年齢構成がピラミッド型であることを前提としており、低成長が続く現在の状況では、対応できない。
年功的処遇のもとでの高齢者に対する賃金・労務費、あるいは退職金、年金の膨張は、確実に企業の生産性を圧迫する要因となる。
年功賃金は長い間、終身雇用制を生活保障面で支える役割を果たしてきた。しかし、急激な高齢化により、年功賃金は従来のままでは対応できない状況にいたっている。

 

●コスト増を防止する賃金体系へ
これからの賃金体系は、生活保障としての生活給(本人給)と、職務遂行能力に対する職能給との2本立てとし、高齢者にいたっては、生計費のピークを超えた年齢から生活給の上昇を押さえ、職能給の比率を高くすることで、賃金の増加を押さえるようにする方向へと移行するであろう。
具体的には、生計費負担がピークとなる45歳から50歳程度で生活給部分の昇給を停止し、職能給部分の比率を高めることになる。
さらに、段階的にすすめる必要があるが、目標管理制度や実績重視の人事考課制度などを導入することで、目標達成度に応じた年俸制の導入も考える必要がある。
賃金は、生活保障の部分を残しつつ、年齢ではなく能力に応じたものとなり、従業員のやる気を引き出すこととなるであろう。

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2007年12月 6日 (木)

超高齢化社会に対応した事業経営の見直し

超高齢化社会に対応した事業経営の見直し
Q:
当社では、不況の影響から業績がやや落ち込んでおり、人員の削減も念頭におかなければならないと考えています。かつて、人手不足が深刻な時代に必至になって集めた人材だけに対応に苦慮しています。また、戦後まもなくの創業のために古くからの従業員が多く、その高齢化にも頭を悩ましています。経営者としての基本的姿勢がどうあるべきなのか教えて下さい。
 
●労働力人口の高齢化
高齢労働力の活用が重要な課題として認識された70年代以降、定年延長をはじめとしてさまざまな工夫が行われ、今日では60歳定年制が広く普及するまでに至った。そして、最近では60歳代前半層の雇用継続が大きくクローズアップされている。

(図表1)
(図表1)労働力人口の推移と見通し(単位:万人)

1980年
1990年
1995年
2000年
2010年
2020年
5650
6384
6582
6730
6705
6785
15~24歳
669
834
866
748
666
804
25~54歳
4039
4258
4318
4429
4231
4254
55~64歳
633
932
965
1036
1168
993
65歳以上
279
360
433
519
640
735
55歳以上
912
1292
1398
1555
1808
1728
16.1%
20.1%
21.2%
23.1%
27.0%
25.5%
(注)労働省「労働力需要の長期展望研究会」による推計値より作成。

最下段は全体に占める55歳以上の比率%。
労働力人口の変化を中長期的にみると、これから2010年にかけての労働力人口は急速に中高齢化していくことがわかる。1990年代の半ばに若年労働力の供給はピ-クに達し、それ以降は減少傾向を示している。その後、2020年にかけていわゆる団塊の世代の高齢化により、労働力人口の高齢化はピ-クに達する。
労働力人口の推移を長期的・段階的にとらえてみると、
(1)1995年以降2020年にかけて、15~24歳層は減少傾向を示す。
(2)多くの企業にとって、欲しいだけの新規学卒者を同時期に大量に一括採用するのは困難。
(3)高齢者こそが企業にとって残された人材の宝庫であり、今後の企業経営にとって、必要欠くべからざる人材群とし浮上してくる。
という長期基本傾向を指摘することができる。
 
●少子高齢化社会の出現
1998年の統計では、65歳以上の老年人口は前年に比べ、74万人増の1976万人となり、14歳以下の年少人口を初めて39万人上回った。年少人口は前年より32万人減り、16年連続で減少、少子・高齢化が
一段と進んできている実態が浮き彫りになった。

総人口は前年より30万人(0.24%増え)、1億2616万人である。総人口に占める割合は、老年人口が15.7%と前年比0.6ポイント上昇した一方、年少人口は15.3%、15~64歳の生産年齢人口は69%とそれぞれ0.3ポイント低下した。総人口に占める70歳以上の割合は10.3%と初めて1割を超えた。

出生児数から死亡者数を引いた自然増加は29万人増にとどまり、2年ぶりに戦後最低を更新した。労働力の主力を構成する生産年齢人口は前年の10万人減を上回る12万人減の8704万人となり、減少傾向に拍車がかかっている。

全国の15歳未満の子供は1918万人で、1997年より33万人減って戦後最低を更新し、65歳以上の高齢者人口を下回った。総人口に占める子供の割合は15.2%で、前年より0.3ポイント減少した。

子供の減少は出生率の低下が原因である。子供の数は1982年から17年連続で対前年比を下回っており、総人口に占める割合も1979年から20年連続で対前年比を下回った。

また、合計特殊出生率が過去最低の1.39人となったことがわかった。厚生省は出生率が2000年に底を打つと見ているが、少子化傾向に歯止めがかからなければ、若い世代が高齢者を支える公的年金などの社会保障制度に深刻な影響を与えると考えている。
 
●労働力不足時代か高失業時代か
長期的な観点から日本の雇用バランスを考えてみよう。「われわれの将来展望には、足元の情勢がそのまま長期的に続くと考えるバイアスがある」というのは雇用の展望にも当てはまる。

86年以降の円高不況のなかで、日本はいよいよ「高失業時代」に入るという議論がある。マイクロ・エレクトロニクス技術革新や日本企業の海外進出が雇用機会を奪う、高齢社会への移行・産業構造の変化につれて雇用のミスマッチが強まるといった議論が盛んだった。

しかし、景気が復調し労働需給が増大してくると、「労働力不足時代に入った」という議論も他方で生まれてきている。

これは、今後、労働力人口の伸びが鈍化し、企業は人手を確保できなくなるという議論である。そして91年以降、景気が後退し、雇用情勢が悪化してくると、再び「高失業時代」論が圧倒的となった。

こうした過去の例をみると、近年の「長期的に見ても雇用バランスは悪化した状態が続くのではないか」という懸念には、景気の後退による雇用情勢の悪化をそのまま長期的な傾向だとみなしている面が相当ありそうである。

では、短期の景気変動によるバイアスを除いて今後を展望してみると、どんなことがいえるだろうか。まず、雇用不安論の背景には、以下のようなことがある。

(1)労働需要という面では、労働力増加率の鈍化などによって、潜在成長力が鈍化するのではないかという懸念。
(2)円高、高コスト構造等による空洞化、成長率鈍化などにより、国内の雇用機会が減少するという懸念。
しかしよく考えてみると、この二つの議論が両立することはありえない。前者は「労働力不足」状態を想定しており、後者は「労働力過剰」状態を想定しているからである。
労働力が足りなくなるのであれば、ある程度空洞化しなければ国内の労働バランスは維持されない。労働力が余るのであれば、潜在成長力が低下することはない。

一方、労働力の伸びの鈍化は間違いなくやってくる。経済企画庁の推計によって今後の労働力人口の伸びを見ると、1993~2000年の間は、第2次ベビー・ブーマー世代が労働市場に参入してくるため、0.4%程度の伸びとなるが、2000~2010年になると、出産率の低下による若年労働力の減少などにより0.3%程度の減少になる。長期的にはやはり労働力不足の方を心配すべきであろう。
 
●本当に人材が余っているのか
21世紀の第2四半期には、絶対的な人口減少社会が到来する。ことに、生産年齢人口は急速に減少する。現在、不況の影響から企業のスリム化が進められ、マンパワー需要は冷え切っている。企業の労働力需要は落ち込み、失業者が急増している状態となっている。大量の余剰人員をかかえ、その整理に追われているのが実情である。

しかし、本当に人材は余っているのであろうか。人口の長期動態をみれば、人材不足はより深刻である。人員の整理を進めることはよいが、近い将来にはより深刻な人材不足時代が到来する。その時になって、「辞めさせなければよかった」と臍をかんでも後の祭りである。

余剰人員は人員の絶対的な過剰を意味しているのではない。むしろ、企業が人を余らしているのではなかろうか。余剰人員を嘆く前に、人を活用し切れていない会社の経営に問題がないかどうか見直す必要がある。

経営者に求められているのは、より長期的な観点に立った想像力である。自社が来世紀を通じて生き残ろうとするならば、企業経営の基本スタンスは「人を活用する」、「人を大切にする」企業を目指すことがキーになるといえよう。

他方、高齢化の進展は企業経営にも大きな影響を及ぼす。「高齢化=労務費高騰=業績の悪化」という循環でみれば、高齢者をできるだけ整理して、従業員年齢構成の若返り化をはかるべきということになる。

しかし、高齢化=高労務費という図式は企業の体質そのものに原因があるといわねばならない。すでに述べたように、これからは深刻な人口減少社会に突入する。人材の確保がいよいよ困難となる。

それだけに、「高齢者の活用、高齢者を雇用しても高労務費とならない経営」を志向する必要がより高まっているのである。

高齢者を活用するという観点から事業内容そのものを見直し、高齢者雇用=高労務費という図式を回避するための処遇の見直し、高齢化にともなう組織風土沈滞の防止、高齢者に働きがいをもって働いてもらう企業風土の改善など課題は多い。

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2007年12月 4日 (火)

リストラは単なる不況対策ではない

Q:
長引く不況の中で、リストラの必要性が各方面から指摘されていますが、当社の従業員の中にはリストラを「首切り合理化」だとして危険視する人が少なくありません。リストラとは、本来どのような役割を担うものなのでしょうか。

 
●リストラクチャリングとは
一般に、リストラクチャリング(事業経営の再構築)は、経済・産業構造の変化などに対応して、企業経営のあり方を見直すことを意味する。しかし、不採算部門の切り捨て、人員整理、事業の縮小など、どちらかといえばマイナス志向的なイメージが強かったといえる。

企業は、ゴーイング・コンサーン(goingconcern)であって、激動する環境に適応して永劫に存続するものである。その意味では、こうした不況対策としてのマイナス志向だけでは生き残りは困難であるといわねばならない。

あたりまえのことではあるが、企業はつねに環境に適応していかねばならない。環境はつねに変化しているから、それに柔軟に適応して事業経営のあり方を日々再構築する必要がある。

衰退する事業を整理するとともに、時代の要請に適合的な事業を先取り的に取り入れ、不断に会社経営を変革していく必要がある。

したがって、リストラとは、短期的な不況対策ではなく、日々の企業経営の基本姿勢をいうのである。

どのような老舗であっても、創業者精神、企業家精神を忘れることなく、つねに新たな姿勢をもって自社を見直し、その基本的な枠組みを変革していくことが望ましい。
 
●リストラの方向
これまでのリストラは、主として事業の整理・再編・統合、特定業務の分離・独立、新規事業への進出などのように、自社内部だけで展開されてきた。しかし、自企業だけの孤立的な努力だけでは必ずしも十分とはいえない。

積極的に外部の資源(リソース)を活用したり、強みのある事業分野における自社リソースの商品化などをはかっていくことが求められている(図表1)。

そのためには、たとえ中小企業といえどもアウト・ソーシング、他企業との提携、企業の買収・合併、大型プロジェクトへの参加、コーディネート事業への参加、分社化、企業内ベンチャーの育成、経営代行業務への進出などにも積極的に取り組む必要が高まっている。

また、グローバル化の進展にともない、現地生産、海外企業との提携、外国人の受け入れ、海外ベンチャー・キャピタルの活用など、国家間の垣根を超えた事業展開も必要になっている。

他方、企業は自らが存立している基盤としての地域との共存もはからなければならない。

社会・経済的、文化的にも地域のあり方が問われている今、地域の再編に寄与し、地域の発展とともに企業も繁栄するという相互依存関係の構築が必要であり、グローカル化も企業の一つの将来的方向となっている。

(図表1)リストラのキー・085001_2 ワード

 
●リエンジニアリング
リストラクチャリングは、事業経営のプロセスを見直すという点においては、リエンジニアリングが不可欠である。

リエンジニアリングとは、仕事の流れとしてのビジネス・プロセスを根本的に見直し、その革新をはかるものである。

これまでの業務改革は、既存の業務プロセスを前提としたもので、せいぜいでもその中での改革でしかなかったといえよう。リエンジニアリングは、仕事のあり方、流れ、やり方などをゼロから見直し、最も望ましい姿に変革することである。

たとえば、顧客開拓、顧客との相談、受注、設計、製造、納品などの一連の業務は、一般的にはそれぞれ独立した部署が分業体制をつくって、各プロセスごとに順次処理していた。

しかし、分業には専門化という利点があるが、意思決定が複雑になり、即応的な体制をつくることが困難になるという欠点をもつ。何よりも顧客第一の姿勢であるとはいえないであろう。

こうした業務のプロセスを見直し、一つの案件を一人の従業員が横断的に処理すれば、顧客と自社業務との接点がより密接になり、多様な需要への対応が可能となるだけではなく、納期も早くなる。

つまり、分業によるプロセス型組織は、いくつかの面で効率的な組織体制ではあるが、市場のニーズに迅速に対応できないというデメリットも大きい。

リエンジニアリングは、企業の業務そのものの変革を目的としたものであり、それだけに組織・人事の改革や能力開発などを通じた企業風土そのものの改革をともなうものである。そして、リエンジニアリングの基盤には、企業主体から顧客主体への転換という企業理念そのものの見直しがなければならない。

顧客を第一に考え、そのために望ましい仕事の流れや組織のあり方を検討し、顧客満足度の高い組織体制をつくりあげることが必要となっている(図表2)。

(図表2)リエンジニアリングの比較

従来
リエンジニアリング

仕事のやり方

企業主体
顧客主体
顧客ニーズへの対応
対応鈍い
迅速な対応
商品・サービスの品質
低水準
高水準
顧客満足度
低水準
向上
他社との競争
劣性
優位
経営革新
革新不能
望ましい方向に革新

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2007年11月29日 (木)

【事例7】 閉塞した業界の常識を打破

【事例7】 閉塞した業界の常識を打破

経営 > 事例 第二創業は現状打破!本気で続ける経営



海外在住の経験を活かし、グローバルな視点で点から面へ営業を拡大

<会社DATA>
会社名 楡印刷株式会社 608310010_5
所在地 北海道札幌市北区北8 条西1 丁目1
代表者 河上太
業種 印刷及び製本・システム構築及びコンサルタント
情報処理・レンタルサーバ
資本金 3,000 万円
従業員 10 名
設 立 1960 年4月
. 現社長の代表就任年 1987 年

世間ではペーパーレス、環境問題・・・と
印刷業界にはまさに逆風


 コンピュータ技術の発達・情報処理・インターネットの普及により、印刷業は市場の拡大が困難と判断せざるを得ない。また地球環境の全体を見通すと、印刷物の使用する
紙の量を減らした方が良いのは自明の理である。そうした印刷業として生き残って行くには、社会的な逆風を「追い風」に変えるグローバルな視点が必要とされていた。
 そんな中、平成8 年から2 年間海外に在住し国際感覚が備わっていた2 代目に、先代社長の高齢化ともあいまってバトンタッチすることになった。
 もともと楡印刷は、大学、研究所、学会、および官公庁の研究機関などからの発注による専門書籍等の編集・印刷技術に特化している。専門誌の編集・印刷というのは、クライアントとの長年の良好な関係があって成り立つ商品であり、同社の得意とする分野である。

「印刷物を減らしましょう」掟破り?の営業戦略

 2 代目がまず取り組んだのは、「専門書籍編集のスキル」と「データベース化、情報処理技術」を組み合わせた新たな情報管理システムの構築だ。
楡印刷は、クライアント企業の従業員名刺から、伝票類、広告販促物など、顧客企業の印刷物を一括して受注している。これにより、クライアントの業態を正確に把握し、積極的な提案をすることが可能となる。
 例えば、これまで商品カタログと注文書を印刷していた物販業の顧客企業に対し、積極的にオンライン化の提案をする。オンラインシステムによって顧客の業務が効率化し、経費が削減、業績が向上する。印刷会社でありながら「印刷物を減らしましょう」という提案は、一旦はクライアントは驚くものの、結果として顧客満足度の向上に繋がるということだ。
 しかし一方で、同社はそうしたオンライン化のシステム開発とサーバ管理の業務を請け負うことで、以前にも増して顧客のニーズを把握しやすくなり、様々な提案によって顧客の囲い込みと、安定した売り上げを達成することができようになった。

印刷業からの飛躍! 経営者として才能を開花させる

608310010_6  

さらなる展開として、現社長は経営の多角化を予定してる。
 現社長が海外在住時代、トルコ料理に魅せられた。持ち前の営業力でトルコの有力企業とのコネクションに成功させていく。
そして、そこから得られたオリジナルレシピをもとに「トルコ料理のファストフードフランチャイズ展開」を次なるステップとしてプランニングしている。

■まとめ--------------------------------------------------------
楡印刷2 代目社長、河上太氏の強みは、海外生活経験によって培われた
グローバルな視点と発想力、そして人間の暖かさだ。
印刷業の2 代目でありながら、紙消費による森林の伐採に深く心を痛めてつつ、
そのジレンマを逆手にとって印刷業とコンピュータ情報処理業との融合を推し
進めている。
「専門書の編集技術とデータベース化」
「顧客販促物の効率化提案力」
「異業種への進出」
この3 本の柱を武器に、売り上げを拡大中だ。
また、「物事の本質を瞬時に見極める力」には秀逸なものがあると同時に、
「顧客の方々に支えられている」という意識が強く、驕る姿勢がない。
そうした資質もあり、40歳という年齢ながらクライアントの新事業の
オブザーバーとして参画要請されることも多い。

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2007年11月20日 (火)

【事例4】 社員全員をリーダーに

第二創業:現状打破  本気に続きる経営


【事例4】 社員全員をリーダーに

創業社長の急死で、瀕死だった会社に新しいエネルギーを芽生えさせたのは、
二代目の熱い想いだった

<会社DATA>
会社名 株式会社近畿工務店(仮名)
所在地 大阪府
代表者 野田 光(仮名)
業種 建設業(工務店)
資本金 2,000 万円
従業員 20 名
設 立 1964 年
代表者就任平成14 年

業績悪化で社内はバラバラ不平不満とミスが後を絶たない

 (株)近畿工務店は、先代社長が創業し、今期、創業42年を迎える会社である。先代社長は、社員を引っ張る形で経営を行い、その結果、長年比較的順調に業績は推移していた。しかしバブル崩壊後、業界の状況の変化が大きくなり、売上、利益ともに思ったような数字が出ないことが多く見られる状況となる。当然ながら、会社の資金状況も悪くなってきていた。
 業績が低迷することで社内にも変化が起こり始めた。まとまっていたと思われる社内が次第にバラバラになってきたのである。社長は社員にあまり関わらなくなり、上司は部下の面倒を見なくなる、当然、部下は投げやりになっていった。
 朝の朝礼に、直行する必要がないのにもかかわらず「現場に直行する」を理由に参加しない。
 会議や打合せに、離れることができるのにもかかわらず「現場から離れられない」を理由に参加しない社員が現れてくる。それを見た他の社員が同じような行動をとる。社員は現場に逃げ込み、会社に来たがらなくなってきていた。
 給与の昇給幅が縮小、賞与も出るかどうか不安定になり、それに伴って社員が様々な不満を口にする。仕事中に仕事以外のことを考えており、大きなミスを発生させる。部
署内でも人間関係は希薄、自分の与えられた現場を無難にこなせばいい、という雰囲気など、悪循環が悪循環を生むというように、たくさんの問題が出ていた。

社員と本音で話し合いたい全員で合宿を敢行!!

 現在の社長は、創業社長の息子である。当社に入社したのは、社長就任の5年前である。入社以来ずっと工務部に所属し職長をしていた。ところが先代社長(父)の突然の急死により事業を承継することとなったのである。
 社長は、職長時代から「今のままでは、会社はつぶれるかもしれない」と漠然と危機感をもっていた。しかし父の作った会社には特別の想いを持っていた社長は、社長就任を期に「根本から変えないといけない、もっと活気のある、成長している会社にしたい」と強く思ったのである。
 まず自分の会社への「熱い想い」を整理した。そしてこんな会社にしたいというものをまとめ上げた。さらに「社員の考えを知りたい、社員の本音を聞きたい、自分の考えを伝えたい」と思い、全社員での泊まりの合宿を敢行した。
 合宿では、全社員が真剣に意見を交換した。先代に対する批判的な意見、仕事や給与その他の不平不満、社内の人間関係について等、すべて出し尽くすまで語りあった。
一時的に仕事の環境から離れ、社員全員で一つの時間を共有したことで、新しいエネルギーが芽生え始めた。
「みんなで" 一" からやろうじゃないか」

改革リーダーは全社員部署間の連携が改革成功のカギ

 会社に戻ってからは、同社にとっての改革が始まることとなる。改革リーダーは全社員という考え方を基本とした。
改革項目(業務の見直し、数値管理の仕方、教育など)それぞれにリーダーを選任し、徹底的にやり尽くすという方法を推進する。「計画し、実行し、見直し、実行する」を段階毎にできるまで繰り返しているのである。
 またこの会社には「社員が仕事をするに当たっての行動指針」というものが以前はなかった。従って改革を行うという命題には、通常の経営計画では実行能力に欠けるため、「社員が行動できる」経営計画を作成している。
 改革のために必要な社内のコミュニケーションについては、部署間および他部署との交流的な活動をとりいれている。社員を一人にさせない、つまり社内の誰もが他の社員に関心をもつという考え方である。

--まとめ--------------------------------------------------------
 社長は、工務部の職長としての経験しかなく、特別な経営の知識がある
わけではない。
 しかし会社への気持ちは、すごく熱いものをもっていた。泊まりの合宿を
行なったときの社員に対する態度・言葉は確実に社員の心を動かしたの
だろう。強い志は大きなエネルギーとなる。そんなこともあり社員の意識
が確実に統一化(ベクトルが一致)されたのである。
 改革が進んでいるのは、向かうべき場所が明らかになっていること、
そして社員は、自らがリーダーであるという役割を実践しているからであろう。

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2007年11月15日 (木)

【事例3】規制緩和を契機に経営革新

株式会社石橋石油

 は石油燃料及びその関連商品の元売特約店として1961 年に創立し石油製品の供給を開始したが、創業以来のテーマである「時代に応え次代を見据え、豊かな地域社会づくりに貢献し続ける」に転換を考える出来事が起こった。それは、日本の高度成長とともに石油エネルギーの需要は拡大し、エネルギー庁の規制下にあった石油業界には、石油元売( 石油連盟)・特約店( 石油商業組合) からなる独特な村社会を構築していた。

Further Information。。。。。

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2007年11月13日 (火)

【事例2】 新旧価値観の融和

医療ビジネス-スターフコミュニケーションの風景

コストをかけずにコミュニケーションから始める
患者主義にたった業務改善
<会社DATA>

会社名 医療法人.井上整形外科
所在地 神奈川県中郡二宮町
代表者 院長 井上惣一郎
従業員 職員12 名
URL http://www.inoue-seikeigeka.com/

スタッフとの距離と医療に対する考え方にギャップが・・

 初代院長の時代から、地域に密着した医療機関として多くの患者から厚い信頼を集めていた井上整形外科。2 代目の井上惣一郎院長に受け継がれた後も、その信頼は崩れることなく良好な経営を続けていたが、井上惣一郎院長は、初代からの安定経営に甘んじることなく、2 代目としてさらに強固な組織を実現し新たな時代を築きたいと望んでいた。
 中でも特に感じていたのが、スタッフとのコミュニケーションの問題。初代院長から受け継いだ医院をさらに発展させるためには、スタッフとのコミュニケーションを緊密にとることが不可欠と考えていた。
 また職場全体で、新旧スタッフの価値観の違いや意識のギャップが目立ち、医療サービスに対する考え方や患者への接し方が一人ひとり異なる状態であった。「明るく心のぬくもりある地域密着型整形外科」の実現のため、組織が同じベクトルのもと一体となって取り組む必要性が増していた。

スタッフ全員で、できるところから着実に課題を解決していこう

608310010_2_3 「スタッフとの信頼関係構築」と「職場内のコミュニケーションの円滑化」、それによって次のステップに進む時が来ていると考えた井上院長は、「アクティブミーティング」をスタートすることにした。
 アクティブミーティングとは、職場内でいくつかのグループを編成し、問題点の改善や効率化のために対策を立てて自主的に実行する活動のことを言う。原則として全員参加で行ない、単発ではなく半年~ 1年の間で定期的にミーティングを開催し、問題解決のために継続して取り組んでいくことに特徴がある。
 井上整形外科では、「来院する患者さんの満足度向上」というテーマを掲げ、部署に関係なく全スタッフを2つのグループに分けて、活動をスタートした。そして各グループでは、現状での問題点を洗い出した上で、テーマに基づいた課題設定をした。

 あるグループでは、「待ち時間の短縮」という課題を設け、診療やリハビリを待つ患者の待ち時間を如何にすれば短縮できるのかを検討した。その結果、スタッフ同士、部署間の連携が必要、との仮説を導き出し、“受付→診療”“診療→リハビリ”といった流れの中でのスタッフの動きを見直して新たなフローを作り出した。
 もう一方のグループでは、「待ち時間そのものを充実させれば患者さんの不満解消につながるのでは」という仮説のもと、待ち合いスペースに世代に合わせたバリエーション豊富な書籍・雑誌を置いたり、診察後に身だしなみを整えるための着替えスペースを確保したりと、さまざまな工夫改善を行なった。
 また、改善度合いを測る指標として、日々の来院者を時間ごとに計測し、どの時間帯が混むのかを把握すると共に、3 ヵ月ごとに来院者を対象とするアンケートを実施した。
アンケートの内容は、「待ち時間がどの程度だったか」「それに対する満足度」「その他の要望」。初回のアンケート実施時は待ち時間1 時間30 分や2 時間といった患者もいたが、回を重ねるごとに時間が短縮され、概ね30 分程度におさまるようになった。

実績が自信となり、さらなる患者満足度の向上のために、
組織風土が再編された


 アクティブミーティングでは、必ず最後に成果報告の場を設ける。井上整形外科においても、年間を通した活動の後、成果報告と慰労を兼ねて美味しい食事を囲んだ発表会を行なった。
 井上院長は、この発表の場に取引業者や薬局等の関係者を招待した。当初、このように外部の人を呼ぶことに対してはスタッフから反発の声が上がっていた。しかし、発表会の中で第三者の視点から改善に対する大きな評価をいただいたことで、長期にわたる活動の成果を認識でき、スタッフにとって大きな自信につながったようだ。
 また、来院者の時間帯の計測を通して、新たに「土曜診療」や「若年層」のニーズを探り出し、次年度は、「土曜診療の実施」や「ホームページ作成による潜在的な患者層の発掘」を新たな課題として設定し、継続して取り組んでいる。
 「患者満足度の向上」という大きな課題にスタッフ一丸となって取り組むことによって、個々のスタッフの中に主体性や積極性が芽生えた。
 そして各々の立場で「患者さんのために何をなすべきか」を考えて行動に移す組織風土が創られた。それが、ひいては井上院長とスタッフ層の信頼関係、組織内の円滑なコミュニケーションの構築につながり、従業員満足(Employee Satisfaction)の向上が患者をはじめ関係各者に伝わって認められたのだろう。

--まとめ--------------------------------------------------------
成功したポイント
コストのかかる大掛かりなシステム導入等に頼ることなく、
 「コミュニケーション」というソフト面のからの改善に取り組んだ点

アクティブミーティングを通してスタッフ全員が現状に対する問題意識を共有し、
 主体的に問題解決に取り組んだ点

「原因と結果」という対処療法による問題解決法ではなく、組織の「気づきの力」
 「改善力」の高さという組織全体に働きかける体質改善を目指し、根付かせた点
---------------------------------------------------------------

03:13 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月 8日 (木)

【事例1】 全社員反対の新規事業

【事例1】 全社員反対の新規事業

経営 > 事例 第二創業は現状打破!本気で続ける経営



「カネ・ヒトは出せない。就業時間終了後にやるべし」の
悪条件を乗り越え見事、収益の柱に

<会社DATA>
会社名 京栄工業株式会社  
所在地 神奈川県横浜市鶴見区
代表者 代表取締役社長 鈴木貴博
設立 1949 年6 月1 日
資本金 2,000 万円
事業内容 製造業(鉄道信号保守業務 鉄道工事用部品及び機械の開発製造
プラスチック金型設計製作・精密加工部品・アルミ押し出し材加工販売)
URL http://www.kyoei-net.com/

608310010_1_4
大手の下請けとして、業界不況の煽りをまともに受け、未曾有の危機に直面

京栄工業(株)は、1949(昭和24)年、鈴木貴博社長の祖父が創業し、精密部品の設製作、機械部品組立加工を主要業務とし、昭和30 年代からは、各種金型の開発に着手。父で現会長の鈴木克利氏のもと、顧客ニーズに即応できるシステムを構築し、順調に成長を遂げ、大手アルミサッシメーカーの下請けとして業界で一目置かれる存在となっ
た。しかし、鈴木貴博社長が大学卒業後、他社勤務を経て同社へ入社すると、1994 年頃から業界不況の波をまともに受け、長年1社依存状態だった大手アルミサッシメーカーからの受注が激減。その上、コストダウン30%強もの要求も加わり、会社は創業以来の大ピンチに。親切なメーカー担当者は、「そのうち、すべて中国で作らせるようになれば、
発注はゼロになるかもしれない」と教えてくれた。

社内全員反対!
耳を傾ける者なし社員に認められるには新規事業成功しかない!!


 会社がなくなるかもしれない!この危機を脱するためには、どうしたらよいか。50 年間にわたる金型一辺倒から脱却して何とか大企業が参入しにくいニッチな部分で展開できないものかと苦しんでいた鈴木社長は、ある深夜、鉄道信号機の交換現場を見る機会があった。

「これならできるかもしれない!」

 こうして、1998 年から新規事業として、鉄道信号保守業務へ参入することになったが、30 代の鈴木貴博社長(当時常務)の戦いは、それからだった。父親の鈴木会長(当時社長)は、「状況は厳しいが、受注がゼロになることはない」と言い、社員も「ウチは他社とは違うから大丈夫」。しかも、新規事業は今までの金型の仕事とは180 度異なる。賛成するものは誰一人いなかった。社員は、社長(現会長)の言うことはきくが、自分の言葉には耳を傾けてくれない。勤続年数の長い社員には鈴木社長が赤ちゃんの時に、会社でおむつを取り替えてくれた者もいる。そんな社員達に認めてもらうには新規事業を成功させるしかない。
 「どうしてもというなら、やってみろ」と社長(現会長)は言ったが、条件付きだった。「会社からカネは出せない。ヒトも出せない。就業時間終了後にやること」と。
かくして、父親の知り合いから紹介してもらった鉄道の信号保守を行なう会社の仕事を、一人で体験することになった。午前8 時から午後5 時までの就業時間が終わると社員達の冷たい視線を浴びながら、早々に退社し現場に向かい翌朝まで働き、また通常勤務につく、という状態が何週も続いた。身内では、只一人、外部に勤務していた弟が支援してくれた。

お客様の立場で、一つ一つの仕事をし、信頼の積み重ねで軌道に乗る


仕事は、工事現場まで線路伝いに歩いていると、時速約120 キロで通過する列車もあり、常に危険と隣り合わせだったが、鉄道信号機、踏切の新設・移設交換、駅と踏切間に信号ケーブルを敷設する工事は、人々の安全・安心に関わる「人の命を預る仕事」。有線放送やインターネットで使用される光ファイバーケーブルの敷設工事は、「人々の暮ら
しに関わる」大切な仕事であった。
鈴木貴博社長は、従前の金型製造の社会に対する役割よりも、より人々の日常生活に密着した、この事業の使命に気がついたのである。そして、この新規事業が、金型事業に代わるものとして、同社事業の最低限の基盤づくりに成功したのだ。

①質の良さ

「命を預る仕事」-この意識が、仕事の質の良さに表れた。そして、お客さんから受注すると、金型製造のノウハウを使って、自分たちで作れるものは自作した。そのコストダウンがお客さんを喜ばせた。工事部門の売上は上がり、また工事現場での改良・改善案が、製造部の売上も伸ばすことになった。

②金型製作からコンサルティング業務へ
また、金型製作の事業を変質させた。それは、押出し成形の「コンサルティング業務」であった。お客さんが抱える問題点を、スピーディーに、材質、熱処理、メッキ加工法などをアドバイスし、設計までし、今では、旧来からのアルミサッシメーカーへ発注するまでになった。

③インターネット戦略
同時に、ホームページ戦略で、検索エンジンで上位に社名がくるように工夫し、問い合せしやすいような仕掛作りをし、またネットでの金型製作受注も始めた。

④ひとを大事にする「良い会社」づくり
また、鈴木社長は、「ひと」を非常に大切にしている。自らの体験による新規事業への転換については、自社の労働組合とも、誠心誠意話し合った。会社存亡の危機を訴え、生き残るためには新規事業を成功させるしかない。ぜひとも皆に協力してほしいと。その熱意は伝わった。また、経理も公開し、透明性を持たせるようにした。
こうして、36 歳で社長就任。苦労は実り、今では、お客さんが自社の下請企業とともに、同社を使ってくれるようになり、また、中には、元請会社を飛ばして同社に発注をしてくるようにもなった。
さらに、下請け企業という立場を脱し、自社で入札資格を取得し、入札を入れられるようになった。こうして京栄工業㈱は、「いきいき集団」となった。
そして、また鈴木社長の絶え間ないチャレンジは続く。激変する経営環境の中、事業を安定させ、「強い会社」の体質にするには、3 本柱が必要。同社では、ある特殊な部品を売る販売会社としてもチャレンジしている。

--まとめ------------------------------------------------------
鈴木社長の第二創業成功のポイントは、「経営の基本」に忠実に実践

①世の中の流れを的確に掴んだ
②この事業で行く、という決断力
③採算を考えコストダウンを徹底した
④経営の基本に忠実に、経営安定のため事業分野に3つの柱を求めた
⑤自らが率先して、新規事業の作業を身に付けた
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2007年11月 6日 (火)

第二創業成功の秘訣

かなり昔の話ですが、「会社の寿命30年」というベストセラーがありました。そのなかで、明治時代一貫して日本一企業を誇っていたのが「鐘紡(カネボウ)」だったという調査結果が出ていて驚きました。その後、戦時国家となり兵器産業「三菱重工業」がトップに躍り出ます。戦後は、巨人の様に聳え立った「新日本製鉄」時代から「トヨタ自動車」へと日本一企業の変遷は続きます。

 「会社の寿命30年」の本は、まさに企業としての“旬の時代・繁栄期”が僅か30年程度しか持続出来ないということを証明してくれました。ワンパターンの経営、時代を先取り出来ない企業、社員と一体となって社内改革が出来ない組織は、一定の成功は収めるもののあとは坂道をころがる様に挫折に向かって走り出すのです。

 企業は生き物、常に変化しています。人間と同じライフサイクルがあるのです。会社の一生は、簡単に言えば「起業・創業・創成期」から「発展・成長期」を経て「繁栄期」を迎え、そして悲しいことですが一世を風靡した企業も「衰退期」に入ってしまうと、悪戦苦闘もがいてもV字型回復は難しく、最後の時を迎えることになります。
酷な言い方をすれば、全ての企業は毎日消滅に向かって歩いているともいえるのです。
ところで、こうした法則・パターンを回避する特効薬が“第二創業に成功”して再び新たな創業期をスタートさせ「企業の輪廻」を起こすことです。企業の栄枯盛衰の流れを、経営者の英知と社員の創意工夫によって100年・200年と続く事業体に変身させ、いわゆるゴーイングコンサーンを実現させるポイントと云えます。

 では、なぜ企業は衰退期を迎え回復不可能になってしまうのか?その分岐点・分水嶺はどこにあるのか?考えてみましょう。最初のステップ「起業・創業・創成期」は、社長自身が理想に燃え、情熱の塊状態で小さな組織を率先垂範し、文字通りのリードオフマンとして引っ張ります。
 そして「発展・成長期」に入りますと、金融機関取引が安定し社内組織を整備、販路拡大などで上昇機運も生まれ、良いことずくめで少々の欠点は覆い隠されてしまいます。
しかし、「繁栄期」を迎えた頃から様々な問題が発生し始めるのです。この時点で、しっかりと次のステップを考えない社長が、大きな失敗を犯すことになります。
それまで、勢いにまかせて突っ走ったため、企業の「経営理念」がなく「経営計画書」も作っていない。まさに“闇夜に無灯火で暴走状態”が生まれます。

 第二創業が成功に向かって歩み始めた頃、企業は次の経営者へのバトンタッチという大事な時期にもさしかかっていきます。現経営陣のナンバー2や長老の処遇、新規事業に関する管理体制の整備、本業との経営資源投入のバランスなど中・長期的経営課題がたくさん控えています。
 後継者養成に5年はかかるといわれますが、これまでの子飼い幹部対策を含めて、社内の環境整備は【第二創業】を経て【第二成長期】から【第二繁栄期】(次の30年)創出
のための、最後の重要な経営課題となります。

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2007年11月 1日 (木)

人事一般急激に変化する従業員の価値観に即応できる人事戦略

Q:
地方の中核都市に立地する農業用化学肥料卸問屋を営んでいます。販路拡張のため、この数年間若年者をかなり採用してきたのですが、彼らの意識や価値観がどうしても理解できません。会社への忠誠心などを押しつけるつもりはありませんが、その活力を引き出す工夫がないかと悩んでいます。人事面でどのような姿勢が求められているのでしょうか。

A:
●多様化する価値意識

企業に働く従業員の意識の変化は、「個性化・多様化」「即時化」「安定志向」と特徴づけられる。その傾向を見ると、

・会社より私生活重視
・仕事と生活の両立
・会社や立身出世より仕事重視
・会社・仕事人間から自立・マルチ人間

などと多様化している。
しかし仕事に対する意識は比較的高く、仕事はかつてのように立身出世の手段としてではなく「自己の能力が生かせる」「最先端の新しい仕事に取り組める」「自分に最適な仕事を求める」などと、仕事そのものが自己の人生の中でどのような意味をもつかを問題とし、自己実現志向を強く求めている。
また「転職願望」「出世目標なし」「将来より今を楽しむ」という「即時化」の傾向、および「人並み・ほどほど意識」「定住志向」「転勤忌避・拒否」などの「安定志向」と働く人々の意識は会社・仕事・昇進・ライフスタイルなどに対して多様化し、均一な集団から多様な個の集合体へと組織自体も変質しつつあるといえる。

●均一処遇はもう古い

このような従業員の意識の変化は、企業に大きなインパクトを与え、従来の年功に基づく立身・出世志向の画一的な人事管理システムおよび均一な組織秩序体系では対処しきれなくなっている。
これまでのわが国における人事システムは、労使関係の安定化指向もあって、均等処遇、年功処遇による一本直線型のものであった。こうした人事システムは企業環境が激しく変化し、それへの対応として多様化や柔軟化が求められている今日の企業社会にあってはあまりに硬直的であるといわねばならない。
今、多くの企業はさまざまなシステムを見直し、従業員や組織の活性化を模索し、従業員の多様な意識への対応をはかり、企業の活力づくり・体質づくりに取り組んでいる。

●個性化・多様化に対応した人事戦略

従業員の意識の「個性化・多様化」に対応するため仕事をどのように設計するのが大きな課題である。企業対応の方向を探ってみると、

(1)仕事そのもの重視、やりがいのある仕事、スペシャリスト志向などのいわゆる"仕事派"に対しては、従業員自身に選択させるチャレンジシステムとしての社内公募制・社内ベンチャー制度などが採用されつつある。また、専門職制度の充実により管理職と同等の処遇をしようとする企業や、スペシャリストを中途採用する企業も増えている。

(2)従業員の能力・適性を客観的・多面的に評価し、個別のキャリア開発計画を実施している企業も増えている。
たとえば、適性多面観察、ヒューマンアセスメント制などの導入である。

(3)選択定年制を中高年者ばかりではなく、会社生活の節目で適用し早期に各人の人生設計・精神的自立を促すとともに、自主参加のリフレッシュ研修を実施する企業も増えている。

(4)従業員の意識と社内業務の高度化・専門化に対応したフレックスタイム・フレックス勤務や、社員の安定・地域志向を反映して地域限定社員を導入したり、また、就業意欲旺盛な主婦を対象とした再雇用制度などを実施する企業がもでてきている。

●会社離れをどうくい止めるか

これらは、従業員意識の多様化に対応しようとするシステムが求められており、今後ともシステム開発とその定着が望まれる。
「多様なこの集団」である企業で働く従業員は単に仕事を求めるだけでなく、「生活の場」である企業に生きがいや働きがいを求めるが、現実の企業では得られにくい。
"会社ばなれ"という現象が増大している。この欲求に応え従業員を組織の中に結びつけるには、共有する価値観・行動規範による共同体意識づくり、異質な人材の組合せによる新しい活力づくりなど、従業員にとって魅力ある仕事・組織づくりが今ほど求められる時代はなく、従業員の成長と企業の成長とを調和させるトータルなシステムのソフト化が緊急な課題である。

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2007年10月30日 (火)

人事一般高齢化によるポスト不足にどう対応するか

Q:
高級綿布製造を主体としているわが社は、来年で創業50周年を迎えます。不況の影響や輸出の不振などのために業績が低迷しているのですが、古くからの従業員が多く、中高年の比率も高くなっています。賃金などの処遇面での考慮もままならないのですが、何よりもポストが不足しており、昇進待ちの人が滞留し、従業員のモラルが低下しています。中小企業でもできるポスト不足対策があれば教えて下さい。
A:
高齢化に伴い定年制延長が社会的要求ともなっているが、そのことが労務費を圧迫しポスト不足を招いている面も否定できない。そこで、従業員の意欲をそがないでポスト不足に対応する人事制度の導入が急務の課題となっている。以下、その具体的対策を例示する。

●【事例】管理職任期制

これは、管理職をその職位段階に応じて滞留年限を定め、年限を越えてより上位の職位に昇格しない場合、その職位を解くというものである。
管理職フロート制は、管理職位を固定化しないで、ある一定期間でフロートさせるものである。
もっとも、こうした管理職任期制の場合、役職離脱者の処遇が問題となる。日本の社会における企業内役職のもつ意味は大きく、年齢と役職昇進との連関も社会通念となっている。また、降格に対するイメージにも暗いものがある。こうした諸制度を導入するにあたっては、従業員の意識の転換、職場風土の改善、管理組織の思い切った見直し、などが不可欠となる。

●【事例】早期退職者優遇制度

定年以前の退職について、退職金・企業年金などの面で優遇する措置で、退職出向(転籍)を勧奨するものが事例的には多くなっている。
早期退職者優遇制度のある企業はいまだ少ないようであるが、大規模企業では導入率が相対的に高く、中小企業における導入率は極めて低くなっている。適用年齢としては、50歳が最も多くなっているがこれも低年齢化の傾向にある。

●【事例】職能資格制度

仕事の能力や職務経験に基づいて職能資格を設定し、従業員をランク付けして賃金・処遇を決定する制度。
こうした制度の導入によって、従来の年功制に比較して高齢化に伴う人件費の膨張を抑制できるし、職位と資格との分離によって、昇格と昇進とを分別し、ポスト不足を資格面での処遇で補うこともできる。すなわち、個別賃金の決定基準、昇格・昇進の処遇決定、能力の評価・開発・活用基準などを職能資格等級に基づいて格付けすることで、資格(能力の高さ)にふさわしい仕事、職位の配分を行なうことができるようになる。

●【事例】専門職制度

専門職制度は、ポスト不足への対応としての組織再編と高齢者の専門職としての活用を図るもので、大規模企業では過半の企業が導入している。
多くの企業では、単線的職階制度を複線化し、異なった処遇を付与している。たとえば、(1)従来コース、(2)専門職制度、(3)選択定年コースなどのようにコース分けし、それぞれ給与、昇進、定年などに格差を設けることで、早期退職を促進したり、ポスト不足に対処しようとしている。

●【モデル事例】

具体的には、以下のようなモデルが考えられる。

(1)従来コースの場合には、定年を55歳とし、その後は嘱託として1ヶ年単位で再雇用(賃金は65%)する。

(2)専門職コースでは、定年を50歳とし、その後は専門職として再雇用(賃金は80%)するとともに、退職金の上積み(会社都合乗率)、60歳から企業年金支給、慰労金支給などを行なうが、定期昇給は原則としてなく、賞与は従来の90%程度に減額支給する。

(3)選択定年コースは、定年を50歳とし、退職一時金支給率は55歳と同率にするとともに、60歳から企業年金を支給する。

●専門職制の問題点

もっとも、こうした制度にも問題がある。一般に専門職制度は、ポストの水増しとしての性格が強く、専門職の質的向上が必要となっているし、専門職化がゼネラリストの利点を希薄化する面も否定できない。
こうした問題点を克服するためには、任用基準の明確化、業務内容と職務の限定、任期の設定、若年者から候補者を育成する、などの措置が必要であろう。また、専門職制度の全面的な導入、あるいは管理職の専門職への移行が困難な場合、たとえば限定的なライン権限をもった機能専門職制度などを導入する企業もある。

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2007年10月25日 (木)

人事一般二世経営者のワンマン経営を防止する自己申告制度

Q:
私は、父が創業した建築用工具製造・卸会社の二代目経営者ですが、会社経営に対する姿勢がどうしてもワンマンになりがちで、公平な人事ができているかどうか心配しています。経営者がワンマンであるためか、職場の雰囲気は沈滞気味です。こうした状況を打破するためには、どのような人事施策が有効でしょうか。

A:
●二世経営者

一般に二世経営者の多くは、創業時の困難を経験せず、世襲的に経営者になったために、有能な人材の調達という経営課題について軽視する傾向がみられる。
創業者の場合、起業にあたって人材の調達に腐心することが少なくなく、それだけに有能な人材を尊重する姿勢をもっている。
しかし、経営が軌道に乗った段階で経営トップに就任した二世経営者は、自ら多様な職務経験を積み重ねることがなく、それだけに人材の重要性を知る機会をもたないため安易な人事管理をすることが多い。
また、自分自身が世襲的に経営者になったために、同族経営の弊害に配慮することも少ない。
こうした点が従業員のモラル・ダウンをもたらし、職場の雰囲気を沈滞化させてしまう。
同族経営や長期勤続者の優遇などは、有能な若年労働力の離職を必然化するだけではなく、若年労働力の調達すら困難にさせ、人事を停滞させてしまうのである。
人事の停滞はさまざまな要因によってもたらされるが、基本的には従業員の主体性を生かしきれていないことに起因している。人事権を経営者が独裁的に行使し、恣意的な人事を行えば企業は崩壊する。従業員の主体性を人事に反映させる一つの方策として自己申告制度がある。

●自己申告制度

自己申告制度は、人事情報収集の一手段であり、従業員から職務への満足度・希望、職務達成の目標、能力開発課題、自己啓発の状況などについて情報を提供してもらい、それを人事・労務管理施策に反映・活用しようという制度である。
こうした制度は、従業員の主体性や個性の尊重にもつながり、結果として働きがいや定着率を高めたり、自己啓発の積極化にも貢献する。
大企業を中心として導入企業が増加しているが、自己申告制度は、投下費用も低廉であり、中小企業でも容易に導入することができる。

●自己申告制度の方法

自己申告の事項には定型的なものはないが、一般的には職務に対する満足度、職務に関する希望、職務達成の目標、能力開発の状況と課題、自己啓発の状況と課題、処遇についての不満と希望、能力・業績に関する自己評価、各種提案などがある。
自己申告制度を実施するにあたっては、従業員の理解が不可欠であるが、労働組合の同意・協力も必要となる。また、自己申告が従業員に不利益をもたらさないような配慮も欠かせない。
自己申告の活用領域も多様であるが、多くの事例では従業員の能力や希望を反映した適正配置、能力開発、自己啓発援助などばかりではなく、小集団活動の編制や改善、経営参加、帰属意識の向上、労使関係の良好化などに関わる施策にも活用されている。

02:18 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月18日 (木)

人事一般中小企業にふさわしい人事管理モデル

Q:
わが社は、プラスチック成型加工の中小企業ですが、不況の中でも業績は比較的安定しています。しかし、需要の飛躍的な伸びは期待できず会社の将来には厳しいものがあります。これまでは、社長自らが人事を行い、総務の女子事務員が給与等の計算を行うだけで、人事管理らしいものはほとんどありませんでした。これからは、会社の体質強化と近代化に努めたいと思っているのですが、人事面ではどのような点に配慮したらよいでしょうか。

A:
●自社の状況に適合した導入ステップの検討

これから人事制度を導入しようとする企業においては、まず自社の状況をよく点検し、その状況にあわせてどう人事制度を導入していくかを検討する必要がある。
たとえば、最近の社員が仕事と職場に望んでいるものに「良い人間関係の中で仕事ができる」といったことがあげられている。これらを「人間関係のよさ」「労使関係のよさ」と考え、総称して「すみごこちのよさ」と名付けることにする。
また、「高い所得が得られる」「勤務時間が短く、休暇が多い」といったこともあげられている。ここではこれらを「賃金水準(諸手当水準を含む)のよさ」「時短水準のよさ」と考え、総称して「雇用条件のよさ」と名付けることにする。
ある企業において何らかの人事制度を導入しようとしたとき、仮にこの「すみごこちのよさ」が著しく悪く、労使関係が最悪の状態だとしよう。また、「雇用条件のよさ」が他社と比べて著しく悪かったとしよう。
このような企業において、たとえば、「企業活性化のために職能資格制度を導入しよう」「公正な評価をするために人事考課制度を新たに導入しよう」といっても社員はそっぽを向いてしまう。
ある程度の「すみごこちのよさ」「雇用条件のよさ」が確保されて、そこに人事制度を導入するというのであれば、社員も納得する。どのような人事制度を導入するにしろ、まず自社の状況を全般的に点検(専門家による診断)し、そのうえでどのような段階をふんで人事制度を導入すべきかを検討する必要がある。

●人事制度改革プログラムの狙いと特長

(1)総合診断により自社にあった人事制度の改善提案がなされ、さらに提案内容を確認のうえ、次のステップに進むことができる信頼感ある経済的なプログラムでなければならない。

(2)また、他の制度(たとえば、目標管理制度、面接制度、専門職制度など)とネットワーク化を図ることにより、単なる人事制度改善に終ることなく、全社的活性化を実現することができるプログラムとする必要がある。

(3)ステップ・バイ・ステップで着実に改善することができるプログラムを採用し、副作用をおこさない安心できるプログラムでなければならない。

●【事例】推進手順

☆STEP1/総合診断
人事制度および社風(風土)、社員の考え方、賃金全般の現状分析などを通して、これからの人事制度および賃金制度のあり方を提案するとともに具体的改善の骨子を示す。

☆STEP2/具体的改善活動
STEP1の総合診断の結果に基づき、どのような人事制度をどのような手順により、具体的に導入するかを決め、人事制度改善活動に入る。

☆STEP3/フォローアップ
人事管理制度全般の整合性を図り、他制度との有機的連携を図る。

●人事制度導入による社員への影響力の検討

導入する人事制度について、その制度を導入することによるメリットとデメリットを対比検討する。
一般的には、新しい人事制度の導入がモラルアップする社員とモラルダウンする社員とを生むと考えられる。そこで、制度導入後のデメリット(弊害)を少なくしようとすると、どうしても年功的運用になり本来の導入目的を達成できないというジレンマが発生する。
ジレンマに陥らないためには、人事制度導入によるプラス面・マイナス面を十分検討して、ブラス面が少しでも大きければ導入するという考えをもつ必要がある。100%プラス面ばかりで、マイナス面を持たない制度はありえない。どこかで割り切って考えざるをえない。
ただし、導入による弊害が大きいと予想されるならば、急激に改善しようと考えずに、計画的かつ長期的に改善するように考えればよい。
そのときに重要なことは、一度計画したことは信念を持って根気よく実施してゆくという姿勢である。途中で腰砕けになったりすると、かえって社員の反発を受けることになる。

●【事例】トップの基本姿勢が問われる

経営トップが、他社が職能資格制度を導入したと聞いて「あれは良い制度だ、当社も年功的人事制度を排して、能力主義を導入する」といって職能資格制度の導入をすることがよくある。
こういうトップに限って、たとえば能力不足のため年齢のわりに等級があがらない中高年社員が文句をいうと「かわいそうだ」といって、年功的運用をするように総務・人事部門に指示する。
「結果的に年功的運用をした方がよいではないか」とか「もとに戻した方がよいではないか」と言い訳するのは勝手であるが、しかし、ここでいちばん問題なのは能力主義的人事制度の導入に対して期待をもった社員(どちらかというと能力のある社員が多い)をがっかりさせるだけでなく、やる気を失わせたりすることになる点である。
いいかげんな導入姿勢が悪い結果を生むこともありうるので、導入に関してはより慎重な姿勢が必要となる。
年功的人事制度が必ずしも悪いわけではない。年功的人事制度によりうまく経営している企業も現実にある。いま一度、原点に帰り年功序列制の維持か能力主義導入かの真剣な論議が必要である。

●評価システムの構築

人事考課制度・年俸制・成果配分制度における共通の課題は、個人にしろ組織にしろ、その業績を公正かつ正確に評価できていないことである。
結果としての業績をどのようにして測るかというとき、当然であるが業績(実績)を云々するまえに「何(目標)に対して」の結果(業績)であるかが重要である。つまり結果としての業績(実績)も大切であるが、その前段階におる計画(目標)がキチンとたてられ、明確になっているかがより重要であるといってよい。
中小企業においても、個人(管理者・一般社員)に対する目標づくりからはじまり、実績把握をして目標を実績と対比させ、個人の業績を評価する評価シスムの構築が不可欠となる。

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2007年10月16日 (火)

人事一般同族経営の弊害をどう解消するか(事例)

Q:
当社は、今年で創業50年を向かえる菓子食品問屋です。私が二代目の社長、息子が専務、妻が総務担当取締役、そして義弟が営業担当の取締役と典型的な同族会社で、従業員は商品管理部門のパート12名を含めて40名ほどです。今のところ表だった問題はありませんが、同族特有のぬるま湯的雰囲気があり、将来を心配しています。人事面で、同族経営の弊害を防止する有効な方策があるでしょうか。

A:
●同族経営の弊害

わが国の中小企業の場合、株式の市場公開が遅れているという事情もあるが、株式を創業者一族が独占し、会社内の主要ポストも同族で占めるという企業が少なくない。
同族経営には、会社経営の安定化や人間関係における強い信頼感などプラスの側面もあるが、同族外の従業員にとってはマイナスの効果の方が多いと思われる。
適材適所、能力に応じた処遇、風通しのよい職場風土などといった当たり前の人事が同族経営の場合にはなかなかできない。
しかし、法人経営に要求される公共的性格、公平性を喪失し、会社を私物のように考える経営者は、厳しさを増している企業環境の変化に取り残されてしまう。
同族を取締役や従業員として雇用している経営トップの中には、同族社員を他の従業員と同等に扱い、同族というだけで人事で優遇しないという姿勢を堅持している例も少なくない。
しかし、ほとんどの経営者は同族を理由もなく優遇するだけではなく、そうした不公平な処遇を強圧的に押し通している。
一方で能力主義とか実力主義の徹底といいながら、他方で同族を優遇するような経営者への従業員の信頼感は低い。
同族社員の能力が一般の従業員のそれよりも低いと決めつけることはできない。要は、同族であれすべての従業員に等しくチャンスや能力開発機会を付与し、実績や能力発揮度に応じた処遇ができるかどうかにかかっている。
有能な同族社員であれば、従業員間にあるわだかまりや不平も消えていくであろう。そのためには、人事システムの抜本的な見直しが必要となる。

●適性配置・抜擢人事

たとえば、新規採用者全員を一旦は志望職場に配属し、その後の適性や希望などに応じて異動させる企業が増えているし、中には全員を人事部に配属して、適性を見極めてから改めて配置する企業もある。
このように、初任配属で本人の志望どおり配置する企業が増えており、入社時、4年目、7年目に希望を聞いて配属する「ジョブ・リクエスト制」を導入している企業や、従来の年功的な昇格制度を改め、2年ないし1年で昇格できるような柔軟な異動管理を行っている企業もある。最短コースでは、35歳で部長、38歳で役員候補になれることになる。
このように、上級ポストへ昇格するまでの期間を短縮し「飛び級」を認める抜擢制度を人事管理に取り入れ、硬直的な年功的組織を流動化させるとともに、若年労働者の意欲を喚起しようとする動きが目立っている。
その際、人事配置・異動における公平な基準づくりが条件となる。適材・適所や抜擢人事をいくらしても、その基準が不明瞭であれば職場の雰囲気はかえって悪くなる。同族経営の弊害を除去するためには、人事の透明性を高め客観的基準を明確にしなければならない。

●本来の処遇を改善しよう

新規事業、海外業務などに必要な人材を社内公募で募集する社内公募制度は、やり方や呼び方は各社各様であるが、採用企業が増大しつつある。
一部の企業では、社員の提案に基づいた新規事業会社の経営を、提案者である社員にトップ経営者として担当させる制度も導入され、分社化の有力な武器になっている。
しかし、働く者にとっての基本的労働条件は賃金と労働時間である。この二つの面について段階的・計画的な改善が行われていなければ、いかに経営組織を流動化させても従業員にとって魅力ある企業とはいえないであろう。
社内公募制の導入も必要であるが、同族経営の弊害を除去するためには本来の処遇(賃金や労働時間)面での改善や公平性の確保がなければ成果は少ない。
ビジネスアメニティも、社宅、独身寮も、新幹線通勤もよいが、賃金と労働時間で誇りうる企業を目指すべきであるとの指摘もある。

組織機構の改善や就業管理の改善などの努力だけで、質の高い人材を採用・定着せしめることは困難であるし、同族経営のマイナス面を払拭することはできない。
事実、バブル崩壊後の不況過程にあっては、こうした目先の施策はその姿をすっかり消してしまった観がある。地に足をつけた、内実のある処遇の改善や多様な属性をもった従業員それぞれの意欲を喚起する施策の実施が同族経営の中小企業でも望まれている。

02:07 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月11日 (木)

人事一般21世紀には深刻な労働力不足が到来する

Q:
現在、戦後最大といわれる不況の中で、当社でも人員の削減に苦慮しています。新規採用も手控えています。ところが、出生人口の減少から21世紀には深刻な人手不足がやってくると聞きました。不況だからといって、若年者の採用を抑制していると後で困ることになるでしょうか。

A:
●中小企業の現状

日本の中小企業は、事業所数で99.3%、従業員数で80.6%を占め、地域経済を支えるとともに、日本の経済の活力の原点である。
中小企業はその機動性、創造性を十分に発揮しつつ、ますます多様化していくニーズに応え、今後の経済の発展の基盤になっていくものである。弾力的なマネジネントを生かし、加速化する技術革新に対応し、大胆な技術開発を進めていくことが期待される。
中小企業をめぐる労働力を見ると、長期的には相対的に競争力の弱い企業が多く、必要な労働力の確保が困難になり、場合によっては事業の継続にも支障を来たすこともある。
このため、職場としての魅力が中小企業における労働力確保の重要な決め手となる。中小企業において必要な人材は、柔軟に変化に対応する資質を持っている人、高い知的水準、情報取得能力と創造能力を持っている人、などである。このように、中小企業といえども、以前とは比較にならないほど厚い人的経営資源を蓄積しなければならなくなっている。

●【資料】人口の動態

現在、わが国では人口の高齢化が急速に進行している。その主たる要因は少子化にあるが、2010年頃までは人口そのものの減少はみられないものの、労働力人口はゆるやかに減少していく。
そして、いわゆる団塊の世代が労働市場から引退する2010年以降、労働力人口は急速に減少し、総人口も減少する。
2040年には、わが国の総人口は1億人を割り込むと予測されている。人口減少と高齢化との同時進行は、経済成長率をゼロとしても深刻な労働力不足を必然化する。
定年の延長や高齢者の活用、女性の職場進出などによって労働力率が向上したとしても、とくに若年労働力の不足は企業経営の存続すら脅かすことになる。
長期構造的な不況の中で、失業率が傾向的に上昇し過剰労働力が社会問題となっているが、長期人口予測では21世紀には絶対的な労働力不足が到来する。それだけに、長期的視点にたった人材の計画的調達が必要となっている。不況だからといって計画的な人材調達を怠れば、その反動は大きい。
バブル崩壊後の数年間(平成2年から8年まで)においてすら、中小企業では人手不足感が広がっていた。求人難は、経営上の最大の課題であり、全国倒産件数に占める人手不足倒産の割合は5.8%にも達していた。
中小企業にとって、生き残り、発展していくためには「人を集め、人を育て、事業を発展していくことができる」かどうかにかかっている。
つまり、人手不足への対応が企業の盛衰を分けるのである。ことに中小企業は大企業に比べ、職場としての魅力に乏しいこと、知名度が低いこと、などのために労働力の確保にあたって不利な立場におかれている。

●対策

それでは、どのようにすれば魅力ある職場が作られるのだろうか。魅力づくりの柱となるのは、労働時間短縮など労働条件の向上、職場環境の改善や福利厚生の充実である。これらの面においては、大企業と中小企業の格差は依然として大きい。
週休2日制の導入や所定内労働時間の短縮が大企業に比較して中小企業は著しく遅れている。
労働時間の短縮に当たっては、生産性の向上が不可欠であり、省力化、合理化投資や技術開発を積極的に進める必要がある。
また、職場環境に関しても、中小企業においては多品種少量生産など生産工程等の実態から自動化等による改善は容易でないものが多い。
しかし、とくに人手不足が著しい職種については機械に代替させることを検討し、そのために必要な機械開発などを積極的に進める必要があろう。
福利厚生面についても大企業に比べ、中小企業の設備状況は低水準にあり、より一層の整備が求められている。
これらについては、中小企業は大企業に比べて改善を要する点は少なくない。
しかし、柔軟な人事管理や経営者と従業員との距離の短さ等中小企業には、労働力の確保、定着にとっても有利な面もある。これらのメリットを生かしつつ、労働力確保に取り組んでいく必要がある。
魅力ある企業になるための対策や、国の施策に頼るばかりでなく、経営者側の意識にも成功の要因が隠されてある。
経営者が高い意志を持つこと。つまり、自分の会社がいかなる目的で経営を行い、これからどのような会社に作り上げるのかといった企業の到達目標を明確にし、これを自己主張することである。
また、人を大切にし、人を育てる企業であることが大切である。それによって、労働者がゆとりと精神的、経済的満足を得、人間としての生きがい、豊かさや創造力を高めることができる企業になるのである。地域社会の中でも、自社がいかに貢献し、そのポジションを確立しているかということである。

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2007年10月 9日 (火)

社会システムの中での企業の運営

経営学とは「社会システムを中心とする環境のなかで企業がいかに運営されているか」を解明する学問である。その対象は、今日において企業はわれわれにとってきわめて重要な存在であり、また、こうした企業についての経営学は基本的なものとして、その他の諸組織に容易に応用出来るので、経営学の対象は企業に限定される。広くは、企業だけでなく、官庁組織、学校その他一般に組織といわれるものすべてを含むと考えられる。

経営学とは「社会システムを中心とする環境のなかで企業がいかに運営されているか」を解明する学問である。その対象は、今日において企業はわれわれにとってきわめて重要な存在であり、また、こうした企業についての経営学は基本的なものとして、その他の諸組織に容易に応用出来るので、経営学の対象は企業に限定される。広くは、企業だけでなく、官庁組織、学校その他一般に組織といわれるものすべてを含むと考えられる。

企業を対象とする領域学

経営学とは、「企業」という特定の領域を対象とする領域学のことである。「領域学」とは、経済学・社会学・心理学などのように、特定の限られた変数群と一定の理論的枠組みとを用いて、対象世界に接近する「ディシプリン」の学問ではなく、教育学や宗教学と同じように、変数群や理論的枠組みを特定化するのではなく、むしろ対象世界を特定化して、それに対して多面的に接近する学問であることをいう。その領域学としての経営学の対象は、企業である。企業は形式的には生産の担い手であるといわれるが、生産という言葉のなかには、財・サービスをつくるという意味はもとより、新しい知識を生み出す(イノベーション:革新)という意味もまた含まれる。

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2007年10月 4日 (木)

経営理念

経営理念が組織に浸透していればいるほど、結束力も増し、強い組織ができるのじゃ!

経営者としてこの会社をどのようにしていきたいかという「思い」や「志」を明文化したものが「経営理念」じゃ。そして、そこに至る走り方が経営方針であり、ゴールが経営目標、その道筋が経営計画といえるのう。ここでは、経営理念について見ていくぞい。概念の解説:経営理念とは、企業の経営全体を包括する考え方と思想を意味する。つまり、企業内の人間と諸活動全体の精神的な支柱となるべきもので、それにより、後に続く経営方針・ビジョンや経営計画、従業員の行動指針や行動基準の方向付けがなされる。ただ、経営理念は長期的な企業活動の哲学として存在することから、抽象度の高い思想として表現されるのが一般的である。 また、経営理念は、綱領や社是・社訓といった形で表すこともあるが、いずれも次のような、経営者の経営に対する思い入れや経営姿勢を表したものといえる。経営者が会社をどう育てようとしているか。経営者自身を含めて全従業員がどのような心構えで仕事に従事するのか

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2007年10月 2日 (火)

会社の環境を作り考え方

     会社と人が本来持っている「能力」をより良く発揮するための、

   環境創りを応援し企業の発展と、働く人の成長に貢献する!

これまで、たくさんの中小企業の経営者の方と仕事をする機会がありました。

そこで感じたことは?なぜ、世の中には上手くいっている会社と、上手くいかない会社があるのでしょうか?

景気が悪いから?従業員がサボっているから?

社長がゴルフばかりしているから?どれも違うんです。景気が悪くても業績を上げている会社もあります。社長も従業員もがんばっています、同じ社会環境で、同じような会社の規模でも、競争力が大きく違うのです。従業員の働き方にあるんです?というと、従業員の尻をたたいて、飴と鞭で

これでは成果は上がりません 競争力の源泉は業務システム(仕組み)の中にあるのですその会社が存在している理由は 顧客が選んでくれているからです、  他社にマネのできない技術やサービスがあるからです  そして、それを継続的に生み出し、維持するプロセスがあるのです業績の良くない会社は

 その会社の組織と従業員の考えと動きのベクトルが一致していないのです 業績は、従業員の働き方次第です従業員一人ひとりの働き方が、組織として一致したときに組織として大きな力を生み出しますでも、バラバラだとお互いの行動を批判しあったり、ムダなトラブルが繰り返し起こったり.

最後は、感情的なところまで落ち込んでしまいます お主の会社には、もちろん経営理念があるじゃろう。経営理念は、会社の目的を示したり、企業内の人間が行動を起こす際の精神的支柱となるものじゃ。もし、経営理念がないとしたらその会社は危ういといえるのう。

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2007年9月27日 (木)

事業承継とオーナー経営者の「痴呆」前対策

 85歳の父はA株式会社の代表取締役社長、長男の私はその会社の専務です。会社の経営を引き継がなければならない立場にあります。A社所有の資産には重要なものはなく、A社全株式および土地・建物は社長である父の名義となっております。
 最近父(社長)の言動がおかしく、前日に話し合ったことも忘れてしまい、そんな話は聞いていないと怒り出す始末で、ほとほと困っています。

(1) 私には年の離れた弟がいます。勘当同然でしたが、近ごろひんぱんに父のところに顔を出します。つい最近ですが、父のゴルフ会員権の贈与を受けたと聞いて、驚いています。父の財産は重要な事業承継資産であり、たいへん心配です。

(2) 父は私を後継者に考えていますが、なんら特別な法的措置を行なっていません。父が痴呆状態になった場合を考えるとたいへん心配です。


(1) お父さんは軽い痴呆とのことですので、一般的には家庭裁判所に補助開始の審判を申し立てることが考えられます。贈与について補助人の同意を要することを定めることによって、補助人の同意のない贈与は取り消すことができることになるからです。

(2) お父さんが痴呆になる前の対策として、任意後見契約の利用をお勧めします。現時点で、軽い痴呆であっても、意思能力があれば、特定の後見人候補者に対して、本人の老後の世話の仕方、扶養の条件、事業承継者への株式の移転等について「遺言」のような書面によって、意思を表明しておくことも可能ですが(一種の「リヴィング・ウィル」)、任意後見契約の場合には、さらにその意思を実現してくれる人を公正証書契約によって選任しておくことが可能となりました。また任意後見契約が登記されている場合には、原則としてこれが法定後見に優先しますので、後見人の選任をめぐる身内間のみにくい争奪戦も防止できます。

解説
1.新成年後見制度について
 民法は「本人」が痴呆などの精神上の障害により判断能力が不十分になったときに、法律がそれを補う制度を作っています。人の判断能力に関する制度として、従来の禁治産・準禁治産制度を改正した「法定後見制度」(軽度の痴呆者を対象にした「補助」の制度が新設)と、新しく制定された「任意後見制度」からなる新成年後見制度を2000年4月1日から施行しております。
 新設の「任意後見制度」は、将来、判断能力に支障をきたした場合に備えて、正常な判断能力があるうちに、事前に「任意後見人」を選任し、公正証書によって、任意後見契約を結び、登記しておきます。後日、本人に判断能力の低下・喪失が生じた時点で、家庭裁判所が「任意後見監督人」(任意後見人の権限乱用の防止目的)を選任した時点から効力が生じます。

2. 事業承継と任意後見契約について
(1) なぜ任意後見契約が必要か
 今日、高齢化社会を迎えて、健全に生きている状態と死との間に「痴呆」という状態が挟まることが多くなってきました。オーナー経営者といえども、いったん痴呆、寝たきりになったりすると、本人の意思を判断することもむずかしくなり、会社経営も本人の自由にはなりません。事業承継に関しても、本人が考えていた後継者が次期社長になれるとは限らないのです。痴呆後は事後的に法定の後見人がつきますが、後見人は本人の財産管理に関して大きな権限を持つので、だれが後見人になるかで、事業承継も大きな影響を受け、後見人の争奪戦という相続争いの前哨戦が勃発しかねないのです。オーナー経営者たる者は、痴呆等になった場合も想定して、事業承継をスムーズに遂行するために、事業承継に関する自己の意思を表明しておくにとどまらず、その意思を実現してくれる任意後見人を事前に選んで、契約を結んでおくことが必要となるわけです。

(2) 任意後見契約の活用
 事業承継に関して、死後のことを決めておく遺言に対して、痴呆後のことを決めておく任意後見契約を「もうひとつの遺言」として捉えることによって、はじめて生前(痴呆後)から死後までの事業承継対策が円滑に行なえることになります。経営者が高齢な場合、本人がバリバリ仕事ができる段階でも、将来、脳梗塞等で倒れたり、寝たきり、痴呆等になる場合も想定して、信頼できる任意後見人に事業承継に関する意思、たとえば、「A社の後継者とすることを前提に、私が所有するA社株式を全部長男に譲る」などと任意後見契約書に書いて、その意思を表明しておくことです。
 また、事業承継事項でも代理契約になじまない事項は、任意後見契約書とは別に、意思を表明した書面(一種の「リヴィング・ウィル」生前発効遺言)として作成しておく方法も望ましいことだと思います。 

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2007年9月25日 (火)

実例に学ぶ事業承継Q&A

遺言による事業承継と遺言執行者の役割: 

 私の父は、株式会社形態で工務店を営んでいましたが、先頃亡くなりました。相続人は、母、兄、私の3名です。父は取締役会長、叔父が取締役社長、兄が専務取締役、私が取締役、母は監査役になっていました。父は会社の株式の80%を、叔父は残りの20%を所有していました。父の株券は、自宅(兄夫婦と同居)の金庫に保管されています。父は公正証書遺言を残しておりました。

(1) 自分が所有する工務店の株式は全部私に相続させる
(2)遺言執行者としてX弁護士を指定するので、株券を私に引渡し、私への名義書換を遺漏なくすませてほしい

という2点が記載されていました。しかし、兄は、遺言の効力には疑問があるといって、金庫内の株券を私に渡すことに難色を示しています。なお、会社の定款には、株式の譲渡制限の定めがあります。

 そこで質問ですが、(1)遺言執行者というのは、どのような仕事をしてくれるのですか。また、(2)私が父の株式を自分の名義にするには、どうすればよいでしょうか。

(1)遺言の執行とは、遺言が効力を発生した場合にその内容を実現するために必要な行為を行なうことをいい、そのような事務を行なうのが遺言執行者です。

(2)株式の名義書換をするには、株券と遺言書を会社に呈示して請求することになります。そのためには、お兄さんを説得して株券の交付を受ける必要がありますが、私見では、あなたと遺言執行者のいずれもこの手続をとることができると解します。なお、株式を「相続させる」遺言がなされている場合、株式の譲渡制限ははたらかないものと解します。ただし、お兄さんの遺留分の減殺請求権の問題は残ります。父があなたに経営権を問題無く承継したいために、新会社法による対策をしていないかは定款等で別途確認しておくことが必要です。

解説
1.遺言執行者の意義
遺言執行者への就職は辞退することもできますが、ここでは、X弁護士が就職を承諾したものとし、遺言も有効なものであるとします。遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有し(民法1012条)、遺言執行者がある場合には、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げるべき行為をすることができません(民法1013条)。遺言が特定財産に関する場合、これらの規定はその財産についてのみ適用されます(民法1014条)。なお、遺言執行者は相続人の代理人とみなされます(民法1015条)。

2.「相続させる」遺言と遺言執行者の職務権限
遺言には、遺言の効力発生とともに当然に効力を生じ、その執行の余地がないものと、執行を要するものが存在します。遺言執行者の権限が認められるのは、当然、後者の、執行を要するもののみです。
 問題は、「相続させる」遺言について執行の余地があるかどうかという点です。株式を「相続させる」遺言について論じたものは見当たらないので、不動産の場合の裁判例を参考にして考えてみましょう。最判1991年4月19日民集45巻4号477頁が、特定の遺産を特定の相続人に「相続させる」遺言の効力につき、原則として、何らの行為を要せずして当該遺産は被相続人の死亡により直ちに相続により承継されると判示したこと等から、「相続させる」遺言には、執行の余地はないと説もあります。しかし、その後の裁判例は、特定の不動産を特定の相続人に「相続させる」遺言がなされた場合の遺言執行者の職務権限について、

(1)登記名義の移転は遺言執行者の職務権限に属するが、当該不動産が被相続人名義であるときはこの職務権限は顕在化しない

(2)占有の移転は遺言書にその旨が明記されている場合などを除き、職務権限に属しない

(3)他の相続人が相続開始後に当該不動産につき、被相続人から自己への所有権移転登記を経由しているときは、遺言執行者は所有権移転登記の抹消登記手続等を求めることができる
などと判示しています。

3. 株式を「相続させる」遺言と遺言執行者の職務権限
ご質問の場合、「相続させる」遺言による株式の移転は、株式の譲渡制限には服さず、遺言の効力発生と同時に、当然にあなたに株式は移転すると考えられます。しかし、あなたが株主の地位を会社に主張するには、株式の名義書換が必要です。そして、株式の名義書換には、株券の呈示と、株式の取得原因が相続である場合には相続関係を証明する書類の呈示が必要とされています。

ご質問の遺言は、株券の交付、名義書換等についても明確に言及しており、私見では、株券の交付請求、名義書換請求等はあなた自身でもできるものの、遺言執行者の権限ともなると考えます。専門家である遺言執行者にこれらの手続をとってもらうことが便宜と思われますが、無用の議論をさけるため、あなた自身が手続をとるのも一法です。

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2007年9月20日 (木)

事業を引き継がせるには遺言が必要

 オーナー経営者が生きているうちに事業の引継ぎが完了すれば問題はないのですが、亡くなった後に経営権を自分の希望にかなったとおりに移そうと考えるとするならば、「遺言」を用意しておかなければなりません。

「遺言」は、本人の死後、残された者に対する本人のメッセージであるので、何を書こうと自由です。

 しかし、財産の移転や分割方法など、遺言に重要なことを書いた場合、無用な混乱が起きないように、民法で遺言の内容を保護しています。
 民法に規定されている遺言の方式にはいくつかありますが「公正証書遺言」の形をとるのが一番メリットがあるとして、一般的に「遺言」というと、この「公正証書遺言」を指します。

 「公正証書遺言」は、遺言する者が、証人二人を連れて、最寄りの公証役場に出向き、公証人に遺言の内容を口頭で伝え、公証人がこれを筆記し、作成した遺言書を遺言者とその作成に立ち会った証人に読んで聞かせ、遺言者と証人がその内容が正しいことを確認し、それぞれ署名・捺印して作成されます。

 この「公正証書遺言」は、原本が公証役場に20年の間保管されるので、偽造や変造される恐れはなく、正本を持ち帰った遺言者がそれを紛失しても再発行してもらえます。
 また、遺言は、その作成方法が法に細かく規定され、法にのっとって作成しないとその内容が無効となってしまいますが、この「公正証書遺言」は、元裁判官である公証人が作成するものなので、法の指示どおりに作成していないとして無効となる恐れはありません。
 また、いつでもその内容を変更できます。しかし、若干の手数料(遺産1億円で、4万円程度)がかかるのと、証人に遺言の内容が知れてしまうので、公正証書により遺言を作成することを敬遠する人は多いと思われます。

 しかし、遺産金額に比べたら、公正証書遺言の作成手数料は微々たるものであるし、弁護士や税理士、あるいはその事務所職員に証人となってもらえれば、遺言内容が第三者に知れ渡る恐れはなく、弁護士事務所や税理士事務所で公正証書遺言の正本を厳重に保管してくれます。

 遺言書に何を書こうと自由ではありますが、「子供たちが仲良く暮らすように」とか、「お母さんの面倒は長女がみるように」、あるいは「葬式は身内だけでとりおこなうように」など、民法で取り上げていない内容を書いても、法律的な効果はないため、その内容は保護されません。 

 遺言で効力を持つのは、相続分の指定や、遺産分割の方法、遺贈(遺言によって財産を贈与すること)などに限られます。

 後継者を誰にするか、後継者に財産、なかでも株式をどのように引き継ぐのかを遺言に詳細に記すことが、オーナー経営者にとって大切な事業承継対策です。
 事業承継を円滑に実施するには、遺言、特に公正証書遺言が必要となります。

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2007年9月18日 (火)

事業承継における問題点

事業承継とは、簡単にいうと、後継者に今の事業(経営)を引継ぎ、事業を存続させることです。事業は会社組織で行なっている場合もあるし、個人企業として営んでいる場合もあります。
たとえば、同族会社のオーナーが、長男、二男どちらに自分の後を継いでもらうか悩んでいるということや、個人病院の院長が亡くなったため、病院をどう存続させればいいかということも事業承継の問題です。
 このように、事業承継はあらゆるビジネスで起こりうるものであって、企業体であれば避けて通れないものなのです。
また、事業承継のやり方にも、合併、営業譲渡、株式の譲渡、身売り、代表者の交替などいろいろあって、どの方式を選べばいいのかについて、オーナー経営者は頭を痛めることになります。

 一般に、「事業承継」の問題とは、会社のオーナー経営者が亡くなった後、相続人が相続を受けたその会社の株式に対し、多大な税金(相続税)が課されると予想される場合、その課税をいかに回避するかに重点がおかれているかのように伝わっているかもしれません。
しかし、それは事業承継の一面しかみていない狭い議論です。「事業承継イコール税務問題」ではありません。相続税の負担を減らすということも、事業を承継するにあたり考慮すべき大切なことではありますが、いかにスムーズにビジネスをAからBへ移すことができるかということがそれ以上に大事なことなのです。事業承継は、グローバルな視点で考えるべきことです。
「経営権が移っても、今までと同じようにビジネスが進むか」「従業員の動揺を最小限に押さえ、将来にわたり彼らの力を十分に発揮してもらえるか」など事業承継対策を策定するにあたって考えておくべきことは多いと思われます。

 一面的な相続税対策によって、オーナー経営者とその一族の満足は得られたとしても、株主、債権者、取引先、従業員など、会社を取り巻く人たちの不満をつのらせてしまったとするならば、その事業承継対策は成功したとはいえません。
 会社は、社会的な存在であって、オーナー経営者一族の私物ではありません。様々な利害関係者のこともよく考えて事業承継対策を練ることが必要となります。
 事業承継対策を実行するには、税理士や公認会計士をはじめとした会計専門家のほか、高度な法的判断を要する場合には、弁護士の力も必要となるでしょう。
 事業承継は、新会社法をはじめとする様々な法律とや税務がからんだ大変難しい分野です。この対策に失敗したとするならば大きな財産を失うことになりかねません。ぜひ、事業承継に関して深い涵養と経験を要した専門家に対策を依頼することが望まれます。

なお、事業承継が成功するのに一番大切なのは、オーナー経営者のリーダーシップとぜひ成功させなければならないという不断の熱意にあることを忘れてはなりません。

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2007年9月13日 (木)

「将不可驕。驕則失礼。 失礼則人離。人離則衆叛」

将は驕るべからず。
驕れば則ち礼を失う。
礼を失えば則ち人は 離 はな る。
人離るれば則ち衆 叛く。

「将不可驕。驕則失礼。 失礼則人離。人離則衆叛」

                                                - 諸葛亮-

「将たる者は傲慢であってはならない。人は傲慢になると、礼を失した言動を取る。非礼な人物からは、人が離れていく。人心が離れれば、部下の心服も得ることはできず、叛かれる」。

管理職が管理しているのは仕事であって、そのために人を活用する権限が与えられている。つまり業績達成のために、部下を活用する環境を作って運用することが役割である。リーダーは導くからリーダーなのではなく、人がついてくるからリーダーなのだ。
部下も上司の人柄を見ており、非礼な人に礼を尽くさない。これはやがて人間関係の溝となる。

逆に、礼を尽くしているのに非礼な部下を許してはいけない。何故なら顧客に対しても同様の対応をするからだ。叱ることと権威を振りかざすことは全然違うことを認識しておこう。

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2007年9月11日 (火)

イメージができたら、言葉をださせ、体を動かさせます。

やって見せて、言って聞かせて、
やらせてみて、ほめてやらねば、人は動かず


                            - 山本 五十六-

皆、経験を積むことで一人前になっていく。教育の基本は、幼児も大人も一緒だ。人間は五感を使って様々な情報を知覚するが、認知度が最も高いのは視覚によるものである。見ているだけではわからないメカニズムや原理は、説明を受けることで相乗的に理解度がアップする。

イメージができたら、言葉をださせ、体を動かさせます。これを何度も繰り返すことで、教育効果がアップしていく。「好きこそ物の上手なれ」と言うように、覚えたことが楽しいことだと知覚させる工夫が必要だ。

それが「誉める」ことである。

上司は部下の規範になるスキルを持っているのは当然として、やる気を引き出すツボをよく見極めていることが大切なのだ。

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2007年9月 6日 (木)

予測しえない事態が起こる心配ばかりしていては、進むものも進まない。

新規事業を立ち上げ、攻めの体制で臨む場合は、まず、外部環境の政治経済、社会、文化、資源、産業などの要因の「今後の時代悲観的になる材料は山ほどある。
だが、いつも悲観論をとなえていては、
考えることを放棄する結果になる。

                                                     - アルビン・トフラー(未来学者)-
                            

新規事業を立ち上げ、攻めの体制で臨む場合は、まず、外部環境の政治経済、社会、文化、資源、産業などの要因の「今後の時代の変化」を予測しなければならない。その上で、「自社の商品、市場の強み、弱み、有利、不利」の分析をしていく。

新規事業は、すべて仮説の上で展開していくわけだが、企業を取り巻く環境は、常に変化するものだ。

予測しえない事態が起こる心配ばかりしていては、進むものも進まない。
今の時代に生き残るために、「強くて良い会社」を作るのだという信念を持ち、現状との差が生じれば、修正し対処すればよい。

社会への貢献(還元)、従業員の生き生きと働ける職場づくりを基準に、一歩踏み出すことが大切なのだ。

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2007年9月 4日 (火)

場面別人生訓

悲観的になる材料は山ほどある。
だが、いつも悲観論をとなえていては、
考えることを放棄する結果になる。


                        - アルビン・トフラー(未来学者)-

新規事業を立ち上げ、攻めの体制で臨む場合は、まず、外部環境の政治経済、社会、文化、資源、産業などの要因の「今後の時代の変化」を予測しなければならない。その上で、「自社の商品、市場の強み、弱み、有利、不利」の分析をしていく。

新規事業は、すべて仮説の上で展開していくわけだが、企業を取り巻く環境は、常に変化するものだ。

予測しえない事態が起こる心配ばかりしていては、進むものも進まない。
今の時代に生き残るために、「強くて良い会社」を作るのだという信念を持ち、現状との差が生じれば、修正し対処すればよい。

社会への貢献(還元)、従業員の生き生きと働ける職場づくりを基準に、一歩踏み出すことが大切なのだ。

03:02 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月30日 (木)

新しい発想

新しい発想で前例のないことに取り組む

                            -水谷千加古(INAX元社長)-

水谷氏は新しい部門ばかりを歩いていたお陰で、大変多くの経験をさせてもらったと言いながら「失敗から得るものは大きい」「前例のないことは面白い」と話している。

私は企業に就職後も新事業の起業計画、新規事業開発に取り組み、失敗を成功に変換する脳の汗を流しながら経験を積んできた。

新規事業、業種転換など新たなフィールドへ進むときは、新しい発想で前例のないことに取り組み、リスクの感性、進取の勇気、時流を読む力、好奇心に加え自らの弱点を補うブレーンの活用を図ることが重要である。

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2007年8月28日 (火)

決定は一つの判断である。

決定は一つの判断である。
それはいくつかの選択可能な方法の間の
 選択を意味する。
しかし、それは正しい決定と間違った決定の間の
 二者択一であることは稀である。


                                   -ピーター・ドラッカー-

中国・春秋時代の兵法書である「孫子」はクラウゼビッツの「戦争論」と並び、東西の二大戦争書とも呼ばれている。それ以前の中国では、戦争の勝敗は運に左右されるという考え方が強かったのだが、「孫子」の編纂者(孫武といわれている)は戦史研究の結果から、戦争には勝つ理由・負ける理由があり得ることを分析した。

上記の人生訓は「孫子」では「彼(敵)を知り己を知れば百戦危うからず。
彼を知らずして己を知るは一勝一敗す。彼を知らずして己を知らずは戦えば必ず敗れる」と表現されている。新たなビジネスに打って出る時、敵(競合他社)の弱みを知り、そこに己(自社)の強みをぶつけることが勝利を生む。

そして己の強み(「コア・コンピタンス」という)を知り、そこに自信を持つことが迫力と粘り、そして厚みを生むというのは現代も変わらぬ真理である。

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2007年8月23日 (木)

敵を知り己を知れば百戦危うからず

敵を知り己を知れば百戦危うからず


                 -孫子-

中国・春秋時代の兵法書である「孫子」はクラウゼビッツの「戦争論」と並び、東西の二大戦争書とも呼ばれている。それ以前の中国では、戦争の勝敗は運に左右されるという考え方が強かったのだが、「孫子」の編纂者(孫武といわれている)は戦史研究の結果から、戦争には勝つ理由・負ける理由があり得ることを分析した。

上記の人生訓は「孫子」では「彼(敵)を知り己を知れば百戦危うからず。
彼を知らずして己を知るは一勝一敗す。彼を知らずして己を知らずは戦えば必ず敗れる」と表現されている。新たなビジネスに打って出る時、敵(競合他社)の弱みを知り、そこに己(自社)の強みをぶつけることが勝利を生む。

そして己の強み(「コア・コンピタンス」という)を知り、そこに自信を持つことが迫力と粘り、そして厚みを生むというのは現代も変わらぬ真理である。

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2007年8月21日 (火)

人生-チャレンジ

チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ

                                                          -本田宗一郎-

      

本田技研工業の創業者本田宗一郎氏の生涯は挑戦と失敗、再起の連続である。高等小学校卒業後、東京の自動車修理工場に丁稚奉公し、のれん分けの形で浜松に支店を設立して独立したものの、小学校卒の悲しさで、学問的な壁に突き当たる。そこで高等工業学校の聴講生となり、3年間金属学を猛勉強した。その後、自動車部品製造に乗り出し、40件を超える特許を取得するが、ここも三河地震により倒産してしまう。そこで次には二輪車の研究をはじめ、これが将来のホンダへと成長していくのである。

失敗を恐れて現状に甘んじていたら、世界のホンダは生まれていなかったのである。本田氏は次の名言も残している。

「苦しい時もある。夜、眠れぬ時もあるだろう。どうしても壁が突き破れなくて、俺はダメな人間だと劣等感にさいなまれるかも知れない。私自身、その繰り返しだった」

02:34 午後 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年8月16日 (木)

人、遠き慮 り なければ、必ず近き憂いあり

「遠い先のことについて対策を打っておかないと、成さんとすることが足元から崩れていく」

事業開始に当り、直近の資金繰りや行動計画を立てることは必須だが、短期のビジョンだけで事業計画を策定していても、やがて行き詰まることになる。経営理念や長期ビジョンを明確にしておくことが、成否を分けるのだ。

事業計画書は事業開始後のマイルストーンなるとともに、ステイクホルダー(利害関係者)に会社が進もうとしている道を見せるツールになる。

また海外に進出する企業であれば、現地調査をしっかりしておかなければならない。事前調査ができた上で、パートナー企業の調査・選定に入ればよい。
「備えあれば憂いなし」、まさに初めが肝心である。

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2007年8月14日 (火)

「行く手にどのような困難が待ち受けていようとも、自分が信ずる道を突き進んでいく」

自ら反みて縮 くんば、
千万人と 雖吾往かん

                           -孟子-

「行く手にどのような困難が待ち受けていようとも、自分が信ずる道を突き進んでいく」
これが創業や新規事業開発において、最も重要なことであり、端的に言えば、『覚悟を決める』ことである。新たなことにチャレンジする時は、皆不安とリスクを抱えている。事業であれば全てを失うかもしれない。

しかし、これが自分のドメイン(生存領域)だと考えて、「この仕事で人生が終わっても悔いはない、これが自分の天命だ」と本気で想えれば、必ず成功する。能力や経験・知識などは、必死に頑張っているうちに自然と身につく。

これは、成功者全員に通じることである。覚悟や信念が曖昧だと、周囲の批判や失敗に心が負けてしまう。心が負けなければ歩みを止めることはなく、やがて花が咲き、実がなるものだ。

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2007年8月 9日 (木)

中小企業の基本的な賃金体系の考え方

(1)月給は生活と能力とその他オプションで

中小企業は中小企業らしく、年功を重視しよう。
その為には普通に真面目にやっている従業員には30万円を上限として昇給して行く仕組みをベースで作り、その後は能力の伸長、役割の付加、出した成果に応じて上下に変動する賃金体系を設計すべきと考える。

月例賃金には生計費という至極当たり前で大切な要素を欠いてはいけない。その責任を果たした上で、長期的視点に立った能力育成型、役割付加型、職務重視型のオプションを付けて行けばいいだろう。

能力育成型とは会社が求める職務レベルを従業員に開示し、その能力レベルに到達した者は昇格させて、さらに高い職務能力を求め、能力の減退や劣化があるときは降格する管理手法である。

役割付加型は役職者に求められる特別な責任や役割を明示して、その責任を負っている従業員に対して特別加算し、役割を外れたときは削除または減額する管理手法だ。
また職務重視型は仕事ごとにその難易をランク付けして、より高度または難度の高い仕事をしている従業員には高い給与で報い、平易な仕事しかしていない人は低く抑える管理手法である。

どういうオプション付けするかは、経営者の考え方によるので、何が正解ということはない。
とにもかくにも、月例給与を成果主義でやることは、従業員にとっては迷惑千万なのである。ほとんどの人がホリエモンでも村上ファンドでもあるわけがなく、普通の生活をしたい人たちなのである。
普通の人が求めるのは将来への安心と安定だ。月給は将来への安心と安定性を持たせなければならない。これが見えないと頑張る以前の問題になってしまうのである。

(2)成果主義を入れるなら賞与で

もし成果をダイナミックに反映させたいのなら、それは賞与で配分すべきだ。賞与は賃金の一部であるが、法的に拘束力を受けるお金ではなく、経営者の裁量権が大きく使える武器であり、改まって経営者のメッセージを伝えやすい絶好の意思伝達手段だ。

会社の経営理念と、今期の経営計画に基づく利益計画から降ろしてくる利益配分という基本スタンスのもと、年功に関係なく短期的な視点で、実際に貢献度の高い従業員にはたくさん支給し、そうでない従業員には少なくするという、経営者の当たり前の感覚を反映させよう。

できればより多くの確認機会を得るために、年3回のボーナスにして(注:4回以上出すと賞与にならない)、現金で支給し、一人づつ面接して経営の意思が伝わっているかを確認する。
支給方法は毎期毎年洗い替えにする。つまり基本給のように積み上げ式ではなく、入社年数や年齢も関係なく、新入社員とベテランの逆転もあって何ら問題ない。
そして次の期は、またリセットされて一から査定し、支給計算方法も基本給に連動させない。
おさえておきたいポイント

①マスコミに踊らされないこと
②中小企業には年功序列や終身雇用はまだまだ使えるということ
③30万円を支払える会社になること
④月給は生活と育成に留意すること
⑤成果主義はボーナスで行うこと
⑥昇給昇格評価は長期的な視点で能力開発を行い、賞与評価は短期的視点で利益配分を行うこと

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2007年8月 7日 (火)

年功賃金の役割は本当に終わったのか

(1)30万円の給与は経営者の責任

結論から申し上げて、むしろ中小企業は年功主義を積極的に導入すべきだ。なぜなら普通の従業員をワーキングプアにすることは、結果的に企業にとっても弊害が大きすぎるからである。雇った責任は企業にあるのだから、雇った以上は最低食える賃金までには引き上げる責任がある。そこから先は従業員の能力や業績、役割次第だ。次の二つの統計を参照してもらいたい。
表1は厚生労働省が発表している毎年の1人当たり平均賃上げ額の推移だ。かつては1万円以上昇給した時代があって、まるで隔世の感がするが、景気が上昇傾向にあるとはいえ、充分にその恩恵を享受していない中小企業は、ここ数年の改定率である1%台、額にして2千円から4千円位の昇給額で今後も推移するものと思われる。

賃金の改定額(円) 賃金の改定率(%)
加重平均 単純平均 加重平均 単純平均
昭和44年   5,760     14.5  
   45 7,215     17.2  
   46 7,895     16.5  
   47   8,554     14.9  
   48   12,297     19.2  
   49   22,674     29.3  
   50   13,129     13.1  
   51   10,966     9.9  
   52   11,204     9.5  
   53   8,563     6.5  
   54   8,973     6.6  
   55 11,487   10,482   7.2   7.3  
   56 13,159   11,542   7.8   7.5  
   57 12,802   11,057   7.0   6.7  
   58 8,787   7,671   4.6   4.5  
   59 9,130   8,045   4.7   4.5  
   60 10,218   8,782   5.0   4.8  
   61 9,506   7,977   4.5   4.2  
   62 7,988   6,729   3.6   3.4  
   63 9,731   8,457   4.4   4.3  
平成元年 12,085   10,676   5.3   5.3  
   2 14,199   13,096   6.0   6.1  
   3 14,394   13,247   5.9   6.0  
   4 12,939   11,756   5.1   5.2  
   5 9,711   8,604   3.7   3.6  
   6 7,948   6,962   3.0   3.0  
   7 7,206   6,370   2.7   2.6  
   8 7,245   6,462   2.7   2.6  
   9 7,224   6,414   2.6   2.6  
   10 6,079 <6,084> 4,867 <4,915> 2.3 <2.3> 2.0 <2.0>
   11 4,591 <4,562> 3,525 <3,422> 1.7 <1.7> 1.5 <1.4>
   12 4,177 <4,153> 3,065 <2,984> 1.5 <1.5> 1.2 <1.2>
   13 4,163 <4,136> 3,194 <3,129> 1.5 <1.5> 1.2 <1.2>
   14 3,167   1,831   1.1   0.7  
   15 3,064   2,204    1.0    0.8  
   16 3,751   2,624   1.3   1.1  
   17 3,904   3,385   1.4   1.3  
   18 4,341   3,547   1.6   1.4  

表1 賃金引上げ等の実態に関する調査(厚生労働省)
http://db2.jil.go.jp/tokei/html/Y07307001.htm

表2は国税庁が年末調整のデータを基に出している賃金統計だが、平成17年分で見ると、100人未満の企業規模で男性の場合、年収300万円から400万円の間で生活している人が最も多く、枠を広げてもその前後の年収に集中していることが分かる。
大雑把に言って、400万円が男1人の年収の相場と言える。その内賞与の構成比はおおよそ10%程度なので、月収換算だと30万円という数字が相場として出てくる。
現在、都市部の4人家族の最低標準生計費は約25万円なので、これに税金や社会保険料を逆算してゆくと、奇しくも総額は30万円になる。つまり最低子供2人を育てて家族を食わせてゆくには、30万円の給与が必要なのである。この額は経営者の必達目標と認識すべきである。



区 分
100万円
以下
100万円

200万円
以下
200万円

300万円
以下
300万円

400万円
以下
400万円

500万円
以下
500万円

600万円
以下
600万円

700万円
以下
700万円

800万円
以下
(事業所規模)
1~9人

5.1

10.2

15.1

18.4

17.2

13.5

6.1

4.6
22.2 27.7 25.1 12.4 6.3 2.9 1.1 0.8
13.3 18.5 19.8 15.5 12.0 8.4 3.7 2.8
10~29人

2.9 4.6 11.7 20.2 20.5 14.8 8.3 5.3
14.6 22.6 28.2 18.0 7.1 4.2 1.6 1.2
7.2 11.2 17.8 19.3 15.5 10.9 5.8 3.8
30
30~99人

1.9 3.9 10.0 18.9 20.6 15.1 10.5 6.2
13.0 21.9 29.2 20.4 8.1 3.5 1.5 0.8
5.9 10.4 16.9 19.4 16.1 10.9 7.3 4.3
100~499人

1.4 2.6 5.9 16.9 19.6 16.1 12.1 8.7
10.8 18.2 26.4 24.2 10.8 4.9 2.2 0.9
4.7 8.0 13.0 19.5 16.5 12.2 8.7 6.0
500~999人

1.5 1.6 3.5 12.4 18.1 15.7 14.0 10.6
12.7 16.8 20.6 25.4 12.1 5.8 3.1 1.3
5.3 6.7 9.2 16.8 16.1 12.4 10.4 7.5
1000~4999人
1.5 1.5 2.3 9.2 14.7 14.8 14.0 11.9
16.2 16.4 17.0 24.8 12.0 6.7 3.1 1.6
6.0 6.0 6.8 14.0 13.9 12.3 10.7 8.8
5000人以上

1.6 1.4 1.2 4.7 11.1 13.5 14.6 14.0
19.1 19.5 11.2 19.6 12.3 6.6 5.0 3.8
6.5 6.4 4.0 8.9 11.4 11.6 11.9 11.1
1.6 2.5 5.5 14.0 17.7 15.2 12.6 9.5
13.3 19.0 23.6 22.9 10.5 5.0 2.5 1.3
5.5 8.0 11.5 17.0 15.3 11.8 9.2 6.8
合 計
2.4 4.1 8.1 15.7 18.1 14.9 10.8 8.0
15.8 21.8 24.7 19.3 8.8 4.3 2.0 1.2
7.3 10.6 14.2 17.1 14.7 11.0 7.6 5.5


区  分
800万円

900万円
以下
900万円

1,000万円
以下
1,000万円

1,500万円
以下
1,500万円

2,000万円
以下
2,000万円

2,500万円
以下
2,500万円
合 計
(事業所規模)
1~9人

2.9

2.1

3.7

0.8

0.2

0.2

100
0.6 0.4 0.5 0.1 0.0 0.0 100
1.8 1.3 2.2 0.5 0.1 0.1 100
10~29人

2.2 4.4 1.4 0.3 0.2 100
0.8 0.5 0.9 0.2 0.0 0.1 100
2.3 1.5 3.2 0.9 0.2 0.2 100
30
30~99人

3.7 2.7 4.5 1.2 0.4 0.3 100
0.5 0.4 0.5 0.2 0.1 0.0 100
2.6 1.8 3.0 0.8 0.3 0.2 100
100~499人

5.8 3.5 5.8 1.0 0.2 0.3 100
0.6 0.4 0.6 0.1 0.0 0.0 100
4.0 2.4 4.0 0.7 0.2 0.2 100
500~999人

7.7 5.0 8.3 1.0 0.3 0.2 100
0.9 0.6 0.7 0.0 0.0 0.0 100
5.4 3.5 5.7 0.7 0.2 0.2 100
1000~4999人
8.9 6.1 13.0 1.8 0.2 0.1 100
1.0 0.4 0.6 0.1 0.0 0.0 100
6.5 4.4 9.3 1.3 0.1 0.1 100
5000人以上

10.9 7.4 16.3 2.8 0.2 0.2 100
1.4 0.6 0.9 0.1 0.0 0.0 100
8.2 5.5 12.0 2.1 0.2 0.1 100
6.7 4.4 8.4 1.4 0.3 0.2 100
0.7 0.4 0.6 0.1 0.0 0.0 100
4.7 3.1 5.8 1.0 0.2 0.2 100
合 計
5.5 3.7 6.9 1.3 0.3 0.2 100
0.7 0.4 0.6 0.1 0.0 0.0 100
3.7 2.5 4.6 0.9 0.2 0.2 100

表2 事業規模別の給与階級別構成割合(国税庁)
http://www.nta.go.jp/category/toukei/tokei/stati/h09/01/07.htm

(2)ワーキングプアによる退職者が会社に与える損失

先ほどワーキングプアは企業に弊害が大きいと申し上げた。具体的には、この30万円という食える賃金が約束されないと、能力や成果を問う前に生活できなくて、辞めてゆく現実があるということなのである。

新入社員を1人前にするのに1年かかるとしよう。つまりこの人が会社に付加価値をもたらしてくれるのは2年目以降なわけであるが、まず給与で年間260万円、法定福利費で年間35万円、募集広告が10万円、その他名刺や服装などの雑費や教育する時間と労力を考えると350万円は見ておいたほうがよいことになる。

これが全て無駄になってしまうのである。350万円の経常利益を残そうと思ったら、一般的には7千万円程度の売り上げが必要だ。つまり従業員が定着しないことは、1名当たりこれだけの損害が発生してしまう。
この現実を考えると、むしろ中小企業は、終身雇用とまではいかなくとも20年以上の勤続者が出るくらいの長期雇用システムを確立したい。


(3)若年者に低すぎる昇給額

何も最初から30万円を約束せよと言っているいるのではない。若者が普通に仕事をしていれば、30万円までは最低でももらえる将来像を提示しておく必要があるのだ。
これが中小企業の賃金管理の根幹である。

それには先述した2,3千円程度の昇給額では意味がない。仮に20歳の若者を20万円で雇ったとして、毎年3,000円づつ昇給して行くと、30万円に到達するのは33年かかる。5,000円づつ昇給しても20年かかる。すると40歳を超えても30万円に届くかどうかの給料。これでは結婚できないし、ましてや子供を作ることなんてできない。住宅なんて夢のまた夢だ。

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2007年7月31日 (火)

世間情報と中小企業の乖離

  1. (1)もともと関係なかった年功序列と終身雇用

    バブル経済が崩壊してから日本的雇用環境の崩壊が叫ばれるようになった。そこで言われているのは要するに、終身雇用制度と年功序列制度が崩壊したことを指している。そして、その後の人事管理のトレンドとして、成果主義や年俸制がもてはやされた時期があったのはご存知の通りである。

しかし普段、100人未満の中小企業の労務管理をお手伝いしている実務家の視点で言わせてもらうと、元々このクラスの企業には終身雇用とか年功序列自体が存在していない。その証拠に、労働者名簿を見ると、在籍する社員のほとんどは平成入社組であり、昭和入社の人がいると、「おっ」と思うくらいだ。
つまりどんなに長くても18年勤続以内ということである。これは次の二つの理由がある。

一つは新卒採用がほとんどなく、在籍者はほとんどが中途入社で採用されているという事実だ。もう一つは、定年退職がほとんどなく、途中で辞めて行くという事実である。
中途で入って中途で辞めてゆくことが多く、新卒で入って定年まで勤め上げるということがほとんど見受けられない。つまり、もともと中小企業では、新卒で採用した従業員を長期にわたって教育訓練し、昇給や昇格を重ねて定年まで処遇する制度は確立されていないところが多い。

年功序列についても同様のことが言える。年功序列というからにはベアはともかく、毎年定期昇給が確保されていなければならない。毎年上がる基本給のピッチをどうするかとか、何歳で打ち止めにするとか、賃金カーブをどうするかとか、各企業ごとの政策的判断はあるにしても、年齢の上昇に比例して毎年上がる仕組みが確立されていて、初めて年功序列といえる。
それには年齢給や勤続給、職能給という賃金表が存在しなければならないが、そもそも中小企業には賃金表自体がなく、またあったとしてもその通りに運用されていないのが実態だ。
つまり年功序列制度ももともとないのである。

(2)成果主義も年俸制も無縁だった

最近でこそ、その功罪が客観的に語られるようになった成果主義や年俸制も、中小企業ではもともと無縁のものだ。成果主義や年俸制もその思想は同じところから発しており、極論すると毎年の給与額を会社の都合に合わせて機動的に調整したい動機から出ている。

会社業績が上がれば還元できるし、そうでなければ削減できる。労働条件の不利益変更が困難な我が国の労働慣行の中で、合理的にそれを可能にする魔法の杖のようにもてはやされたわけだが、その結果が芳しくないのは既に周知の事実である。

成果主義や年俸制を導入するには、その前提として各人の仕事に対する成果(結果)が納得性のある仕組みで測定できる査定制度が確立していなければ絵に描いた餅になるわけだが、それがあったはずの大企業でもその運用に苦戦している中で、前提条件すら満たさない中小企業がそもそも運用できるわけがない。
また良く考えてみると当たり前なのだが、ほとんどの仕事は業績のみで測定できるほど単純ではない。むしろ結果に現れない様々な人間力(潜在能力、性格、執務態度、努力など)が問われることとなり、ここを無視して評価するなんて有り得ない。

例えば経営者の立場で見ると、いくら成績が抜群の営業マンでも周りの和を乱す人を上位評価することはできないはずである。
従業員の立場で見ても、成績が良くなくても昨年より伸ばしたその努力のプロセスを見て欲しいと思うはずだ。

成果主義の定義を「正しい考え方のもと、安定的に結果を出せる行動をとって、その結果として実際に成績を上げた人を優遇する仕組み」とでも解すればよかったのだが、ただ「結果がすべて」と言わんばかりに運用しようとしたことが間違いなのである。
世間で成果主義とか年俸制とか言葉が踊ったとしても、中小企業はそれに惑わされてはいけない。

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2007年7月26日 (木)

給料日を感動日にする

従業員にとって給料日は特別な日だ。もちろん、支払う側の経営者にとっても同じこと。いくら時代が変わろうとも、雇用関係においてこれ以上、お互いの関係・立場を意識する日はない。そして、この給料日、会社の対応如何により“感動日”にもなるし、“不信日”にもなる。そう高額な賃金が払えない中小企業において、せめて給料袋を開けた瞬間(とき)ぐらいは感動のあるような、賃金の払い方をしたいものだ。

(1)たかが賃金計算、されど・・・

①正確であること
賃金計算が正確であることは、言うまでもない。しかし、社会保険料・雇用保険料、残業手当の計算など、結構複雑だ。特に、最近は制度や保険料率の変更が頻繁に行われ、賃金計算事務担当者を悩ませている。

②間違いへの対処
賃金計算間違いはあってはならないが、所詮は人がすることで、ミスはある。大事なのは、そのミスへの対処の仕方だ。「先日の賃金計算、ここ違うんじゃないですか?」と、言ってくれればいいのだが、社内の偉い人が賃金計算担当だったりすると、言うに言えず「まぁ、いいか」なんてことになる。
そして、徐々に不信感が増殖していく。だから、間違いは間違いとして、従業員の声が会社に伝わりやすくしておく。

③キッチリとした賃金明細がモノを言う
賃金明細には出勤日数、残業時間、各種手当、差し引き明細などをキッチリと記入する。確かに渡す方からすれば、何十枚、何百枚のうちの一枚だが、受ける側は世界でたった一枚、自分の1カ月の成績表みたいなものだ。
だから、給料袋を開けた瞬間がポイントで、従業員本人はともかく、家に帰れば奥さんのチェックが入ることも心得る。
 
(2)その瞬間に信頼が高まる

①給料日の午前10時に集中する
従業員は給料日を指折り数えて待っている。銀行振り込みが大勢を占める昨今、従業員(奥さん)はカードを持って銀行に走る。通帳記入をし、「ギーギー」と印字の音を聞いた瞬間が、会社とのつながりを意識する一瞬だ。
逆に「未記入はございません」などと出てくると、一瞬で信頼を無くす。もちろん、事情もあるだろうが、午前10時には引き出し可能にしておきたい。

②給料袋は手渡す
確かに中身は銀行経由で支払うところが多いが、給料袋は手渡ししたい。「1カ月、ご苦労様」と一人一人、呼んで両手で渡す。従業員は、「ありがとうございます」と両手で受け取る。
この受け取り方もできない人は、できるまでやり直しをさせる。こんなこともできないようでは、仕事もまともにできるはずがないから、しっかりと躾ける。

③賃金に真心を込める
今どきの給料袋は、機械印字が多く、それはそれで綺麗で良いのだが味気ない。1カ月ご苦労様との印刷文字も、どことなく空々しい。そこで、社長の手書きの一筆を給料袋の中に入れて渡す。何を書くか悩むところではあるが、難しいことは必要なく、真心を込めればいい。
また、ワープロ打ちでも構わないが、ここは出来れば手書きにこだわりたい。字がうまい下手は関係なく、丁寧に書けば相手の心に響く。さらには、従業員家族への感謝の気持ちも、チラリと盛り込めれば言うことなし。
60515001005   例えばこんな風に・・・。
 賃金の決め方・払い方に100%のものはない。しかし、中小企業においてやってはいけない事は、大企業の制度を中途半端にマネすることだ。
そもそも、大企業は新卒定期採用・出世競争そして終身雇用を前提としている。それに対して中小企業は、中途採用・中途退職、定着率の低さなど、大企業とは似ても似つかない。
また中小企業の従業員だって、そう途方も無い望みは持っていない。そうであれば、従業員の気持に配慮した賃金の決め方・払い方をすることが、現実的であり中小企業らしいのである。

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2007年7月19日 (木)

賃金は経営者が納得できるように決めればいい

確かに、賃金にはある程度公平性が必要だ。しかし、所詮は人の判断で行うわけで、主観は入るし、それはそれで中小企業らしくて結構なことだ。
そもそも、賃金を払うのは法律でも従業員でもなく、経営者なのであるから、その経営者が納得できる賃金であることは絶対条件である。

(1)先ず経営者が理解できる制度を作る

経営者が理解できないのは致命傷だ。特に立派な制度であればあるほど、中小企業の現場から離れていき、雲の上の話になっていく。経営者が理解できていないものを従業員に説明・納得させられるはずがない。

①分かりやすく
人は分かりにくいから、モヤモヤ・イライラする。特に賃金と言うのは従業員と会社を結ぶ非常に大きな絆である。だから、だれが見ても分かりやすい制度がいい。

②現実的に
従業員にとって賃金は生活の糧である。いくら奇麗事を並べたところで、現実的に継続的・安定的に支払える制度でなくては意味がない。

③血の通った
中小企業の売りは、“暖かな、厳しさ”だ。従業員は法律や規程で動くわけではない。会社の一寸した配慮を“意気”に感じて働くものだ。だから、多少は従業員に逃げ場のある制度がいいのではないか。

(2)絶対評価ありきの呪縛にはまらない

今は個性尊重とかで、順位をつけたがらない。だから、経営者も順位をつけるのに原資には限りがある。例えば、最近は運動会で、学年リレーがない学校も多い。
選抜されなかった生徒への配慮らしい。リレーに縁のなかった筆者が言うのも変だが、何ともおかしな話である。賃金として分配する原資には限りがあるのだから。
そうであれば、優秀な「人財」から、できればお辞め頂きたい「人罪」までの序列をつけ、それに応じた賃金の分配を行う、いわゆる相対評価で考えるべきだ。

(3)期待外れ対策は前もって打つ

“期待して採った奴ほど早く辞め”とは裏腹に、見込み違いにより、会社の期待には全く到達していない従業員に限って居座りやすい。初任給は期待料込みで決めていることが多いので、仕事と賃金のバランスが大きく崩れ、経営者の悩みの種となる。
だから、期待外れもいることを前提に、採用時点である程度の対策は打っておく。

①期待の程度を明示する
従業員の肩を持つわけではないが、例えば、1年後にはこの程度のことはしてくれよ、と具体的に示しておかないと、従業員もどこまでやれば、及第点なのかが分からない。丁度、バーのない走り高跳びをさせるようなものだ。

②下駄は原則1年限り
スカウトしても採りたい人はいる。そのような場合、現在在籍の従業員賃金とのバランスから、下駄をはかせることがある。しかし、この下駄は原則1年間支給とし、仮に1年後に会社の期待通りであれば、正式なそれなりの手当として新ためて支給する。

③決めたことは契約書に
“口約束は災いの基”だ。いくらきっちりとした取り決めをしていても、口約束では、お互いに都合の悪いことは忘れやすいわけで、結局、言った言わなかったの水掛け論となる。会社の立場を守るためにも、必ず文書化しておく。

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2007年7月17日 (火)

こんな払い方では“人財”から見切られる

(1)【失敗事例】~従業員はジェットコースーター型賃金を望んでいない

A社は従業員30人の建設資材卸売業である。公共工事の大幅減少にともない、売上は年々減少し、ここ数年ほど赤字決算が続いていた。そんな折、同業者の社長から「成果主義賃金にしないとダメだよ」とアドバイスを受け、歩合制を導入した。それも極端な制度で、2カ月の粗利実績により、3カ月目から基本給も変動するものだった。だから毎月賃金が乱高下する。従業員同士の間では、導入に対して疑問視する向きも多かったが、社長の前では誰も反対できなかった。そして、導入後異変が起きた。
目先の業績を狙うため、役所・設計事務所への中長期的な営業活動が手薄になった。また、部長とか課長が部下の面倒を見なくなったり、社内の連携が悪くなり、なんとなく暗い雰囲気になっていった。さらに日を追うごとに、30代の優秀な営業マンが徐々に辞めていき、同業他社に移っていった。そうなると業績はますます悪くなり、賃金遅配もたびたび起こるようになり、あとはお決まりのコースとなった。

(2)失敗事例から学ぶ、3つの教訓

■教訓1 行き過ぎた成果主義賃金制度は、従業員から見切られる
「仕事は労働時間じゃなく、成果だ!」と叫べは業績が伸びるのか?
大企業では、周到に準備され導入された、「成果主義賃金制度」が相次ぎ見直しされている。もちろん成果主義自体が悪いわけではないが、目先の業績のみを狙うことになり、本質的な業績向上にならない。また、部下の育成を軽視するなど問題も多い。そして、極端な歩合制度など行き過ぎた成果主義賃金制度では、優秀な従業員から辞めていく。

■教訓2 従業員の望みなど知れている
中小企業に入社してくる従業員の大半は、そう突拍子もないことは考えていない。
賃金においても、その地域の相場というのがあり、そこそこあればそう不満は持たない。
また、家庭持ちは、少々安くても毎月安定した収入を期待する。
経営者からみれば、ささやかな望みだが、それが従業員というものだ。だから、やればやっただけの事はあるといっても、極端に今月は100万円あったが、来月は15万円、そして再来月は・・・、と言うようなジェットコースター型賃金を望む従業員は少ない。

■教訓3 社会に通用しない払い方では
成果主義と言えば、その影にサービス残業問題が見え隠れする。確かに、働いた時間が、成果に比例するわけではない。しかし、少なくとも一般従業員においては、法律的に時間を軸とした規制が今後ますます強化されるはずだ。そうであれば、先ずは合法的に、労働時間に見合う賃金を払っておかないと社会に通用しない。社会に通用しないことは、いずれ崩壊するのが世の常だ。 

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2007年7月13日 (金)

会社環境をづくり

          会社と人が本来持っている「能力」をより良く発揮するための、

   

          環境創りを応援し企業の発展と、働く人の成長に貢献する!

これまで、たくさんの中小企業の経営者の方と仕事をする機会がありました。
そこで感じたことは?なぜ、世の中には上手くいっている会社と、上手くいかない会社があるのでしょうか?景気が悪いから?従業員がサボっているから?社長がゴルフばかりしているから?どれも違うんです。景気が悪くても業績を上げている会社もあります。
社長も従業員もがんばっています、同じ社会環境で、同じような会社の規模でも、競争力が大きく違うのです。
従業員の働き方にあるんです?
というと、従業員の尻をたたいて、飴と鞭で.これでは成果は上がりません。


競争力の源泉は業務システム(仕組み)の中にあるのです。その会社が存在している理由は顧客が選んでくれているからです。他社にマネのできない技術やサービスがあるからです。そして、それを継続的に生み出し、維持するプロセスがあるのです。業績の良くない会社は...
その会社の組織と従業員の考えと動きのベクトルが一致していないのです。



業績は、従業員の働き方次第です。
従業員一人ひとりの働き方が、組織として一致したときに組織として大きな力を生み出します
でも、バラバラだと...

お互いの行動を批判しあったり、ムダなトラブルが繰り返し起こったり...
最後は、感情的なところまで落ち込んでしまいます。

お主の会社には、もちろん経営理念があるじゃろう。経営理念は、会社の目的を示したり、企業内の人間が行動を起こす際の精神的支柱となるものじゃ。
もし、経営理念がないとしたらその会社は危ういといえるのう。

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2007年7月12日 (木)

大企業との違いを認識する

大企業との違いを認識する

大企業の制度を縮小コピーしたような、いわゆる“大企業風”賃金制度は、中小企業には手に余る。
そもそも、同じ株式会社とは言え、働く従業員像・働き方、経営者意識、そして、待遇は180度違うと言っても過言ではない。この辺りの違いを認識していないと、ふわふわとした絵に描いた餅のような議論になってしまう。

(1)従業員像・働き方の違い

①ほとんど中途採用・中途退職
中小企業の大半は必要に応じて増員、又は退職者の補充で人を採用する。最近は多少変わってきているが、新卒定期採用・終身雇用を基本とする大企業とは根本的に違う。

②学歴・経験・能力がバラバラ
中小企業の人材活用は何をさせるか、というよりも何ができるかが基本となる。丁度、冷蔵庫をのぞき、今ある食材で作らざるを得ない、家庭料理のようなものだ。

③職種・勤務場所が限定的
中小企業はそう多くの職種もないし、転勤だって基本的にはない。大企業がいろいろな職種を経験して、キャリアアップするのに対して、中小企業の従業員は、同じ仕事を同じ場所でコツコツやることで会社に貢献する。

(2)経営者の立場の違い

①中小企業は株主である資本と経営が未分離・・・会社の借り入れには経営者の個人保証が付き、全責任は経営者自身が持つ。会社は経営者であり、経営者は会社そのものだ。
 そもそも、株主から資本を集めて経営を行う大企業とは根本的に違う。

②従業員と一緒に仕事をする
中小企業経営者はプレイングマネージャーだ。同じ職場で従業員と一緒に汗をかく。だから、従業員一人ひとりの働きぶりを、常に目の当たりにしており、大体、従業員の仕事振りに見合う賃金額は経営者の頭の中にあるはずだ。

(3)賃金額等の違い

新聞などで賃金制度云々ということで取り上げられたり、賃金制度を論じた本は、一般的に大企業向け、もしくは大企業の縮小コピーのようなものだ。
毎年、厚生労働省から発表される「賃金構造基本統計調査」(平成16年6月分データ)をもとに作成したのが、図表1である。確かに、調査自体に誤差はあるが、大方の傾向はつかめる。これによると、従業員規模100人未満の会社の年収は、1000人以上の会社の約6割と言うことになる。また、10人未満の小規模な企業や地方だと格差はさらに大きくなる。

(図表1) 規模別 年収・平均年齢・平均勤続年数

従業員規模 1,000人以上 100~999人 10~99人
年収(推計) 6,236千円 4,644千円 3,875千円
1000人以上=100 100 74.4 62.1
平均年齢 45.1歳 40.0歳 42.1歳
平均勤続年数 14.9年 11.2歳 10.3年

※産業計、男女計をもとにした。
※年収は、きまって支給する現金給与額(残業代を含んだ月例賃金額)を12倍したものに、年間賞与等を加えて算出した。

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2007年7月11日 (水)

賃金は経営者が納得できるように決めればいい

確かに、賃金にはある程度公平性が必要だ。しかし、所詮は人の判断で行うわけで、主観は入るし、それはそれで中小企業らしくて結構なことだ。そもそも、賃金を払うのは法律でも従業員でもなく、経営者なのであるから、その経営者が納得できる賃金であることは絶対条件である。

(1)先ず経営者が理解できる制度を作る

経営者が理解できないのは致命傷だ。特に立派な制度であればあるほど、中小企業の現場から離れていき、雲の上の話になっていく。経営者が理解できていないものを従業員に説明・納得させられるはずがない。

①分かりやすく
人は分かりにくいから、モヤモヤ・イライラする。特に賃金と言うのは従業員と会社を結ぶ非常に大きな絆である。だから、だれが見ても分かりやすい制度がいい。

②現実的に
従業員にとって賃金は生活の糧である。いくら奇麗事を並べたところで、現実的に継続的・安定的に支払える制度でなくては意味がない。

③血の通った
中小企業の売りは、“暖かな、厳しさ”だ。従業員は法律や規程で動くわけではない。会社の一寸した配慮を“意気”に感じて働くものだ。だから、多少は従業員に逃げ場のある制度がいいのではないか。

(2)絶対評価ありきの呪縛にはまらない

今は個性尊重とかで、順位をつけたがらない。だから、経営者も順位をつけるのに原資には限りがある。例えば、最近は運動会で、学年リレーがない学校も多い。
選抜されなかった生徒への配慮らしい。リレーに縁のなかった筆者が言うのも変だが、何ともおかしな話である。賃金として分配する原資には限りがあるのだから。
そうであれば、優秀な「人財」から、できればお辞め頂きたい「人罪」までの序列をつけ、それに応じた賃金の分配を行う、いわゆる相対評価で考えるべきだ。

(3)期待外れ対策は前もって打つ

“期待して採った奴ほど早く辞め”とは裏腹に、見込み違いにより、会社の期待には全く到達していない従業員に限って居座りやすい。初任給は期待料込みで決めていることが多いので、仕事と賃金のバランスが大きく崩れ、経営者の悩みの種となる。
だから、期待外れもいることを前提に、採用時点である程度の対策は打っておく。

①期待の程度を明示する
従業員の肩を持つわけではないが、例えば、1年後にはこの程度のことはしてくれよ、と具体的に示しておかないと、従業員もどこまでやれば、及第点なのかが分からない。丁度、バーのない走り高跳びをさせるようなものだ。

②下駄は原則1年限り
スカウトしても採りたい人はいる。そのような場合、現在在籍の従業員賃金とのバランスから、下駄をはかせることがある。しかし、この下駄は原則1年間支給とし、仮に1年後に会社の期待通りであれば、正式なそれなりの手当として新ためて支給する。

③決めたことは契約書に
“口約束は災いの基”だ。いくらきっちりとした取り決めをしていても、口約束では、お互いに都合の悪いことは忘れやすいわけで、結局、言った言わなかったの水掛け論となる。会社の立場を守るためにも、必ず文書化しておく。

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2007年3月30日 (金)

体を鍛える

体を鍛えるということには二つの面があります。
まず、狭い意味の「体力を鍛える」ということです。
普通体力といえば、筋肉の力とか、運動能力などを指す場合が多いようですが、これらが鍛えることによって向上することは誰でも知っています。
また、若いとき、つまり、体が成長過程にあるとき鍛えておくと、成人してからも若いときに作られた基礎体力が保てることも常識になっています。
ですから、若いときには大いにというか、限度いっぱいに運動しておくことが大切です。
ただ、気をつけなければならないことは、あまり一部分だけ集中して鍛えると、全体のバランスを失ったり、歳を取ってからいわゆる使いすぎの障害が出てくることです。
できるだけ、全身の機能をくまなく鍛えるように、心がけてほしいものです。

次に、運動能力などとは別の面、つまり暑さ・寒さに強いとか、病気にかかりにくいといった面の、体の力を強くするといった面があります。
別の言い方をすれば、環境の変化や年齢の変化に対応でき、安定した健康状態を維持できる力を強くすることです。
これは、ただ運動していればそれで良いというものではありません。
スポーツで鍛えた人や、立派な体格をした人が、なにかというとお腹を壊したり、風邪をひいて休んだりする例はよくみられます。責任を持って毎日の仕事を遂行しなければならない人々にとっては、こういう人は、普段能力の自慢をしていても、当てにならなくて困ります。
持って生まれた体質というものもありますが、そういう人は、安定した健康状態を保つように努力しなくてはなりません。
そのために一番大切なことは、生半かな性格を直すように努めることです。

その一つに食事があります。食欲に任せて肉など元気の出るものばかり食べてはいないで、三度の食事のバランスをよくし、野菜や繊維質なものなどもよく食べることです。
体を鍛えるということは、このように力ばかり強くすることではなくて、安定した健康状態を保てるように努力することも非常に大切なのです。
特に、中年も過ぎると、いろいろと故障が出てきがちですが、これも、普段からの心がけで随分と違いが出てきます。
あるときは無理を避け、あるときは欲望を抑えていく。
これは、意思や情緒を鍛えることと関連してきますが、要するに、良い習慣をつけることが体を鍛えることになるのだということをよく理解したいものです。

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2007年3月27日 (火)

アフターケア

どんな仕事にも共通に欠かしてはならないポイントというものがあります。
例えば、「仕事は計画、実行、反省のサイクルで実施せよ」とか、「無駄、無理をするな」とか、「仕事中は余計なコストがかからないようにすべきだ」とか、「期限を守るように心掛けよ」などがそれです。

そういうなかでももっとも大切なことが終わりの詰め、つまりアフターケアというものです。
物事にはすべて始まりがあって終わりがあります。この二つをきちっとやってこそ物事は完成されるのです。始末を付けるという言葉も、実はここから生まれたのでしょう。
また、始末の良い人というのも、始めと終わりをきちっとする人のことを言うわけですね

さて、ここでは結末を大切にする、つまりアフターケアについての気の配り方について触れます。12の項目を挙げますので、ひとつひとつについて、自分でチェックしてみてください。

①留守中に届いた書類などには先方にすぐ返事をしてお礼を言いましょう。
②留守中の連絡メモに関しては、メモをしてくれた同僚や先輩に、やはりお礼を言いましょう。
「君の留守中に連絡があったからそこへメモしておいたよ」と親切に言ってくれたのに、「そうかい」などと、木で鼻を括ったような言い方はやめましょう。
③販売した商品は、その使用具合や味、調子などを客に確かめましょう。特に初めて購入してくださったお客様に対しては、大切なことです。もっとも、継続して購入してくださっているお客様には必要はありません。
④得意先からの注文は、電話で受けて、「確かにお受け取りしました」では、片手落ちです。すかさず、伝票を起こして、先方に送ります。
⑤紹介があったり、調査依頼があったときには、すぐにアクションを起こします。もし無理なときは、その旨を先方に連絡しましょう。
⑥会議やミーティング、研修などの出席・依頼には、必ず出席か欠席か、つまり、出欠の返事をしましょう。
⑦使用した道具類は、清掃してもとの場所に戻しておきましょう。
⑧周囲の人が忙しいのにもかかわらず、あなたの仕事に助力してくれたときは、終了次第、お礼を言いましょう。お互い様などと、開き直ってはいけません。
⑨お客様などからの苦情は、電話で処理するばかりではなく、先方に顔を出したり、封書で謝罪しましょう。内容によっては、上役や先輩に訳を話して、処理してもらうようにしましょう。また、自分で処理できたからと、上司に黙っていてはいけません。
⑩機械や、機器の操作のあとは必ずスイッチを切りましょう。
⑪車の使用後は、きちっと車庫に入れましょう。
⑫仕事終了と同時に、使用した材料、道具、無くなった部品などについては、次の仕事のためにすぐに補充しておきましょう。

さあ、こういったアフターケアに留意して、仕事を完成していきましょう。

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2007年3月23日 (金)

悪法も法

規律や規則は、全てが私たちの納得いくようにつくられているわけではありません。個人個人の考え方は千差万別ですから、冷静に個人的立場から眺めた場合、どうしても納得しかねるというようなものもあることでしょう。規律とか規則は人間が作ったものですから、完璧でないのがむしろ当たり前と言えるでしょう。

しかし会社が定めている規律や規則に対して、自分はそれに納得しかねるから従うつもりはない、と個人が勝手に判断し、好きなように振舞いはじめたらどうなるでしょうか?
「悪法も法」という言葉があります。国で定めた法律がたとえ問題があるものだとしても、その法律が法律としてある限りはやはり守るのがその国で暮らす人の義務であるということです。

これは一見個人を蔑ろにしているように思えますが、規律や規則を考える上で大切なことですからよく考えてください。国であれ、企業組織であれ、一度その組織が定めた規律や規則は守らなければなりません。あるルールが気に入らないからといって、個人が勝手に自分が正しいと思うように動いたのでは、組織が崩壊してしまうからです。

もしその規律や規則が本当に問題があれば、ルールを無視して勝手に行動するというやりかたではなく、組織に対して改正を求めていくという行動をとるべきです。社会環境や企業環境は刻々と変化していますから、その変化についていけない時代遅れの規律や規則も出てくるでしょう。経営者は経営者の立場で、時代の変化に対応できる考え方を持てるよう常に努力しています。
それでもなかなか気づかない問題がたくさん出てくると思います。それらの問題を含んだ規律や規則は、ちゃんとした手順を踏んで改正していけば良いのです。「規律や規則は決められたら守る」という大原則に立ちながら、もし問題があるならば、最もよいやり方で改正していく、この姿勢を忘れないで欲しいものです。

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2007年3月20日 (火)

自己を鍛える

自己を鍛えるというと、何か辛いことを無理してやるような感じを持たれる方もおられることと思います。
「やりたいことをやりたいようにして何が悪い」、「何もわざわざ骨を折って自分を苦しめることはない」、「競技か何かの目的があってやらされるのであれば仕方がないが、普段、自分で自分を鍛えるなんて、そんな話を聞くだけでも気が重い」、そんな声も聞こえそうな気がします。
でも、これから申し上げる、自己を鍛えるというお話しは、そんな難行苦行を進めているわけではありません。
それと、誰かのために、あるいは競技に勝つために、自己を鍛えることを勧めているわけでもありません。
なんとか楽をして暮らそうと横着を決め込んでいて、何かの折に、あるいは先になって苦しい思いや悔しい思いをするより、日頃のちょっとした心がけで、より気分の良い日常を送られたらその方がいいでしょうということです。

なんとか楽をして暮らそうと横着を決め込んでいて、何かの折に、あるいは先になって苦しい思いや悔しい思いをするより、日頃のちょっとした心がけで、より気分の良い日常を送られたらその方がいいでしょうということです。
どうか、鍛錬とか、扱きとか、修行といった厳しい、或いは自虐的なイメージで捉えずに自己を鍛えるということを考えてください。

自己を鍛える目的を簡単にいうと自分を強くするということです。世の中を渡っていく上でも、仕事を遂行していく過程においても、私達はいろいろなことにぶつかりますが、その都度これを乗り越えていかなくてはなりません。
何かあった度に打ちひしがれたり、逃げ回ったりしていては、本当に自分のしたいこともできず、進みたい道も歩めません。
そうかといって、何か必要が起きたときに急にムキになって頑張ってみても、何かと故障が起きてうまくいきません。返って自信をなくしたり病気になったりするのがオチです。
ですから、普段から自己を鍛える習慣をつけておくことが大切なのです。

人間、何もしないでいると、機能がどんどん退化していきます。
足を使わなければ足が、頭を使わなければ頭が、気を使わなければ気配りが、躊躇ってばかりいれば決断力が、そして、心身ともにだらけておけば人格そのものが怠惰してしまいます。
つまり、いつも機能を全部使っていることが必要です。そして更に、その使い方を必要な度合いより少し多めにしていることが大切です。
これが、鍛えていることなのです。こうすると、大抵のことに余裕をもって対処できるようになります。

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2007年3月16日 (金)

質問話法で相手をつかむ

商売することを、商いとも言います。相手を飽きさせてしまうようでは、商売はうまくいきません。営業マンがお客と話をするときは、飽きさせないように、相手の注意をこちらに引き付けながら話さなければなりません。

引き付けておく方法のもう一つとして、相手の関心事、つまり相手が興味を持っていること、気にかかること、喜びそうなことなどを中心に話を進めると、相手もこちらの話に注意を向けてくれるものです。

しかし最初から、相手の興味や喜びそうなことはわかりません。わからないままにアプローチブックを広げて、とうとうと説明を始めても、何も聞いていないかもしれません。

一方ではお客の注意を引くように話を進めながら、一方では相手が自分の話を本当に聞いているどうかの観察を怠らないことが肝心です。熱心に聞いているようでも、何も聞いていないお客もいます。ですからお客が本当に聞いているかどうかを確かめるためにも、また何に関心を持っているかを知るためにも、適当な質問をするということが、お客をつかまえるコツです。

これは、何もアプローチの時だけに限りません。販売活動全体を通して、このお客に対する適当な質問というのは、重要な技術です。アメリカの有名なセールスマン、フランク・ベドガーは、「私のセールス面談の全ては注意深く用意された一連の質問によって構成されている」と言っています。

こちらがお客に質問して、その答えで相手の関心事を知り、その関心事に沿って話を進めていく、これがベテラン営業マンのやり方です。

例えば、自己紹介や挨拶の済んだところで、普通の営業マンなら、「早速ですが、わが社が今度出した新製品の特徴は、このカタログにありますように、スイッチの三段切替によりまして、機械の寿命がこれこれに伸びまして、…」とやるところを、ベテラン営業マンなら、まず、こう質問するでしょう。

「今ご使用のものの具合はいかがですか。」あるいは、「私どもが調べたところでは、今ご使用中のものは、そろそろ取換え時期が来たように思いましてお伺いしたのですが、いかがですか。」あるいは、もっと遡って、「私どもの会社をご存知でしょうか。」最初の新商品の例で言うなら、「私どもの今度の新商品にはこんな特徴があるのをご存知でしょうか。」というように質問することによって、相手が嫌でも、注意をこちらに向けなければならないように話を進めるのが、ベテラン営業マンの特徴です。

上手な質問、これが顧客をつかむ大切なコツです。

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2007年3月 6日 (火)

べテラン必ずしもプロならず

皆さんの周りに、流れのままに惰性で仕事をしていたり、会社の機構や仲間の友情に甘えながら、楽しさだけを追い求めて毎日を過ごしている人はいませんか?

そしてそういう人はマンネリの海の中で、ただ慣れきった同じ仕事を繰り返しているのに過ぎないのに、自分こそプロだという顔をしており、また周りも「あの人はプロだ」と認めてしまってはいませんか?

プロとはどのセクションに移っても、どんな仕事に立ち向かっても第一人者になれる人のことを言います。そしてそうなるには、仕事に対する情熱と向上心、知識を物にするための研究心・学習努力がいつも満ち溢れていなければなりません。

ある会社のエリート社員の話をします。
彼は18年間に6回もセクションを変えています。1セクション丁度3年ずつ、全て自己申告して自ら異動し続けてきたのです。その彼はこう言っています。

「仕事というものは川の流れと一緒で、せき止められたらよどみます。よどみは温かくて平和ですが、水が腐っていくようにマンネリという病が知らず知らず自分を蝕んでいきます。怖いのはプロと錯覚してしまうことです。一生涯一つの仕事をやり遂げる、例えば職人さんですが、竹細工を一生の仕事として遂には勲章を頂いたりする。これはこれで立派なことですが、サラリーマンは職人さんではありません。私は企業人として活躍できる間、できるだけたくさんの仕事を覚えて、お客様のため・会社のために少しでもお役に立とうと、自分を奮い立たせ必死に泳ぎ続けてきただけです。」

この人は当然たくさんのお客様を持っているわけですが、彼の仕事振りをあるお客様はこう言っています。

「あの人の話はその世界の広さと面白さで群を抜いています。私どもを訪ねてくださる予定日には、会社の幹部はできるだけ寄り集まって彼の話を聞けるのをワクワクして待っています。彼の話の魅力はAという経験からBを語るとき、BはA×Bになっており、さらにCはA×B×Cと言うように、キャリアから得た知識が相乗効果を生み、宇宙観に似た広がりを持っていることですね。私たちも忙しい身ですが、彼となら何時間でも付き合いたいと思いますし、この間などちょっとご無沙汰だったので、こちらから催促してきてもらったくらいですよ。」

私はいたずらにセクションを変わることをお勧めしているのではありません。ワンパターンや専門バカがプロの風を吹かせる、誤った風潮をちょっといさめているのです。誰でも慣れた仕事を、居心地の良い住処を離れ、一人荒野に向かうのは心細く勇気のいることです。しかし、もしみなさんの中に今の仕事に満足している人がいたら、マンネリの始まりであるとあえて申し上げておきます。

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2007年3月 2日 (金)

明るい職場ムードづくりに自ら努力しているか

●声をかけにくいムードの上司

若いMクンが大きなミスをした。係長に叱られたあと、今度は課長に呼ばれた。

課長「ミスの原因は何なんだ?」
Mクン「係長に相談して判断すべきことを独断でやってしまい、こういう結果になりました」

課長「何で相談しなかったの?」
Mクン「私だけじゃないと思いますが、何となく相談しづらいんです。話しづらいというか……」

課長「でも、相談すればちゃんと応えてくれるんだろ?」
Mクン「はあ、そう思いますが」

課長「頼りない返事だね。もっとはっきり言いなさい」
Mクン「相談しても二言、三言です。何か面倒そうに受け答えされるものですから、避けたくなります。普段も声をかけづらい雰囲気なのです」

課長「そうか、I係長はもともと無口だからなあ」
Mクン「もっと話せる雰囲気をつくっていただきたいとは思います」

課長「わかった。その点は私からよく言っておこう。しかし、だからといって、相談しなくてもいいという問題じゃないからね。仕事のルールは守らなくちゃいけない。わかったね」

●朝のあいさつから改めよう

いつも暗い雰囲気で部下から声をかけづらい上司というのも結構いるものである。こういう上司の下では、職場ムードが沈む。みんなの元気が出ないから生産性も悪くなる。

常に部下の身近にいる主任・係長は、率先して周囲を明るくする義務がある。暗さは、現場管理者としての欠格要因といえる。

何よりも注意したいのは、朝のあいさつだ。暗い表情で入ってくる部下がいたら、大きな明るい声で自ら「おはよう!」とあいさつし、部下の気分を一転させてあげるぐらいでなければならない。逆に、部下が明るくあいさつをしているのにクラーく返すようでは今日一日が絶望的になる。

仕事中も、できるだけ声をかけてあげよう。用がなくても、通りがかりに、「おっ、なかなかいい仕事してるね」ぐらいの一言を、軽い雰囲気で言ってあげたいものです。

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2007年2月23日 (金)

紹介者になったら責任を背負ったものと思え

ビジネスの世界では人を紹介したり、紹介されたりという機会が非常に多くあります。そしてまた、紹介が重要な役割を果たしています。それが良い役割ならいいのですが、時には紹介したことが大変な失敗につながることもあります。新聞紙上をにぎわす汚職事件や裏口入学などは必ずそのプロセスに紹介という行為が介在しています。

今回は、「紹介」ということが社会的にどんな意味を持つかを改めて考えてみましょう。
例えば、かつて某大学で不正入試が明らかになった事件では一人の教授が仲介役になっていました。彼は大変、人の良い人だと報じられていましたが、彼が紹介の労をとったことが不正入学という結果につながったのです。その教授に悪気があったかどうかはわかりませんが、人を紹介して犯罪行為を生み出したことは事実です。もし、単に紹介の労をとっただけなら、これほど軽率な紹介の仕方はありません。

これに近いことは大なり小なり私たちの身近にあります。自分が紹介者になる場合、それが仕事上の関係ならば会社としての責任もつきまといますし、個人的な関係ならば一生の責任にもなります。だからといってすべての紹介を拒否するのは間違った考えですが、紹介というのが重要な社会的意味をもつことを考え、くれぐれも慎重な考えのもとに行なうようにしましょう。

決して安易な気持ちで人を紹介したりされたりしてはなりません。後で大きな問題となって、自分や会社にはね返ってくるのです。

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2007年2月20日 (火)

グチは禁物

夜の赤提灯に入るとサラリーマンでいっぱいです。必ず聞こえてくる話題といえば、会社の中のグチです。これもストレス解消法の一つなのでしょう。

酒を飲むとグチが出るのは、サラリーマンの悲しい習性なのかもしれません。できたらもっと明るい話題で酒を飲みたいものだと思いますが、否定はしないでおきましょう。しかし、職場でグチを言うことは絶対禁物です。

思うように仕事が進まなかったり、何か面白くないことがあると自然とグチが出てしまうものです。でもそれを聞かされるほうはどんな気持ちがするでしょうか。非常に不愉快な気分になり、仕事の進み具合にも影響しますから、「できたらこいつのそばを離れたい」と思うのではないでしょうか。グチとはそれほど他人にとっては耳ざわりなものです。

仕事中ともなればなおさらです。

グチという言葉はそもそも仏教用語で「心理を理解する能力がなく道理をわきまえない」というのが本来の意味です。まさにその字(愚痴)の通り、愚かさを意味しているわけです。したがって、グチを言っているときは、「私はものの道理を理解する能力のない人です」と宣伝しているのと同じことなのです。

職場では、道理をわきまえない人は有害な存在になってしまいます。愚痴を聞かされるほうが嫌がるのも当然のことです。グチばかり言っている人は、自然と嫌われ者になってしまうでしょう。

賢明な人が、自ら愚か者であると宣伝しないよう心がけたいものです。グチは愚かさの表明です

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2007年2月16日 (金)

全て明るい面から見よう

今日は絶えず明るい面を見ようと、社会を明るくする運動の標語みたいですが、物事を何でも否定の面からではなく、肯定の面から見つめ、仕事に人生に立ち向かっていこうという話を紹介したいと思います。

新島襄という人がこんなことを言っています。「新島さん?、誰かなぁ」と、疑問に思う人もいるでしょう。明治の人ですから、私もお目にかかったことはありません。今の同志社大学を作った教育者で宗教家です。どんな顔か知りたい方は一円切手を見るといいでしょう。一円切手の人です。
こう言っています。「他人に小言を言われたときに腹を立ててはならない。また腹の立つときに小言を言ってはならない」。…なんだか私のために言ってくれた忠告のような気もしないではないのですが、随分と簡単なようで、ズバリと急所を突いた言葉だと思います。
「人に小言を言われて腹を立ててはならない」、難しいことです。誰だって小言を言われて喜ぶ人はいません。それができないからこそ、小言の小言たる意味があるのかもしれません。

小言を言われ、「ナニクソ!」と思う、一時的なショック療法の効果が小言にはあるのでしょう。ところが小言を言われると、それを悪い方へ悪い方へと受け取ってしまい、「うちの部長は粗探しばかりするんだから」とか「私のことキライだから、いつも目の敵にして」とひねて考えてしまいますと、せっかく本人のためと思った忠告も逆効果になってしまいます。
小言を言う立場の人が何かで腹が立って、八つ当たり的に小言を言うのもよくありません。社長に言われた小言を、部長が課長のところへ下ろして、課長がその下に持ってくるという小言が流通機構に乗って流れるというのはもってのほかですし、朝出がけに家の人とケンカして腹立ちまぎれに小言を言うのでは、この世の正義が廃れます。小言を言うとき、人の粗探しばかりをして、悪い面ばかり見るのは良くありません。

一番よい小言は、誉めてからちょっと苦言を呈するやり方だそうです。「どうしたんだい、いつものキミならこんなミスはしないはずだよ。キミらしくもない」。相手の存在を肯定した上で、励ますように小言をくっつけるのが良いのです。小言だけではありません。物事全て悪い面悪い面から捉え、見つめ、発想してしまうと、ろくな結果になりません。

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2007年2月13日 (火)

ストレスの仕組みと解消法はについて

ストレスとはもともと工学、力学用語であり、「否」すなわち「ひずみ」のことで「こばむ」「拒否」の意味の言葉です。
一般的な表現をすれば、「特別に機能の緊張を必要とする状況・事柄」の全てのことのようです。
現象としては(1)肉体的に、(2)精神的な、緊張、圧迫を受け「イライラ」「苦痛」が現れ、正常な状態を維持できなくなったときです。

ではストレスの原因(ストレッサー)としての有害な刺激について述べます。
(1)自然環境の変化によるもの
例えば極端に暑い、寒いという日

(2)社会状況、位置づけの変化
例えば転勤、入学、退職、出向などの折りにその職場環境になれない時や自分の考えている現場とかけはなれた時

(3)対人関係のひずみ
このケースが現実には一番多く親子、夫婦、同僚、先輩、上司との対立もめごとなどによる人間関係の亀裂を生じた時

(4)身体的条件の悪いこと
過労、寝不足、外傷、消耗したとき
以上の4つの原因でストレスは生じると考えてもよいでしょう。

それでは次にどのような変化が心身に起こるかについて述べます。
まず私たちの身体は生命の保持をするために外敵の攻撃や侵入に対して一定の仕組みをもって防衛反応を起こします。

具体的に述べると先ほど申し上げた4つのうちの一つでもストレッサーを感じ、「こわい・いやだ・どうしよう」などと思うと間脳という脳(ここを情動中枢と言いますが)が興奮し脳下垂体が指令を出し、副腎に働きかけて副腎髄質ホルモンを出させ、身体中を駆け巡らせます。
このホルモンが恐怖に対抗するアドレナリンであり、戦闘状態をつくる怒りのホルモン、ノルアドレナリンです。
アドレナリンにしてもノルアドレナリンにしても私たちの身体にとっては悪玉ホルモンではありません。このホルモンがありますから生命を保持できるのです。

スポーツのときの血圧、心拍、集中力、カッと燃えあがる精神状態も彼らのお陰と言えるのですが、絶えずこのホルモンが出っ放しでいると伸したゴムが元に戻らないのと同じで心も身体も緊張状態が続き、挙げ句の果ては正常な心を失い、いつも何かに怯えおののく心身症に陥ります。また肉体的には心臓、脳機能に障害を及ぼしたり臓器不全となり糖尿病の原因となり、取り返しのつかない病になるのです。

解消法としては人生や仕事に対して肯定的なプラスの思考であり、多少の失敗や思うように仕事が運ばないときなども「たかが失敗」「だれにでも悩みや苦労はつきもの、捲土重来、頑張ろう」と人生を前向きに考えることでしょう。また酒を飲む、良い友と語る、情動表現としてカラオケで遊ぶ、能力の限界まで運動をする、趣味や創造的なことに挑戦してみることです。

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2007年2月 9日 (金)

あなたはムリですタイプ?やりますタイプ?

物の見方には、対立する二つの側面から見ることができます。そしてどちらから見るかによって答えは違ってきます。
例えば何事にも慎重な人がいます。何をするにもまずムリではないかと考えます。
人から勧められてもそうじゃないのではと疑ってかかります。仕事でも今までやったことがないと、すぐムリですと言ってしまいます。上司からやり方を変えたらもっと効率が上がるぞと言われても、自分にはそれはムリだと言って変えようとしません。

これと反対にできると考える人がいます。人がやり方を変えてうまくいった話を聞くとそれを学んでやり方を変えます。上司から難しい仕事を持ち込まれた時でもできるはずだと考え、やりますといいます。

あなたはどちらのタイプでしょうか。いつもムリですというタイプでしょうか、できます、やりますといえるタイプでしょうか。

ムリですというタイプの人はせっかくのチャンスを失っています。できるかもしれないのに自分でわざわざできないと決め付けているのです。

管理者らしい物の見方考え方の第一は、できる、やってみようと考えることです。

できると思う人はチャンスを呼び込む人です。できるかできないかはやってみないとわかりません。できるはずだと考える人には工夫が生まれます。すぐムリだと考えないで何とかしようと努力することが大事です。

次に、物事を良いほうに考えるか、悪いほうに考えるか、この二つの考え方の違いで判断の仕方や結果が別れます。

例えば、お客さまからクレームの連絡が入りました。この時イヤだな、またガミガミ言われる、行きたくない、誰か他の者に行ってほしいと考える人がいます。

ところが、逆にこのクレームを進んで処理しようと考える人もいます。クレーム処理を丁寧に行なうことは信用を付けるチャンスだと考えます。

前者の考えをマイナス思考といい、後者の考えをプラス思考といいます。物事には二面があり、プラスの面だけであったりマイナスの面だけであることはありません。どう捉え受けとめるかが重要になってきます。

管理者らしい物の見方考え方の第二は、プラス思考をすることです。

この考え方は、仕事が順調にいっているときよりも、仕事がうまくいかないときや運が悪いと思ったときに効き目を現わします。落ち込みから救ってくれます。現状のマイナス面だけを見るのではなく、プラス面を探し出していきましょう。

明るい面、よい面、役に立つこと、プラスになることを考えましょう。

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2007年2月 6日 (火)

不運・不遇の時の考え方

人生も仕事も「追手に帆をあげて」「順風満帆」などといって順調に物事が進んでいる時があります。
しかし何をやってもツキがなく、やることなすことが裏目に出ることもあります。
実際の職場生活を考えてみても良いことはごく一時で、ほとんどの時間が思うようにまかせない問題の山積みで、苦労の連続と思われる方も多いのではないでしょうか。
ある職場で今はトップ層にある方が次のようなことを述べられています。

「会社勤めでは何時でも何処でも苦労はつきものである。それが仕事上の苦労であればかえってファイトを燃やすことになり、結果として歓迎すべきことにもなる場合もあるが、昇進が人より遅れたり、思わぬところへ左遷されたとなると心穏やかでなく往々にして、なぜ、自分だけがこんな目に合わされねばならないのかと思い、会社を恨み人を憎み、あげくの果てに自暴自棄に陥り、仕事も手につかない状態になりかねない。

私は従来人間の能力にはそれほどの差違はないと考えている。
まして同じように入社試験を受けて合格した同期においてはなおさらである。それにもかかわらず同じように昇進昇格できないのは、本人の努力不足による人事考課の結果もあろうが、主として会社の組織上の関係による場合が多い。
そこで問題は人に遅れをとり、割をくったいわゆる不遇を被った側の受け止め方、考え方であり、それが将来への大きな分岐点となるのではなかろうか。

定年を間近に控えている人はともかくとして、中堅社員として幹部職として将来会社を背負っていかなければならない人であれば、ここは一番感情的にならず冷静に受け止めることが何より肝要である。会社や先を越した人を恨んだり、周囲の人々に不平不満を持ったりしては決してよい結果は出ないし、自分自身が惨めになるだけである。むしろ現在与えられた処遇を試練と考え、仕事に対して誠実に、直向に取り組み明るく振舞えば上司からの評価も上がり、部下からの信頼も一段と強まることは受け合いである。そして自分自身、人間として一回りも二回りも大きく成長することとなる。

「天綱恢々疎にして漏らさず」(老子)という諺がある。人生いかなる境遇にあっても自分に正直に他人にも十分気配りをする生き方をすれば、いつかは必ず報われるものと思う。(中略)

以上不遇のときの心構えの一端を私のささやかな経験にもとづいて述べさせて頂いたが、幸い明るい出世街道を歩いている人も、長い間には色々なこと、不測の時代が起り得ると考え、時には世の中には恵まれない人が多勢いることを思い「他山の石」としておごることなく真摯な態度で仕事に取り組まれることを希望して止まない。
(元養命酒(株)清水弘志専務の話より)

10:59 午前 ビジネス |

カード時代でもお金を洗う心

先日テレビで、鎌倉の銭洗弁天というところで、お金を洗っている人々が紹介されていました。なんでも、お金を洗うと倍になって戻ってくるというご利益です。信心好きなオバさんたちばかりでなく、若い人達が行列を作っているのには、おどろかされたり、ちゃっかりしている、と思ったりでした。みなさんもそう感じた人は多いでしょう。

でも、あとから考えてみて「お金を洗う心は、なかなかよい心がけではないか」と思いました。現代はカード時代で、カードがお金の代用をしていますが、世の中は、お金を基本にして動いていることに変わりはありません。私たちの経済活動、実務もやはり、お金が中心です。そして、会社のどの部門も、利益創出を念頭に置いて仕事に取り組まねば、この厳しい競争社会で生き残っていけません。こう考えてみますと、私たちの生活の基本であるお金に対し「おつかれさま、きれいにしてあげましょうね」という気持ちで洗ってあげるのは、なかなか、ひたむきで美しい行為に思われます。1万倍に増えるというのは、ちょっと虫がよすぎますが、減るよりはよいわけです。

また、「神だのみしてもお金を増やしたい」と願うせつない願望が、私たちの社会を動かす根本原理となっている事実に注目したいものです。

10:47 午前 ビジネス | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月30日 (火)

危機管理対策「依存からの脱却」(2)

さらに、こうした見方は、取引先の見方にも影響を与えます。取引先が「依存からの脱却」を実成しているかどうかを問うことができるようになるのです。これは、みずからが生さ残りのための危機対策を考え出したことを意味します。危機対策は、今、自分なり、自分が経営する企業が依存しているものが何かを認識し、その依存関係がこわれたときに、自分なり企業がどうなるかを想定し、そうならないよう、現状を変えようとする姿勢、これが企業危機対策なのです。

「依存からの脱却」、これが、第1のキーワードです。過去の成功体験にとらわれるのも、リスクを発生させる原因たりえます。前述した「良いリスク」も、現状を変革しようとする意味において、「依存からの脱却」を行っていたのです。

企業危機管理対策とは、結局、悪いリスクをできるだけ排除し、良いリスクを実行すること、つまり、「依存からの脱却」の実拐につきることを理解していただけるとでしょう。

依存からの脱却とは、「悪いリスクからの脱却」ともいえますね。衣料品分野において、高品質の低価格を実現した、衣料品製造小売企業は、絶えざる「進化」を実威してきたといわれます。「依存からの脱却」の精神が、企業危機を回避させるとともに、企業自身を「進化」させることに結びつくものといえるでしょう。

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2007年1月26日 (金)

危機管理対策「依存からの脱却」(1)

今までは企業危機のメカニズム、種類について書いてきましたが、これからは対策について何回かに分けて書いていきたいと思います。
 
「人」という文字は、人と人とが支え合う相互依存の関係を表現しています。もし、どちらか一方が支えきれなくなると他方も支えきれなくなります。相互依存関係の崩壊です。個人・法人を問わず、この世のすべてのものが、お互いに何かに依存し支えあって生きているのです。

 とはいえ企業危機管理対策の基本は、まず「依存からの脱却」にあります。

企業危機管理対策をとれるかどうかは企業危機を発生させるリスクをあらかじめ認識できるかどうかにかかっています。それらを認識できずして、企業危機管理対策をとることはできないからです。
しかし、いきなり、リスクをとらえるのはとても難しいことといえるでしょう。では、どうしたら、リスクを認識できるようになるのでしょうか。その助けとなるのが、「依存からの脱却」です。

「依存」をキーワードに、企業危機を理解するのがわかりやすいでしょう。「今、自分は、何に依存しているか」という問いかけを、自分自身に行うことです。「依存」というキーワードを使うことにより、リスクが見えてきます。ありとあらゆるものが依存の対象なのです。だから、ありとあらゆるものがリスク要因であって、企業危機を発生しかねないものだということが理解できてくるのです。

そして、「自分は、会社に依存しているなあ」と考えたとします。それに続けて、「では、その会社がなくなったらどうなるか」という問いかけを、自分に行ってみましょう。「そうだな、会社がなくなったら、困るな。そうだ、会社がなくなっても大丈夫なように、今から、技術を磨き、資格をとって専門能力を高めようか、でも、それとともに、会社がなくならないよう、会社のおかれた状況を認識し、日々、仕事の改善のための努力をしよう」と考えるのではないでしょうか。

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